外食産業の売上がコロナ前の103.5%になったのですが。。。 | 福岡で頑張る社長のブログ!

外食産業の売上がコロナ前の103.5%になったのですが。。。

日本フードサービス協会が発表したデータによると2023年6月の外食産業の売上高が、大手基準ですがコロナ前の103.5%になったとの事。

【詳しいデータはこちら】

 

詳しく見てみると業態で大きく差があります。

■ファストフード    :115.6%

■ファミリーレストラン:93.9%

■パブ・居酒屋        :66.1%

■ディナーレストラン :91.5%

■喫茶          :96.7%

■その他        :118.5%

(その他は総合飲食、宅配ピザ、給食等を含む)

 

見ていただけると気付かれると思いますが、19年比で100%を超えたと言っても、実はファストフードとその他しか超えておりません。

 

細かく見るとファストフードでは麺類が95.2%と苦戦しています。

ファミリーレストランでは中華が115.6%、焼肉が107.5%と高い伸びを示しています。

 

特に苦戦しているのが《酒と食》を売りにしているパブ・ビアホールと居酒屋です。

ビア・ホールは7月8月の猛暑もあり伸びが期待できますが、居酒屋は61.7%とほぼ4割減で推移しています。

 

7月8月はインバウンドや帰省で売上は伸びる事が期待されますが、人手不足で予約を取り切れない、遅い時間の2回転目(2次会利用)が戻らないのは変わらないと思います。

 

そして外食に大きな打撃を与えているのが《物価高》《エネルギー高》《人件費高》の3つのコストアップです。

 

一般消費者の方も購買する際に値上げを実感されていると思いますが、飲食店のトリプル高はお客様の想像をはるかに超えています

 

客単価の全体の上げ率は《107.9%》です。

日本銀行調査統計局の調査データ【国内企業物価指数(2023年6月速報)】での2020年を基準にしたデータでは企業物価指数の上がり率は【119.0%】になっています。

(詳しくはこちら)

 

これに人件費アップ分を入れると、実際は値上げ率を110%以上にしないと利益は残りません。

 

飲食店は去年、今年と値上げをしてきていますが、これ以上の値上げは根本的に何かを変えないと難しいのが現状です。

 

現状のお店を維持して変えられるものは以下の2つです。

メニューを変える

売り方を変える

 

昔ながらの総合的な居酒屋で戦い続けるなら、利益率を高くしてファストフードやファミリーレストラン、焼肉、寿司からお客様を“奪う”事が必要です。

 

利益率を高くと文字では書けますが、今でも限界まで努力されているところで現状のメニューで利益率を高くするのは並大抵の事ではありません。

 

私が個人店などですぐに出来る事としてご提案できるのは2つです。

1つ目は【お通し】の料理化で、料理としてしっかりとしたお通しを提供する事でお通し単価を上げる事。

 

2つ目はコースの中で《せっかくなら少し高くても美味しいこのコースを注文してみよう》と思えるコースを作る事です。

 

大変な事は重々理解していますが、一度検討してみてほしいです。

9月になり、旅行も一息つき夜の人の動きも減ってきます。

 

ここで踏ん張って頑張っていきましょう!!