
飲食店の20時以降の集客が落ちた理由
年末年始の繁忙時期もすぎ、飲食店は成人式を超えたあたりから夜の遅い時間(20時以降)の集客に陰りが見えてきています。
新型コロナウィルス感染症の影響で【外食】におけるお客様の心理や行動パターンに変化が起こりました。
一番の変化は3密を避けたり、時短営業や休業が絡むことによって【外食を控える】あるいは【外食そのものをしなくなる】ようになりました。
行動制限が無くなっても、3年間で習慣化された行動パターンは急には修正されません。
そして行動制限で非常に伸びたものにフードデリバリーサービスがあります。
自宅に居ながら飲食店の料理を食べることが出来るので、消費者もフードデリバリーサービスを日常的に活用する人が増えました。
一般的にはこのフードデリバリーサービスとコンビニやお取り寄せグルメなど【自宅消費】が定着することで外食の売上の戻りが悪いように思われがちですがそうではありません。
ポイントはこのフードデリバリーを『どんなシチュエーション』で利用しているかという点です。
新型コロナウィルス感染症のまん延で増加したもののもう一つに『動画配信サービス』が挙げられます。
この『動画配信サービス』こそ、飲食店の20時以降の集客が落ちた理由の大きな要因だと考えられます。
行動制限が無くなってもフードデリバリーサービスの利用者は大きく減少しておりません。
『動画配信サービス』はネットフリックスやAmazonプライムビデオ、U-NEXT、ABEMAなどの視聴者数が伸びています。
特に動画配信サービスの特徴は複数のサービスを利用しているユーザーが約3割もいるという事です。
特に20時以降に飲食店を利用する若年層は平日でも1~2時間の視聴をし、休日は2時間以上視聴する割合が5割を超えます。
(出典:ガクセイ協賛:動画配信サービスの利用率・普及率・利用者数を解説!シェア1位は?)
この視聴時間を確保するには《用事を早く済ませる》必要があります。
そしてゆっくりと視聴するには【自宅に早く帰りたい】という心理が働きます。
そうなると20時以降のメインターゲットいえる若年層は外食するより、【自宅で過ごす】事が大切になり、友達などとも気兼ねなく過ごせるので外食に行かない習慣がこの3年間で根付いてしまいました。
この事が《飲食店の20時以降の集客が落ちた理由》だと私は考えます。
20時以降の集客を増やすには、お店で過ごす事の楽しさや特別感という【動機づけ】を作り直す必要があります。
自店はお客様にとって【どんな店】であるのか。
これはコンセプトの見直しも含みますし、ブラッシュアップも含みます。
是非、今のうちにこの部分に取り組んで、新型コロナウィルス感染症が5類に分類されたときに集客力を高めて臨めるようにしていきましょう!