中国製ギョーザ中毒事件
中国製の冷凍ギョーザが原因で大規模な食中毒事件が発生しました。
ある記事では34都道府県で400人以上が体調不良を訴えたとなっています(詳しくはこちら )
体調不良を訴えた人の全員が中国製ギョーザが原因ではないと思いますが、かなりの数に上ることは確かです。
原因物質は有機リン系の殺虫剤の成分であるメタミドホスと思われています(詳しくはこちら )。
なぜここまで被害が拡大したのか。
それは各社が同じ製造元の中国・河北省の「天洋食品 」という所より原料や製品を輸入していた事が原因です。
輸入した会社は計19社にも及びます。(詳しい輸入会社名と商品名はこちら )(厚生労働省のページ )
これだけ大規模な輸入食品による食中毒事件は過去になかったように思います。
原料の高騰によるコスト上昇を抑えるために、食品メーカー各社や外食各社は海外の原料調達を進めてきました。
その為にコストが安い中国製品の輸入が拡大したのは皆さんもご存知だと思います。
原料そのものは輸入の際にサンプル等で安全性をチェックしているはずですが、加工品(餃子等)は輸入前に確認した後は抜き打ち(抜き取り)検査は行われていなかったと思います。
JTの会見でもサンプル品には問題が無かったと発表しています。(JTの記者会見の内容はこちら )
外食各社も今回の事件を受けて、当該工場だけでなく中国産原料(中国製加工食品含)全体をどう扱うかで対応が分かれています。(詳しくはこちら )
昨年起こった中国産野菜の農薬問題もありますが、なぜここまで中国製商品が浸透しているのでしょう。
商品が売れる為には市場のウォンツ(欲求)があり、ニーズ(必要性)が求められます。
消費者は美味しい商品をより安く食べたいと思っており、それを実現するために各社はより安い原料を捜し求め、美味しくなるように味付けを行います。
安い原料を実現するには生産コストが安くないといけません。
生産コストの大きなウェイトを占めるのが人件費です。
となると人件費が安く、物価が安いところで生産し、輸送コストが低いところ(つまり日本に近いところ)で生産されている場所はというと中国になるのです。
狂牛病(BSE)問題やうなぎの問題でも同じことが言えますが、問題が行った場合には”安全で安心な”日本製品を消費者は求めます。
しかし、少し時間が経つと消費者は”安い”商品を求めるようになります。
メーカーなどでも安価な商品という要求に応え、安全な商品を提供するという義務を守る為に、各社努力はされていますが、日本は自給率が先進国の中でも低く(40%を切っています)、食料品の過半数は輸入に頼っている現状で、この膨大な量をBSE問題の時のように全頭検査の様な事を行うのは現実的には出来ず、問題が発生しています。
今回の事件を教訓にして農作物だけでなく、商品においても安全で安心なモノを選ぶ時代が来るかもしれません。
ただし、安全で安心な商品を作るには膨大な手間もコストもかかります。当然価格は上がります。
この事を考えるとやはり”安い”商品を消費者は求めていくのではないかと思います。
今回の事件は”食”に関わる重大な問題です。
安くて安全で美味しい商品。
究極な目標ですが道のりは高く険しいと言えます。
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