以前のblogと内容が重複しますけど…ご容赦ください。
運動においての基本原則は、「姿勢」と「呼吸」と「意識」だと
思います。

水泳の基本姿勢とは、何でしょうか?

「ストリームライン」

だと思っています。言い換えるならば「けのび姿勢」です。
「ストリームライン」がきちんとできていないのに、腕だ、脚だ…
とテクニカルな部分を要求しても、ベースができていないの
ですから、効率的に活かされてきません。
まずは、「ストリームライン」をしっかりとつくることが重要に
なってくるのです。きちんとした「ストリームライン」ができれば
壁を蹴って10m以上は伸びて進めると思います。10mまで
届かないうちに足先から沈んでしまうようであれば、「ストリー
ムライン」がきちんとできていないということが言えるでしょう。

一般的なスイミングスクールは、水慣れ段階の最終段階あたり
で、「けのび」の導入がなされてくると思います。年齢などに応じて
異なるでしょうが、3mとか、5mとか、7m…などなど。その段階
で覚えるけのびは、もしオリンピック選手になっても、スタートや
ターンの後に、必ず「けのび」をするので、一生使うことになるの
です。『選手コースの担当じゃないし…水慣れだし…』というような
甘い考えで、きちんとした「けのび」を教えずに、何となく“合格”
させるようなことがないように注意しましょう。
成人の方であれば「けのび」で、10mをまずは目標にしましょう!
10mがクリアできたら12.5mにチャレンジ。15mも行けたら
立派といえると思います。「けのびマスター」の称号を与えても
よいのではないでしょうか。

私も、年に1度程度の頻度ですが、成人クラスの指導において、
「さ、けのび大会はじめるよー!」と突然けのび大会を実施する
ことがあります。
あまり泳ぎが得意ではなく、いつも後ろの方で遠慮しがちに
泳いでいるおばさまが仮にいたとしても、実は「けのび」は、多少
脂肪の多い方が浮きやすいので、息さえ我慢できれば、綺麗に
浮いた姿勢で半分まで行ってしまいます。普段、バリバリ先頭で
泳いでいる細身の方のほうが「けのび」ができなかったりすることも
あるので、そういった、普段後ろでやや遠慮がちの方が「けのび
大会」で主役になることもありますので、励みや自信にもつながる
ということもあるのです。
そんなメリットも気にしながら、「けのび大会」で、15m到達した方
には「けのびマスター」の称号を与えてあげるのも、スクールを
盛上げる一つの方法と思い、実施しています。

水慣れレベルを多く担当しているコーチの方々、「けのび」を侮らず
正しい「けのび」を指導して、『この「けのび」で、オリンピックを目指し
てくれ~!』と、熱く大きな祈りを込めつつ、指導に励んでみてくだ
さい。