上記の絵が、クロールの動作の局面です。片方の腕をかききった時(ピンク色)、同じ側の脚はけり下ろした状態になるのです。
従って、カラダの反対側(黄色い側)は、腕も脚も水面上に伸びているので、まさにストリームライン状態なのです。ピンクの腕
が、水面に上がって再び前方に戻るとき、黄色い奥の腕が水をかき、腿の部分まできます。ピンクの脚は、その間に一度水面
までけり上げ、再びけり下げて絵の状態に、そしてまた水面に戻した瞬間に、ピンクの腕が前方に伸びているという状態になり
ます。従って、腕が半周する間に、脚は3回の上下をしています。となると、腕が1周する間には、上下動を6回していることに
なります。これを“6ビート”のスタイルといいます。
通常の100M自由形決勝のレースなどの際、8人の選手はほとんどが6ビートのキックをして泳いでいるといえるでしょう。
800M、1500Mで有名な柴田亜衣選手などは、2ビートのスタイルで泳いでいます。長距離を泳ぐ場合、6ビートのキックで
泳ぐと、疲労がすぐにきてしまいます。腿の筋肉は、ヒトの筋肉の中でも3本指に入る大きな筋肉です。その筋肉を動かし続け
ると、乳酸がすぐにたまってしまいます。なので、長距離を泳ぐ選手のほとんどは、4ビートあるいは、2ビートのキックで泳ぐ
選手が多いです。
同様に、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライの泳ぎの中で、ストリームラインの出てくる局面を考えてみてください。クロールが一番
速い理由が、なんとなくわかってくると思います!!
では、次回は 「呼吸動作」の話を致します! その予定です!