ヨゾラ巡る朱き月が照らす
死に満ちた街を照らし出す
血に溢れた街に独り佇む
紅き刀持つ殺人姫は叫ぶ
その叫び声は大気を虚空を
世界を振るい奮い震わせた
けれども何かが起こる訳でもなく
殺人姫と化した少女は歩き出す
次の街を目指して歩き出す
少女はその街も死で染めるだろう
それは殺人姫の使命であり快楽
全てを斬り裂き命を奪う刹那の快楽
少女は満たされる事はなく
常に獲物を探し求める
命の華は咲けども裂けども
斬って刻まれ散らされる
全ての命は殺人姫の贄と化す
贄を求め少女は今日もさまよい歩く
~Fin~