就活早期化と学内規定の剥離
本家記事:http://voacgapr.blog107.fc2.com/blog-entry-80.html
今日はめずらしく社会現象について扱おう。ズバリ就活早期化とその弊害について。大学の就活支援に対する姿勢が時代錯誤で中途半端な気がする。そういう辛口なお話。
企業の単独説明会というのは、平日にやる企業も結構多い。下手に休日開講して業務に支障が出ては困るだろうし、中には実際の業務を交えたセミナーを行う企業もあるため、それは仕方が無いと思う。だた、最近では就活早期化の影響もあり、授業やテストと大事な企業の説明会がバッティングする確率が増してきている。
都内の大学に通う学生は、授業の空いた1コマで参加することはできるかもしれないが、遠くなればなるほどそうはいかない。中には説明会参加が選考参加の前提条件の場合もあり、どうしても授業を犠牲にする必要は出てくる。欠席が何の問題もない学校なら別によい。ただ、大学がレジャー施設と呼ばれた時代は今は昔。単位取得の条件に出席回数を盛り込んでいる学校も少なくない。さらに、公欠がとれるか否かは学校による。そしてトドメを刺すように、今は就職氷河期だ。学生にとっては、授業なんぞでチャンスを逃すことなど恐ろしいことこの上ない。
ネットが発達し情報が大量に簡単に手に入る時代。上の年代の人達がどういう印象を持っているのかは分からないが、当事者の僕に言わせれば、かえってしんどい。あまりにも大量の、しかも漠然とした情報が恐ろしいスピードで流れこんでくるからだ(簡単な分、発信者側の厳選も甘い気がする)。そんな中、効率よく情報の取捨選択をするために、足を使った企業研究は以前に比べて格段に重要視されるようになっているという。僕自身、実際に説明会に足を運んでその大切さは実感している。某就活支援サイトのおかげで説明会の情報入手も参加申し込みも簡単にできるため、企業選択のための決め手となる何かを手に入れるべく、情報争奪戦が激化しているのだ。
さて、大半の大学には就活支援のための部署が設置されているはずだ。その部署は、某サイトの運営会社とも提携しながら「企業研究だ! 説明会へ行け」と学生の就活競争を支援しているのである。いや、極論とかではなく、本人たちの意図がどうあれ事実上そうなっている。ところが、世の中は「早期化、早期化」と大騒ぎになって少ない椅子の取り合いをしている状況の中、学生は一方で授業に出ろ、勉強しろ、単位を取れと言われるのである。どちらか片方しか取れないような状況に追い込まれた学生に対してこの扱いでは、ダブルスタンダードではないのだろうか? これが僕の感じる中途半端さである。
ひと昔前ならそれでもよかったのだろう。説明会は全部春休み中にあるとか、履修科目数に制限が掛けられてないのでもう単位は足りていて授業は受ける必要がないとか、落とした単位は総合成績に反映されない(取得した単位のみで構成される)とか。さらに前になってレジャー施設だったころの大学なら、出席回数など問題にもならなかったのだろうから、説明会に行きたければ行ってよかったのである。今では縛るところだけ縛っておきながら、それによって生じる副作用の検証や例外規定の策定が遅れている。時代錯誤以外の何ものでもなかろう。
大学教員と就活関係の話をしていると、こうした現状を性格に把握していないのではないかと思う。とにかく学生を院に進学させて研究させることのほうが大事らしい。
また別の教員からは、遠方の大学に通う学生が何人かで東京にマンスリーアパートを共同で借り、授業を休んで1ヶ月就活をするも、内定が取れずに帰っていくという事例について話を聞いた。それが悲惨なことだという認識はあるようだが、自分たちもその悲惨さを生み出している組織の内の1つに属する当事者だという認識は欠けているように思われた。
しかし、今や国立大学も含めて全ての大学が独立した企業みたいなものである。世の中の流れに柔軟に対応できないようでは、いずれ潰れてしまうだろう。
もちろん、ちゃんと勉強して欲しい気持ちは分かる。しかし、そうであるなら学生を抑えこむのではなく、もっと働きかけるべきところがあるのではないか? それとも、授業に出ていれば内定がとれると彼らが約束してくれるのだろうか? 院に進めばよりよい就職先に受かるということを保証してくれるのだろうか? できるはずがない。それは人生の保証を意味する。責任もとれないのに、制度上学生の就活を阻害している。
ある教員は言った。「転職活動するときだって、もともと務めている企業での仕事はこなさなければならないだろう?」と。隣で聞いていたクラスメイトは「ホントにそれでいいんですか……?」とつぶやいたが、僕は黙っていた。大学運営に関することを1教員に反論してもしょうがない。彼らもまた自身の意図とは無関係に、大学の方針を学生に納得させることが仕事の1つである。
しかし、考えてもらいたい。
「仕事をしろと言いながら転職競争を煽って社員を不安にさせる企業などあるものか」
本家記事:http://voacgapr.blog107.fc2.com/blog-entry-80.html
このトピックは2010年11月12日のツイートを元に加筆・再構成したものです。
今日はめずらしく社会現象について扱おう。ズバリ就活早期化とその弊害について。大学の就活支援に対する姿勢が時代錯誤で中途半端な気がする。そういう辛口なお話。
企業の単独説明会というのは、平日にやる企業も結構多い。下手に休日開講して業務に支障が出ては困るだろうし、中には実際の業務を交えたセミナーを行う企業もあるため、それは仕方が無いと思う。だた、最近では就活早期化の影響もあり、授業やテストと大事な企業の説明会がバッティングする確率が増してきている。
都内の大学に通う学生は、授業の空いた1コマで参加することはできるかもしれないが、遠くなればなるほどそうはいかない。中には説明会参加が選考参加の前提条件の場合もあり、どうしても授業を犠牲にする必要は出てくる。欠席が何の問題もない学校なら別によい。ただ、大学がレジャー施設と呼ばれた時代は今は昔。単位取得の条件に出席回数を盛り込んでいる学校も少なくない。さらに、公欠がとれるか否かは学校による。そしてトドメを刺すように、今は就職氷河期だ。学生にとっては、授業なんぞでチャンスを逃すことなど恐ろしいことこの上ない。
ネットが発達し情報が大量に簡単に手に入る時代。上の年代の人達がどういう印象を持っているのかは分からないが、当事者の僕に言わせれば、かえってしんどい。あまりにも大量の、しかも漠然とした情報が恐ろしいスピードで流れこんでくるからだ(簡単な分、発信者側の厳選も甘い気がする)。そんな中、効率よく情報の取捨選択をするために、足を使った企業研究は以前に比べて格段に重要視されるようになっているという。僕自身、実際に説明会に足を運んでその大切さは実感している。某就活支援サイトのおかげで説明会の情報入手も参加申し込みも簡単にできるため、企業選択のための決め手となる何かを手に入れるべく、情報争奪戦が激化しているのだ。
さて、大半の大学には就活支援のための部署が設置されているはずだ。その部署は、某サイトの運営会社とも提携しながら「企業研究だ! 説明会へ行け」と学生の就活競争を支援しているのである。いや、極論とかではなく、本人たちの意図がどうあれ事実上そうなっている。ところが、世の中は「早期化、早期化」と大騒ぎになって少ない椅子の取り合いをしている状況の中、学生は一方で授業に出ろ、勉強しろ、単位を取れと言われるのである。どちらか片方しか取れないような状況に追い込まれた学生に対してこの扱いでは、ダブルスタンダードではないのだろうか? これが僕の感じる中途半端さである。
ひと昔前ならそれでもよかったのだろう。説明会は全部春休み中にあるとか、履修科目数に制限が掛けられてないのでもう単位は足りていて授業は受ける必要がないとか、落とした単位は総合成績に反映されない(取得した単位のみで構成される)とか。さらに前になってレジャー施設だったころの大学なら、出席回数など問題にもならなかったのだろうから、説明会に行きたければ行ってよかったのである。今では縛るところだけ縛っておきながら、それによって生じる副作用の検証や例外規定の策定が遅れている。時代錯誤以外の何ものでもなかろう。
大学教員と就活関係の話をしていると、こうした現状を性格に把握していないのではないかと思う。とにかく学生を院に進学させて研究させることのほうが大事らしい。
また別の教員からは、遠方の大学に通う学生が何人かで東京にマンスリーアパートを共同で借り、授業を休んで1ヶ月就活をするも、内定が取れずに帰っていくという事例について話を聞いた。それが悲惨なことだという認識はあるようだが、自分たちもその悲惨さを生み出している組織の内の1つに属する当事者だという認識は欠けているように思われた。
しかし、今や国立大学も含めて全ての大学が独立した企業みたいなものである。世の中の流れに柔軟に対応できないようでは、いずれ潰れてしまうだろう。
もちろん、ちゃんと勉強して欲しい気持ちは分かる。しかし、そうであるなら学生を抑えこむのではなく、もっと働きかけるべきところがあるのではないか? それとも、授業に出ていれば内定がとれると彼らが約束してくれるのだろうか? 院に進めばよりよい就職先に受かるということを保証してくれるのだろうか? できるはずがない。それは人生の保証を意味する。責任もとれないのに、制度上学生の就活を阻害している。
ある教員は言った。「転職活動するときだって、もともと務めている企業での仕事はこなさなければならないだろう?」と。隣で聞いていたクラスメイトは「ホントにそれでいいんですか……?」とつぶやいたが、僕は黙っていた。大学運営に関することを1教員に反論してもしょうがない。彼らもまた自身の意図とは無関係に、大学の方針を学生に納得させることが仕事の1つである。
しかし、考えてもらいたい。
「仕事をしろと言いながら転職競争を煽って社員を不安にさせる企業などあるものか」
本家記事:http://voacgapr.blog107.fc2.com/blog-entry-80.html