《右脳観賞》怖いのは、どっち? | 帰ってきた『がん男(マン)』・ジウージョの右脳読書!

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2012年11月、《悪性リンパ腫》が発覚、約8か月の治療を終える。
最後の治療から丸3年の経過観察を終えた頃、再びあの病魔が…。
2016年8月、帰ってきた『がん男(マン)』の治療日記!

恐怖という感情は、いったいどこで生まれるのだろう…。

対決
映画『ザ・ウォード(監禁病棟)』(2011年 米国)89分
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               VS

漫画『羊の木(1巻)』原作;山上たつひこ、作画;いがらしみきお
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糸島市図書館 蔵書なし






【ミッション】『恐怖とは何か?』をピックアップせよ!





【ザ・ウォード】

クリステン(アンバー・ハード)は、放火の罪で特に異常のある者のみ収容する監禁病棟へと送られる。

そこには同じような境遇の少女が4人。自分だけは正常と信じていたクリステンだったが、担当医のカウンセリングを受けた結果、ほとんどの記憶を失っていることに気づく。
不安を抱えたまま迎えた夜、クリステンは病院の廊下を歩くおぞましい顔をした少女の姿を目撃する。

この病棟には看護師でもなく、患者でもない何か別の存在がいる―――。
そして一人ずつ消えていく少女たち。
今どきのCG処理を濫用したコケおどしではなく、観る者の肉体にとどく恐怖をじっくりと味わえる作品。





【羊の木】

人口減少が進むある地方都市で、刑期を終えた犯罪者を過去を封印して一般市民として住まわせるという計画が始まった。
その計画のことを知っているのは、市長とその友人が二人だけ。
凶悪犯罪を犯した11人の元受刑者が、段階的にこの町に移り住んでくる。

彼らの素性を知る市長の友人達は、彼らの犯した犯罪のことも知っているので、心の奥では恐怖を感じていながら、しかし、それが偏見かもしれないとも思いながら対応していく。


何かのバランスが少しでも崩れれば一気に重大事件へと発展しそうなストーリー展開の中、なんとか奇跡的に平和が保たれている。


『がきデカ』の作者・山上たつひこ氏と『ぼのぼの』の作者・いがらしみきお氏、二人のギャグ漫画家がタッグを組んで切り拓いた新ジャンルのイチ押し作品。







この2作品を見て「どっちが怖かった?」と尋ねられれば、間違いなく『羊の木』と答えるだろう

『ザ・ウォード』も心理的な描写や映像表現で十分コワイ思いをした作品なのだが、ギャグ漫画の筆致で緻密に計算された心理的恐怖を描かれてしまったら、そう簡単に太刀打ちできるものではない。

winner

平和な地方都市に残虐な殺人事件を起こした犯人が生活していたら…。
しかし、その殺人犯は、やむにやまれぬ事情があって人を殺めてしまったような普通の人だったら…。

一大国家プロジェクトの成功のため、住民達にこのことがバレないように奮闘する市長と友人らドタバタ劇。

ギャグ漫画らしい絵で、おもしろおかしく描かれてはいるが、「もし自分の身近にあったら…?」と考えたら夜も眠れなくなりそうだ。





















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