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第二章の続き
前回の続き


だが、大河内は、話しを続けた。

「その君の謂う友達だが、未だに、曰く付きの病院に通って居たのかね!?」

大河内は、孝太郎に尋ねる。

「いえ、今は、通って居ませんが、腰の手術後と云う事も在って、療養と云う状態で通院をして居る様ですね。
ただ、そこで、腰の手術をした際に、彼には、改造手術をした事は、内緒にしたそうです。」

改めて、腕組みして、首を傾げる、大河内大五郎で在った。

「ふむ、なるほどね。
で、何が原因で今回のような、事件に発展し、発覚が明らかに成ったのかね?!」


大河内は、話しの内容に疑問を持った。

その大河内の疑問点に対して、山元が事情を説明した。

「実は、彼の友人がストーキングされてまして…」

山元が話すと

「ストーキング!?誰が?!
君の友達がかね!?」

大河内が、孝太郎に指をさして、孝太郎は首肯した。

大河内は、また、驚愕したのだった。

「そもそも、そのストーキングして居た、人物とは、何者だね?!
まさか、その人物も、サイボーグってんじゃないだろうね!?」

と大河内が訊くと

「大河内さんが、察した通り、実は、その人物もサイボーグなんですよ!」

大河内は、またまた、目を丸くして、雄叫びの様に、声を張り上げた。

「ほぉう~!
それは、また、奇想天外な話しだなぁ~。
それで、その人物と云うのは、何と言うのかね?」


「井斗右恵以次と云う人物です!。」

大武が話す。

「ほぉう、井斗右恵以次とな?
それで、また、なんで、その彼が、君、榊くんだったかな?
君の友達を、ストーキングする必要が在ったのかね?」

大河内が、孝太郎に、聞く。

「何でも、僕と知り合う前に、嘗て、付き合って居た人物だそうです」

そう聞くと、大河内は、首を上に向け

「なるほどなぁ~」
と言って、ソファーに大の字に成り、仰け反って、腰を掛け直した。

「それで、その人物を調べて行った結果、朝鮮総連の黒幕に辿り着き、繋がったという事かな!?」
大河内は、察すると
「その通りです!
大河内さん!」

山元が、応えた。

「ふむ、おおよそ、把握は出来たな。
なるほど、此処は、政府としても、何とかしなきゃいかんなぁ!
まさか、あの北朝鮮国家が、サイボーグまでこしらえて居たとはねぇ~。
やぁ~、参ったね!」

大河内は、ソファーから立って、窓辺に寄り、ブラインド越しに、外を眺めながら呟いた。

「そもそも、我々、政治家が怠慢だから、北朝鮮に、その隙間を突かれるのかも知れんなぁ。
しかも、日本と北朝鮮との間には、国交条約が成立されて居ないから、尚更、ややこしい事に成る!
困ったもんだな!」

山元が、立ち上がって、大河内に近寄り

「大河内さん、それでは、困るんですよ!
それで無くても、今の日本の法律では、規制されて居る部分が多くて、取り締まりにも限界が在って、犯罪が溢れ出し、無法地帯に成って居るんですよ!
日本国民は、凶悪犯に振り回されて、被害者が出ても、何も出来ないくて困って居るんです!
此処に居る、彼のような犠牲者まで出て来るのです!
何とか、あなた方の政治方針の修正を我々、警察官も改正を願って居るんです!」

大河内は、振り向き
「確かに、君の謂う通りだ!
現実に、日本国内は、異常だ!
何分、政府官僚までが、裏方に回れば、あの憎き、北朝鮮に肩入れして居る者も居るのだ。
本当に、我々も、肩身の狭い思いをして居るよ!
情けないとさえ思う!
しかしだ、君等、警察にも、在る程度の責任は在るぞ。
幾ら、我々が、政治力で威圧しても、犯罪を留める事が出来なければ、意味が無い!」

その大河内の話しから、大武が、反論して

「確かに、言われる通りでありますが、政府にも責任があります!
在日や韓国・朝鮮人、北朝鮮国家の工作員が勝手気ままに、国交が無いにも係わらず、入国出来る事事態が、政府の政治力の無さを浮き彫りして居るのでは無いのでしょうか!?」

大河内は、暫く、沈黙した。

「確かに、大武くんの言う通りだ。
借りに、彼等が今、持って居るカードを出して、あくまでも、裏駆け引きで取り合ったとしても、拉致された被害者たちを全員、北朝鮮の連中が解放する事などは、無いだろうな。
日本側の情報と技術力を奪ったら、後は、“はい、さよなら!"だ!
それが、彼等、北朝鮮のやり方だ。
彼等が、欲しいのは、日本と云う国、その物何だよな。
我々も、そう成らないように、努力はしているが、実際には、思うように行かないのが現状だ!」

山元や大武から、見れば、一人の政府官僚の言い訳にしか聞こえ無い。

「我々が、問うのは、今の朝鮮総連の人間連中を逮捕、送検しても、日本の法律で裁く事が出来ないという現状なんですよ!
そこの所を何とか出来ないのですかと、我々は、問いて居るんです!?」

大河内は、頷きながら

「君等の言い事は、判るが、私一人の一存では、どうにも出来ないな。
国家存亡に関わる問題だからな!
どうにも、成ら無いんだな!
ましてや、国交を持たない北朝鮮が相手と成るとな…」

尚、大河内は続ける。

「我々、政府としても、手を拱いて居る分けでは無いが、些か、事の重大さに気付くのが遅すぎた。
まさか、人体実験までして、在日韓国朝鮮人と組んでる等と想像も衝かんかったよ!
角館くん、後は、宜しく頼むよ!」

大河内は、山元や大武、孝太郎から話しの内容を聞いて、角館に一言言って官房長室を後にして出て行った。

その後、大河内は、車に乗り込むと、唇を真一文にして、総理官邸に向かう事にしたのだった。