息子と行く音楽会 | ローマの松の木の下で・・・

ローマの松の木の下で・・・

好きなこと、気になることを気ままに書いていきたいです!

ローマの音楽会シーズン(多分ヨーロッパ一般)は

10月から始まり6月に終わる。

 

夏は野外オペラがあるが、

オーケストラ、室内楽のコンサートはほとんどない。

 

毎年、オペラやオーケストラ、ピアノなどのコンサートの切符を買うが、

今年はほとんど、行きたいのが春に集中していて、

5月、6月はほぼ毎週行く計算になる。

 

 

東京はたくさんコンサートホールがあり、

毎日あちこちでクラシック・コンサートが開催され、

音楽好きにはたまらない町だが、

結構切符代が高いので、万人向けではない。

 

 

ローマでは一流の音楽会に行こうと思うと、

場所が限られている。

 

 

オペラをローマ・オペラ座で見るか、

 

室内楽やオーケストラは

3つのコンサートホールを併せ持つ、

パルコ・デラ・ムージカか、

ローマ・サピエンツァ大学のコンサートホールに行かなければいけない。

 

大学のコンサートホールは若者向けの割引で、

なんと8ユーロ(約1000円)で、一流の演奏が聴けるのである!

 

先月あった、ウクライナ出身イタリア在住のピアニスト、ロマノフスキのコンサートでは

同伴した息子Sは彼の素晴らしいショパンの演奏をこの値段で聞けて

(東京では彼のコンサートのチケットはなんと7000円だった!)

痛く感動していた。

 

でも係員が少なくて、当日券販売に手間がかかり、

(私はオンラインで買ったのに関わらず、30分並んだ!)

コンサートの始まり時間がなんと30分遅くなったのである)

 

 

 

オペラは娘ムームーも参加するが、

オーケストラの音楽会にも喜んで同伴してくれるのは息子S。

 

これも彼を小さい頃から音楽会に同伴した結果か?

 

彼はクラシックだけしか聞かないのではなく、

妹のムームー同様、今はやりのポップミュージックも好きなのである。

 

よくクラシックというと、

退屈で聞いてられない

 

という方が多いのだが、

 

これも習慣というか、子供の頃から耳が慣れていれば

めっちゃ退屈な変なポップより

クラシックの方が全然面白い!

 

昨日もそんなSと全ブラームス・プロを聞いてきた。

 

ダニエレ・ガット指揮、サンタチェチリア管弦楽団と

ブロンフマンという中堅ピアニストで、

 

ブラームスピアノコンチェルト2番とシンフォニー2番。

 

 

ブラームスはショパンと同時代のロマン派の作曲家で、

ショパン同様叙情に満ち溢れてるが、渋くて深みがある曲を残している。

 

小説にも時々登場していて、

フランソワズ・サガンの「ブラームスがお好き」という

年上の女性との恋愛を描いたものや、

村上春樹の小説の主人公の昔の彼女が

プラームスの4番シンフォニーを愛していた設定になっていたり、

やたらロマンチックな香りがする。

 

 

 

音楽会に行くときは、

Sが同伴してくれるのだが、

同伴といっても帰りだけ。

 

行きは一人で行く。

 

なぜかといえば、

準備が遅い彼を待っていたら、

 

音楽会に遅れる可能性大 だからである。

 

実際昨日も遅れた!

 

クラシックコンサートは始まると、

他のお客さんの邪魔になるため、

後から来たお客さんをシャットアウトしてしまう。

 

曲が終わってから入ってきたSに聞くと、

5分遅れたけど、なんとか一番最上階の後部座席にそっといれてくれたとのことだった。

 

そして今日のピアノコンチェルト、

この間日本に帰った時乗った、アリタリアのスクリーンを使用するとき

最初に何回も流れていた音楽とおんなじか?

とSが聞く。

 

へ〜、確かにそうだ。

 

よく覚えてるなと感心した。

 

 

そして今日のコンサートは素晴らしくて感動したとも言ってた。

 

こういう風に同伴者がいて、感動、共感を共にするのはとってもいいことだ。

 

 

ローマで音楽会に行く時よく見かけるのは白髪のカップルで、

彼らを見るたびに羨ましいと思う。

 

というのは 夫とは趣味が正反対の私。

 

夫の趣味はモートGP(バイク競技)とチェス。

 

旅行も嫌いで(昔はそうでもなかった)、旅行に同伴するのも子供たちだけ。

 

でも彼らがいつまでお相手してくれるかどうか、全く未定。

 

となるとこの先の老後、一人で音楽会や旅行に行くのであろうか?

 

少し気が重いのである。

 

 

 

 

 

パルコ・デラ・ムージカには

大きなカフェや本屋、アートギャラリーなどがある。

 

昨日ギャラリーに展示されていたもの。

 

マリファナっぽいプランターとアフリカっぽい絵。

 

 

 

 

 

 

 

いちごの季節〜。

 

5月になるといつも作る、大好物いちごショートケーキ!