地下鉄に引きずられた人 | ローマの松の木の下で・・・

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4日前、ローマのテルミニ駅で、

40代のロシアの女性が地下鉄に引きずられた事故が起きた。

 

私も急いでる時、駆け込み乗車をしてしまうことがある。

でも絶対中に入れることを計算した上で走る。

 

無理そうな時は、遅れてもいいから

その電車をパスしてしまうことにしている。

 

よく駆け込み乗車をしてる人のカバンがドアに挟まれたまま

出発したのを見たことがある。

その人はすでに車両の中だから、

カバンが潰れただけで済むだろう。

 

あるいは体が挟まってしまい、

周りの力強い男の人たちに助けられて、

ドアをこじ開けることができた場面を見たことがある。

 

今回の事故ではドアが閉まる直前

女性が一旦車両の中に入るのだが、

何を思ったのか外に出てしまう。

その時ドアが閉まり、彼女が持っていた袋がドアに挟まり

手が袋の取っ手に巻き込まれる。

 

それに気がつかず運転手は電車を走らせ、

女性はホームを引きずられ、

電車がトンネルの中を入ってすぐ、

車両の中にいた人がなんとかドアを開けることに成功。

女性は振り落とされ、腕、脚、腰の打撲の他、

肺も損傷してしまったが、命の別条はないそうだ。

 

車両はメトロBの古いタイプだった。

挟まれたのが腕だったら、アラームがかかり、

運転手が気がついたかもしれなかったが、

袋の取っ手だったので、アラームが作動しなかったらしい。

 

駅のビデオ映像で見ると、出発する直前に、

運転手が運転席のところでお弁当を食べてることが判明し、

問題になったのだが、一応ドアが閉まる前、

鏡で確認してたようだ。

 

でも地下鉄の運転手は長時間、

暗闇の穴の中で運転し、ストレスが大きい職種。

最善の注意を払っていたかどうか、疑問が湧くところだ。

 

それに反していつも一時帰国するとき感嘆するのは、

日本での公共交通機関でのスタッフの方々の仕事ぶり!

 

運転手以外に、ホームでの安全を確認する車掌さんが別にいて、

右左を見てから、もう一度右を見ている。

 

ローマの地下鉄じゃ、経費削減のためか、

運転手が安全確認までしなければいけない。

それも鏡で!

今回のように問題が後部車両で起きると、

遠くなので見過ごしてしまうかもしれない。

 

ローマでは1〜2人の係員がボックスの中に待機してるが、

改札のコントロールもしないので、

時々無賃乗車をするために、改札を乗り越える人も出てくる。

 

もっとコントロールして無賃乗車を取り締まり、

そこで稼いだ経費で雇用を増やし、

安全確認の車掌を設置したらどうかと思う。

 

それまで駆け込み乗車して危険を冒さないよう、

各自が注意を払うしかないだろう。