スナイパーズ・アイ―天命探偵真田省吾〈2〉/神永 学

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主要登場人物:真田省吾…探偵事務所で働く無鉄砲で快活な青年
中西志乃…探偵助手を務める車椅子の令嬢。殺人を夢で予見することが出来る。
山縣…探偵事務所の所長。元警視庁防犯部の凄腕刑事。
池田公香…探偵事務所で働く20代後半の女探偵。
柴崎功治…新宿署・組織犯罪対策課の刑事で,山縣の元部下。
鳥居奈々…立てこもり事件で母を亡くした少女。
前回のタイムラッシュから続きで第2弾。夢で作人を予見することができる志乃も仲間に加わり,話が展開していく。事件の始まりは病院の立てこもり事件。犯人が病院に立てこもり爆弾を手に,15名の人質をとっていた。当時SATとして遠距離から狙撃を担当していた鳥居祐介は狙撃許可が下るのを待っていた。その人質の中には鳥居の妻と子もいたのだ。自分が狙撃をして食い止めれば妻と子は助かる。しかし狙撃許可は下りることはなかった。病院には爆音とともに犯人を含めた多くの人質の命が犠牲となったのだ。
この事件をきっかけに物語は次第に加速していく。
鳥居の運命は。そして黒幕はいったい誰なのか。
「無関係の人間を巻き込んだ時点で,お前らはただのクソに成り下がった」
真田の言葉が頭の中に漂っている。
”狙撃は有効な手段ではあるが,最終手段でなければならない”
この心理をめぐって相互の関係がねじれ最後にはどんな展開が待ち受けているのか目が離せない。
話の展開が読めずただただ夢中でページをめくることになるだろう。
<こんな人にオススメ>
○ 前作タイムラッシュを読んだ
○ 推理物が好き
○ 手に汗にぎる緊張感を味わいたい
○ 神永学作品が好き
<オススメ度>
★★★★☆ (次作への期待も込めて)
-COFFEE BREAK-
前作のタイムラッシュに引き続き2作目のスナイパーズ・アイも読ませていただきました。
読み終わった後に,だからスナイパーズ・アイなのかという喉につっかえていたものがとれたような納得感があります。
しかし味方だと思っていた人たちが次々と敵へと本性を見せていくなか,果たして誰を信じればよいのか。本当の意味での黒幕はいったい誰なのか。
物語の中で僕も信じるとは何か。常に考えながら読んでいたように思います。
結局は信じるか信じないかのどちらかしかないんですね。そしてその瞬時の判断と信じるという覚悟で未来は変わったりする。
でもそれを逆手にとって操っているものもいる。
世の中はそんなに単純ではないんだなと改めて感じます。
少しネタバレになってしまいますが,個人的に気になるのは本作で出てきた少女,鳥居奈々が次作では真田たちの仲間になっているかどうかとういこと。
次作も引き続き読んでいきたいと思います。
そして毎回思うのが最後に書いてある参考文献です。こんなにもたくさんの本で情報を集めてから物語の構想を練っているのだなとびっくりします。
でも実際僕がこの参考文献をすべて読んでもこんな物語を書くなんてことはできないと思います。
やっぱり作家さんはすごいです。そして読者としては本当にありがたいことです。
