クリップをかける前に最も重要なことは、動脈瘤よりも中枢側(心臓に近い側の血管)を一時的なクリップで遮断する(図)、もしくは遮断の準備をすることが重要です。

 

これは、動脈瘤の圧力を減らし、操作中の破裂を防ぐためです。

 

また操作中に動脈瘤が万一破裂しても、根本の血管を確保していてれば出血を止めクリップすることができます。こうした理由で、中枢側の血管確保が必要となります。

 

クリップをかけた後は、周辺の血管を挟んでいないか、動脈瘤奥まできちんとクリップしているかなど確認することが重要です。

 

こうした確認には肉眼的観察、ミラーを用いる方法、内視鏡、超音波ドップラー、蛍光血管撮影などを駆使して行います。

確認の結果、周囲の血管を温存して完全なクリップができていれば問題なしとすることができます。