24日午前9時半ごろ、千葉県船橋市西浦1の金属製品製造会社


「日鉄住金鋼板」船橋製造所から、「作業員2人が塩酸収納タンクに転落した」と


119番があったという。


タンク内の塩酸を抜き取った後に救急隊員が救出したが、


約2時間半後に2人の死亡が確認された。


千葉県警船橋署が転落原因を調べている。


 同製造所によると、2人は配管工事会社「ミヤコ樹脂工業」(埼玉県吉川市)の


鈴木元治さん(42)と後藤哲也さん(43)の可能性がある。


遺体の傷みが激しく、同署は司法解剖などを行い身元の確認を急いでいるという。


 同署や同製造所などによると、タンクは強化プラスチック製で高さ約5メートル、


直径約3メートルで、濃度約35%の塩酸約4.7トンが入っていた。


2人はこの日午前8時ごろから作業を始め、タンク上部に作業員1人が乗っていたところ、


上部が割れてタンク内に転落し、助けようとした別の作業員も転落したという。


上部に縦横約1~2メートルの穴が開いていたようだ。


 塩酸は鉄のさび落とし用に保管されていて、


タンク上部は人が乗って作業することが想定された構造になっていないという。


同製造所は「タンクの上部に乗る作業は今回は予定されていなかった」としている。