逼迫が続く電力需給が、お盆休みで一服した。11日は全国的に猛暑となったが、


企業の夏季休業で、電力各社の需要は軒並み前日から減少し、


需要のピークは、当面、落ち着くようだ。


ただ、東日本大震災による生産の遅れを挽回するため、自動車や半導体産業では


休み返上で増産対応を行うところもあるという。


電力需給の先行きはなお予断を許さない状況だ。

 東電の最大需要は4836万キロワットで、前日の4891万キロワットから1%強縮小した。


供給力は5500万キロワットを確保している。


 関西電力は2599万キロワットと前日から5.4%減し、予備率も15%まで上昇した。


中部電力は2249万キロワットで10.7%減し、予備率は9.9%だった。


 東北電は、最大需要が1165万キロワットとなり前日から6%減少。


予備率は10.9%と2.4ポイント上昇した。


ただ、同社では11日、管内で新たに5カ所の水力発電所が停止していることが判明。


停止していたのはJパワー(電源開発)から受電する只見や滝(福島県)などからの


約6万8000キロワット分。


同社は7月末の新潟・福島豪雨で27カ所の水力発電所が停止し、


自社の供給力が約100万キロワット減っているもよう。


供給力確保に向け東京電力からの応援融通枠を最大206万キロワットに


上げ対応しているが、産業界で休み返上の生産が広がる中、


東北電管内では、なお綱渡りの需給が続きかねない状況にあるよいう。