5日午前10時半過ぎ、F15戦闘機1機が、那覇市の北西約185キロの


東シナ海上で戦闘訓練中にレーダー上から消息を絶ったままだ。


現場海域で尾翼などが見つかり、空自は墜落したと見られている。


同機は1人乗りで、操縦していた川久保裕二3等空佐(37)を自衛隊などが捜索しているという。


 空自によると、事故機は5日午前9時59分ごろ、ほかの3機のF15と


那覇基地を離陸後、午前10時半ごろ、2機ずつ敵と味方に分かれて


空中戦の訓練を始めた。事故機は敵役で、開始直後に訓練中止を告げる


川久保3佐とみられる声が無線で流れ、降下するのを別の操縦士が目撃した後、


レーダーから消えた。川久保3佐の緊急脱出は未確認だ。


 川久保3佐はF15での飛行が約1700時間で、教官操縦士の資格も持つベテランで、


今回も訓練の企画や指揮を担う編隊長を務めていた。


事故機は87年に導入されたが故障の記録はなく、飛行前点検でも異常は見つかっていない。


訓練機に実弾は積まれておらず、誤射が原因ではない。


 空自は5日、事故調査委員会を設置し、一緒に訓練していたF15の操縦士からの


聞き取りなどを始め、緊急発進(スクランブル)を除き、


F15の訓練は当面見合わせるという。