東京都港区の六本木ヒルズが東日本大震災後、「停電しない施設」として注目を集めている。


03年の開業時から、約2万人が働くオフィスや店舗、


ホテルと約2000人が暮らす住宅の電気を、都市ガスによる自家発電で賄っているからだという。


 「電力不足でコールセンターを関西地方に移した会社もあると聞くが、


うちは全く支障がなかった」。


入居する外資系パソコンメーカー「レノボ・ジャパン」の吉松義明総務部長は語る。


外資系証券「バークレイズ・キャピタル」の長谷川康一マネージングディレクターも


「停電すれば業務が止まる。発電機のないビルには入らない」と言い切った。


 運営する森ビルは災害に強い施設を目指し、約100億円かけて


地下にガスタービン式発電機などを整備している。


廃熱を冷暖房に利用しエネルギー効率も高いという。


ガスが止まれば東京電力の電気を使い、それもだめなら灯油で非常用発電と、三重の備えを持つ。