27日午後9時55分ごろ、北海道占冠村のJR石勝線占冠―新夕張間の第1ニニウトンネル内で、


釧路発札幌行き特急スーパーおおぞら14号が緊急停車した。


後ろの3両に白い煙が立ち込め火災が発生、乗客ら約240人が


徒歩でトンネルの外に避難したとのこと。


 地元消防などによると、煙を吸ったり、やけどをしたりした乗客40人が病院に搬送され、


うち女性1人が一時意識がはっきりしない状態となったという。


全員軽症とみられる。6両とも全焼し、火災は28日午前7時半ごろ鎮火したもよう。


 運輸安全委員会は鉄道事故調査官3人を現地に派遣し、北海道警も原因を調べているという。


 JR北海道によると、列車はトンネルの真ん中付近で動かなくなり、


特急の停車地点から約2キロ手前からエンジンの回転を車輪に伝える推進軸と


周辺の部品が散乱しており、さらにその後脱線が起きたようだ。


 スーパーおおぞら14号はディーゼル特急。


脱線した車両は1998年製で、カーブを高速で走行できる


「振り子式」と呼ばれる特殊な台車を使用している。


 避難した乗客はバスで占冠村内の施設に移送された。


乗客の一人は「誘導はなかった。自力で逃げた」と話していた。


 一方、JRは車掌が車外に出てトンネルの出口を確認して戻ってきたところ、


乗客らは既に各車両のドアを開けて避難を始めていたと説明している。