東日本大震災の津波被害に遭った岩手県陸前高田市で、
バッティングセンターが、5日の「こどもの日」を前に再開した。
経営者の小山国雄さん(73)が家族の手を借りながら、
浸水したピッチングマシンを1カ月半で修理したという。
バッティングセンターは、海岸から1キロほど離れているが、
3月11日の大震災当日、津波が背丈ほどの高さで押し寄せたという。
ピッチングマシンはモーターが水没して使えなくなり、
小山さんが部品を交換して修理し打席のゲージやグラウンドに積もった
がれきも片付け、4月末には再開にこぎ着け、「こどもの日」を前に間に合ったという。
「ここに通った子供が甲子園の出場選手になったこともある」と話す小山さん。
自身もかつては社会人チームで野球をしていた。
震災後、店じまいも考えたが、「ここから一人でもプロになる選手が出てほしい」と思い直したという。
大槌町から父親と一緒に来た中学1年の菊池勇志さん(13)は
「中学で野球部に入って将来はプロになりたい。
みんなで来られるし、打つのが楽しい」とコメントした。
