レポート 「経済学部を選んだ理由・きっかけ、そしてその後。」
分量はA4(1枚1200字)で2~3枚を目安としています。
というもの。
なかなかいい回顧録になった。
せっかくなので書いたものを紹介する。
タイトル:経済学部を選んだ理由・きっかけ、そしてその後 -a painting of the future-。
進路決定というのは鶏と卵のようなものだと思う。今まで自分がたどって来た人生が先か、自分がどうなりたいという夢が先か。だからまず「経済学部を選んだ理由」を話す上では自分がどう生きてきたのかを説明しなければいけない。
僕は東京に生まれた。父は保険会社の社員でいわゆる転勤族だった。その後引っ越しを繰り返した。幼稚園の年中まで名古屋、小2まで兵庫県の明石、小4まで福井、そして小5から東京に戻って来た。
小学校中学年のとき福井でトップクラスの成績をほこっていた。一緒に勉強を切磋琢磨できる仲間がいた。二人で将来大きな人間になろうと話し合っていた。
高学年で東京に行くと決まり、中学受験をすることにした。東京でもそれなりの成績で塾に入塾できたが、やはりそこで上には上がいる事を思い知った。そして周りの環境からなんとなくおぼろげに最高峰の学校を目指していれば楽しい人生が送れるのではないかと考えた。
受験の結果としては中高一貫の学校に入ったものの第1志望には合格できなかった。中学最初は多少ぐれていた。というよりも、自分がどういう方向性にいっているのかコントロールできなくなっていた。というよりも、この頃それをコントロールしなければいけないほど自我に目覚めたのだと思う。
中学はサッカー部に入っていたがそのころから音楽と物書きは好きで、中3の頃、はれてバンドを組み、ボーカルを担当した。そして少し本気で自分はこういう道が性にあっているなと思った。
とはいえ同時に中高6年間東大専門塾なるものに通っていた。これは親の計らいで、小学校の頃なんとなく最高峰の大学に入りたいと思っていた自分を知ってのことである。
ただ、英語が嫌いだった。先生も嫌いで、辛かった。ここで始めて勉強がつまらないと感じた。もっと言えばそれまで勉強はただ知的好奇心と点数をとる快さだけで取り組んでいたのだという事に始めて気付かされた。
そういう違和感が自分を音楽と言う逃げ道に駆り立てた。そして、人間関係と競争原理を天秤にかけるようになった。テスト前が嫌いだった。周りが急に非情になるのを感じた。本当に「世は情け」なのか自問自答を繰り返した。
高校時代、これが恋愛であだになった。そうして自分自身に目を向ける事にした。自分が善だと思っている「優しさ」というのは、所詮「自分の甘さ」でしかないのではないのかということを考えるようになった。
ここで初めて迫り来る受験というものを考えた。進路など何でも良かったが、親の自分への投資を考えると、いわゆるいい大学には受からなければならないと思っていた。
ただ受験を考えるには自分の仕事の方向性もおおまかに考えなければならないと思った。しかし、決まらなかった。公務員だけはないと決め、就職に有利ならいいという結論に至った。と、同時に、社会の中で使われなければならないのだから、社会進出への足がかりとなるような大学生活にしなければいけないと考えた。
そうして思い浮かんだのが経済学部であった。経済学部に入れば社会のモデルが見える。しかも、自分は算数、数学が得意でただ楽しんでいるだけで、受験で困る事はなかったので数学重視の経済学部受験なら多少安心しながら受験を行えると思った。
それよりも受験の専らの目標は「甘さ」から脱却する事であった。あえて国立を第一志望にして、英語と暗記の社会から、点数だけで人間判断をされてしまうという現実から、目をそらさない体験をすべきだと考えた。
ここまで受験勉強をする段階において考えていたので、あとは1年ちょっと突っ走るだけであった。結果一応早稲田政経に決まり、受験としての目標は達成できた。
授業を受け、経済学はやはり性にあっていた。モデルから理論的に話が展開されていて、専攻が絞られればもっと具体的・現実的なところに目を向ける姿勢がとてもやりやすい。単純に、知的好奇心をくすぐる。そして、正直大学生活は社会の足がかりと思っているのでサークルやバイトに全力を尽くしたい自分からすれば暗記が少なく、自分のペースをあまり崩して来ないので助かっている部分が大きい。
今後に関しては、まず、自分は学術の世界に足を踏み入れる気はないので、一生学術と見つめあうようなことはしないという意味で、経済学は活きないであろう。ただし、社会を大枠から捉える力を鍛えるという意味では大変意義深いと思う。そして、自分の性にあっているという意味で、この経済学は、自分の成長を促す材料として活きると思う。いつ実践に活きるかは知らない。ただし、頭の中でひっかかったそれぞれのネタは今後確実につながってくるのだと思う。思いがけず選んだ道は、自分の今までの経験が導いた結果であるだろうし、その一つの礎として頭の中に、心の中に、経済学が潜まれていくのだろうと思う。