放浪理系女史・ミドリカワこと酒井さやかです。
昨日に続いてのお話………ですが、ざっくりと熱力学と統計力学のイメージだけ触れておきます。
専門的な話になると、かなり長くなるので割愛。
そこから何を得られるのかを大切にしたいというのもありますので。
………で、ミセスジャパンのレッスンに苦戦するなかで熱力・統計力学に泣かされた話をしましたが、これらの概念を出すとしましょう。
基本原理の考え方
ある閉じた空間(系)を構成する各要素についての関係式が統計力学や実験によって求まれば、あとは熱力学によって、状態を予測することが可能になるという立ち位置です。
実際に我々が過ごす世界は複雑極まりない関係性のなかでなりたっているからこそ、ややこしい。
だから、単純な集団から初めて、関係性を無数に掴めれば其処から集団どうしのやり取りを観ながら全体像が掴めないか?というのであります。
熱力学と統計力学の違いは?
・熱力学→系の平均値だけを対象として扱う。
・統計力学→系を構成する要素には数値のゆらぎがあるので統計的にカバーする。
………これだけでは分かりづらい。
熱エネルギーをお金に例えてみましょう。
・熱力学→あるグループに属するメンバー全員の所持金は同じとみなして、他のグループとのやり取りを考える。
・統計力学→実際にはグループ内でも所持金違うよね………なら個々の金額を積み上げて、他とのやり取りがどうなるかを予測しようとする。
全体のやり取りが個別まで考えたやり取りか………これは実際でもどちらの前提を採用するかは、ケースによるものの、相互に絡んでくると考えてもらってよいかと思います。なので、どちらが良いとか悪いとかありません。
まあ、どんなグループにいるかは大切かもしれません。
経済学とも相性よさげだよね………
実際に反発係数とか、経済学でも似たような概念はあるそうで。
経済学ができるようになったら、物理学ももうちょっとできるのかしら………(なんか出来るかしら)。
で、気になったキーワードから。
このところやたら浮かんできた言葉もあり、今回のようなことを思い出したのですよ。
カノニカル・アンサンブル!!!
響きだけなら音楽的。でも統計力学の用語であり、中心的な考え方であります。
実際に、カノニカルの語源はカノンと同じ。
規範というところが基らしいです。
日本語では正準集団と呼ばれています。
カノニカル・アンサンブルは視点の大きさによってミクロ→通常→グランドと三段階あります。
ただ、注意すべきなのは………。
大きな問題は切り分けて考えるのはアリ。
膨大な暗記事項もいきなりまとめて全部なんて大抵はしません。切り分けたり関連付けたりして覚えていくことをします。
ただ、経験上ありがちなのは、その部分部分に囚われて、それだけしか覚えられていないこと。
細々したところばかり見ているうちに、本来の全体像が分からなくなってしまうこと。
選択と集中のうえで、細部の問題事項をどうするかを決められたとしても、それだけで時間をかけていては最終目的は果たせません。
しかも、それぞれのパーツをつなぎ合わせたときに、なんだかちぐはぐなことになってしまうのです。
アンサンブルの罠。
ええ。
カノニカル・アンサンブルは統計力学の根幹をなす考え方ではありますが、これを全てとして計算しか目に行かなかった………それが間違いでもありましたよ。
あくまでも、状況を読み取ったり予測すべきツールなのに、考え方を無視して万能とするのは乱暴すぎたのです。
今もミセスジャパンで試練が続いていますが………個人の細かい問題も山積しているし、自分自身の全体像を作り上げたい。
それだけでなく、大会そのものを彩るものとして、大会を作る者でもあるということもある。
アンサンブルを奏でるかのように、どう調和(平衡に向かう)かは、細かいテクニックだけでなく、そもそものエネルギーの在り方出し方を意識せよとなるわけですよ。
そう考えたとき、この熱力学と統計力学の苦悶の思い出は何らかの啓示だったのかもしれませんな。
………という、正統派からはかけ離れたタイプのコンテスタントがたまにはいてもいいよねw
何はともあれ、ミセスジャパン・応援のほど宜しくお願いします!!
愛知大会は8月22日㈰!!ステキなお仲間と磨きをかけてまいります!!