いよいよ平成の次が判明するまであと数日。
元号が変わる境目の過ごし方を思い付きで決めたところであります。節目だし、ゴールデンウィークは其処を中心に予定を組んだということにしておきましょう。
新しい元号が始まるのは丁度大安吉日にあたるらしく、結婚式の予約も殺到だとか。
………が、その予定ではありません。
世に言う『平成ジャンプ(昭和生まれが独身のまま平成を飛ばしていく………)』をかまします。
なんやかんや言って、大切な行事の日取りをかつての六曜の名残で判断するあたりも、やはり日本人なんだなと実感することだったりします。
………が、2月30日という日付に違和感を感じるのは生まれながらに現行のグレゴリオ暦に染まっているが故のことでしょうね。
2月30日生まれ………というと、ゲゲゲの鬼太郎のお誕生日という設定ですが、架空の日付とは言い難いのであります。妖怪だから、ではなく、旧暦ならば普通に存在する日付になります。
寧ろ、ミドリカワの誕生日である1月31日のほうが旧暦の立場を取ると、あり得ないものになってしまいます。
明治六年に正式にグレゴリオ暦が採用されるまでは、太陽太陰暦に基づいた暦(天保暦)でした。カレンダーにある旧暦何月何日てのがそれです。
それを見ると、1月31日はないのであります。
一年360日、閏月などで調整しながらサイクルを作っていた時代は、1ヶ月が29日若しくは30日。基本、31日は出てきません。
寧ろ、2月30日のほうが当たり前だったわけです。
今年と来年は旧暦2月は29日までしかありませんが、昨年4月15日、一昨年3月27日、再来年は4月11日といった具合に30日が登場します。
ちなみに、2023年には閏2月が旧2月のあとに出てきます。
旧暦は月の満ち欠け(月齢)が肝なので、どの日時で新月となるかという基準により、誤差が生じます。
そこで、理科年表でお馴染みの国立天文台暦計算室の出番なわけです。なお、理科年表のオープニングは第一冊から変わらず暦部です。
計算上の月齢で2017年2月26日の23:58~59頃に月齢0.0になるとのことで、朔日を26日にするのか27日にするのかで解釈がずれた例もあります。
このときは国立天文台が26日を新月としたことで、当日を旧暦2月1日(友引)と確定しています。
1日ずれるだけで、六曜も意味合いが変わってしまいます。
仏滅の翌日が大安なので、大安のつもりが実は仏滅だったなんてこともあり得たわけです。もし六曜を気にして、何かしらの予定を組むには、相当厄介なものです。
暦の考え方によっては誕生日が消滅(結局は換算し直すので消滅は無いですが)してしまうのかという微妙すぎるセンチメンタルやら、今では殆ど認識されない2月30日の存在やら、暦についてもかなり奥深いものを感じるのですが、今回はこの辺にしておきましょう。
さて、新しい元号はどうなるのでしょうかね。
………頭文字がMTSHでは無いと思う、くらいの浅い予想のまま、発表を待つことにいたします。