【雑記】好きな詩 | お道具箱

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創作関係や雑記を書きます。

そう言えば昨年の12月に、相田みつを美術館に行きました。

http://www.mitsuo.co.jp/museum/index.html

 

作品を見て、納得したり、それができたらこんな人生になっていないよとツッコんだりを繰り返した中でとても感銘を受けた詩が下記です。

 

----ここから----

 

「 或る日のつぶやき ~切り捨てる~ 」相田 みつを

わたしは長い歳月
上にのびることばかり考えてきて
土の中深く根を張ることを
忘れていたようです

ヒョロヒョロと
幹ばかり高くのびて
雑然と枝葉がひろがるようになった時
幹や枝葉の重みに耐えられない
根の弱さに
私は初めて気がついたのです

気がついた時には手おくれでした
手おくれとわかったとき
わたしは思いきって
枝葉を落とすことにしました
土の中のわたしの弱い根と
細い幹に支えられるだけの
わずかな枝を残して
あとは、ばっさりと切り捨てました

それは
根の弱い 幹の細い 力のない者が
なんとか自分を守りながら
生きてゆくための
消極的な、しかもそれなりに
勇気のいる生活の智慧でした

とはいうものの
枝葉をおとす時 わたしは
やっぱりさびしい気がしました
もったいないなぁと思いました

しかし おかげさまで いまでは
眼に見えない土の中で
弱かった根が新たな活動を始めたようです
枝葉を切り捨てた分だけ
いや、それ以上かも・・・・
だれにもわからない根だけが知る
静かな充実感を持ちながら・・・・

----ここまで----

 

集めたもの得たもの、貰ったものを大切にしたかったのですが、それだと身動きが出来なくなる。

人の心も時間の流れ、環境で変わるし、友情は永遠ではないと感じました。

ここ2~3年で感じていた思いを文字でなんと表せば良いのか難しいなと考えていたところに、出会った詩でした。

 

あまりにも気に入って、物販スペースのスタッフの方と一緒に上記の詩が掲載されているものが何処にあるのか探しました。

(その時は1つしかなかった)

無事に1冊の詩集を購入しました。

 

100%リンクはしていませんが、教えと気付きを得た気持ちでした。

 

 

という戯言。