郵政民営化は是か非か・・・善悪二元論の利用を憂う | AKERU-STYLE

郵政民営化は是か非か・・・善悪二元論の利用を憂う

9・11の衆議院総選挙まで、残り2週間となった。
小泉首相の考えで、郵政民営化に賛成か反対か
が唯一の争点のように打ち出され、メディアの大半は
そう報道している。

二つのものを意図的に対立させて、どちらを選択するか
を迫る手法は、支配者が民衆を操作する手法の代表格で、
昔から世界中で為政者が頻繁に利用してきた手法だ。

この手法を私は二元論の民衆操作的利用と呼びたい。

例えると、

すべての方角を左右や上下で表現してしまうのが二元論だ。
でも実際には、東西南北や右斜め下など、方角にはバリエーションがある。

「自由と平等」の獲得を標榜してフランス革命はなされた。
その後、フランス革命の象徴である自由の女神の像は今も米国にある。
しかし、自由と平等は元々相反する概念だと、ぼくは思う。
自由を優先すると、平等性は低くなる。
平等を優先すると、自由意思を阻害する。

主観と客観、唯物と唯心、戦争と平和、正論と偏見、
なども二元論でよく為政者に利用されてきた。
どちかか一方が善で、もう一方が悪と言い切れないのが、
不完全な人間が形成する社会の現実だ。

二者択一の提示という古典的二元論の手法が、
今この国の総選挙で利用されていることに情けなさを感じる。

国民が、物質面だけではなく、個人としての各々の
「人生(生活)の質」を最重要視して毎日を送る
成熟した国に早くなって欲しいと思う。。