4クール時代から続くJ2にまつわるジンクス。それは次の3つだ。
『J2第1クール首位は昇格する』
『J2第1クール2位は昇格出来ない』
『J2第2クール上位2チームは必ず昇格する』
無理矢理4クール制でのデータを集計してみる。
例えば全45節、1チーム42試合あった08年J2と全51節、51試合あった09年J2は当時3クールであり2や4で割り切れる数値ではない。無理矢理4クールに合わせると数値的な信憑性には欠ける、こればかりは仕方ない。
08年を4クールと見立てると1クール11.25節となる。
私の解釈は二通り。
(1)11節は終えているから12節のデータを使う。以下24節を2クール終了、36節を3クール終了とし36~45節までを第4クールとする。
とすると最終クールは消化試合数が極端に減るため
(2)割り切れない端数を最終クールに含み11節までとする(第1クールを11節、第3クールを33節とし最終第4クールは34~45節の12節)
とする。
一方、09年の全51節は(2)にするよりも(1)の13節、26節、39節、51節とやはり最終クール(12試合)のみ試合数は違うがバランスは良いのでこちらで仮定する。
そして10年からは2クールとなったが総試合数が4で割り切れる数値ではない。全38節である10年は(2)の変則とし10節、19節、29節、38節とする。本来第1クールとは19節までであるが4クール仮定で19節を第2クール扱いとする。11年も同様(中断による変則で代替節)とする。
12~16年は全42節、(2)に基づき変則的な10節、21節、31節、42節とする。
過去の記録を参照にジンクスを見つけよう。
以下各年度の各クール終了時における首位と2位、3位である。
なお2012年より3位~6位はプレーオフが導入されている。ただJ2において3位は99年~03年まで昇格の権利は全くなかった。04年~08年までは入れ替え戦、09年~11年まで自動昇格。J2において長らく3位は昇格権利がなかったこと、たった3シーズンしか自動昇格がないことから割愛も考えたが2位以内を狙う過程で必ず3位も終盤まで絡むため参考までに記載を継続する。くどいが2位以内はともかく3位に入ろうとメリットは2012年以降は当然ない(プレーオフもホームゲームというだけでアドバンテージは皆無である)。
99年(以下左から首位、2位、3位)
第1クール新潟、大分、FC東京
第2クールFC東京、川崎、大分
第3クールFC東京、川崎、大分
最終順位川崎、FC東京、大分
00年
第1クール浦和※、札幌※、大分
第2クール札幌※、浦和※、大宮
第3クール札幌、浦和、大分
最終順位札幌、浦和、大分
※他クラブより1試合未消化。
01年
第1クール仙台、京都、大宮
第2クール大宮、京都、大分
第3クール京都、大宮、大分
最終順位京都、仙台、山形
02年
第1クール大分、川崎、福岡
第2クール大分、新潟、C大阪
第3クールC大阪、大分、新潟
最終順位大分、C大阪、新潟
03年
第1クール広島、水戸、新潟
第2クール広島、新潟、川崎
第3クール新潟、広島、川崎
最終順位新潟、広島、川崎
04年
第1クール川崎、山形、福岡
第2クール川崎、大宮、甲府
第3クール川崎、大宮、福岡
最終順位川崎、大宮、福岡
05年
第1クール京都、山形、福岡
第2クール京都、福岡、札幌
第3クール京都、福岡、山形
最終順位京都、福岡、甲府
06年
第1クール柏、仙台、横浜FC
第2クール柏、横浜FC、仙台
第3クール神戸、柏、横浜FC
最終順位横浜FC、柏、神戸
※第1クールは横浜FCが東京V戦未消化
07年
第1クール福岡、山形、札幌
第2クール札幌、京都、仙台
第3クール札幌、京都、仙台
最終順位札幌、東京V、京都
08年(全45節、第1クールは11節、第2クールは22節、第3クールは33節と仮定します)
参考
第1クール
広島、C大阪、仙台、湘南、鳥栖、横浜FC
第2クール
広島、山形、鳥栖、湘南、仙台、C大阪
第11節
広島、C大阪、湘南、鳥栖、横浜FC、仙台
第22節
広島、山形、C大阪、鳥栖、仙台、草津
第33節
広島、山形、湘南、鳥栖、C大阪、仙台
最終順位
広島、山形、仙台、C大阪、湘南、鳥栖
09年(全51節、第1クールは13節、第2クールは26節、第3クールは39節と仮定とします)
参考
第1クール
C大阪、湘南、仙台、甲府、水戸、札幌
第2クール
C大阪、仙台、湘南、甲府、水戸、鳥栖
第13節
湘南、C大阪、仙台、甲府、水戸、徳島
第26節
湘南、C大阪、仙台、甲府、東京V、徳島
第39節
C大阪、仙台、湘南、甲府、水戸、鳥栖
最終順位
仙台、C大阪、湘南、甲府、鳥栖、札幌
10年(全38節、第1クールは10節、第2クールは19節、第3クールは29節と仮定とします)
参考
第1クール
柏、甲府、千葉、福岡、熊本、鳥栖
最終順位
柏、甲府、福岡、千葉、東京V、横浜FC
第10節
柏、千葉、甲府、大分、徳島、熊本
第19節
柏、甲府、千葉、福岡、熊本、鳥栖
第29節
柏、甲府、福岡、千葉、東京V、熊本
最終順位
柏、甲府、福岡、千葉、東京V、横浜FC
11年(全38節、第1クールは10節、第2クールは19節、第3クールは29節と仮定した、しかし震災による中止の影響により消化日程がクラブ毎にバラけてしまうためあくまでヴェルディの消化日程をベースに4区分し直し一部クラブ毎の消化試合数差があるが黙認。従い10節に相当する16節、19節に相当する3節、29節に相当する31節に変更、各代替節は開催日がクラブによって違うためヴェルディベースとする)
参考
第1クール(代替3節)
FC東京、徳島、栃木、千葉※、北九州、札幌※
最終順位
FC東京、鳥栖、札幌、徳島、東京V、千葉
第16節
千葉、栃木、鳥栖、湘南、草津、徳島
第3節
FC東京、徳島、栃木、千葉※、北九州、札幌※
第31節
FC東京、鳥栖、札幌、徳島、千葉、栃木
最終順位
FC東京、鳥栖、札幌、徳島、東京V、千葉
※1試合未消化。
12年(全42節、第1クールは10節、第2クールは21節、第3クールは31節と仮定とします)
参考
第1クール(21節)
山形、千葉、東京V、湘南、大分、甲府
最終順位
甲府、湘南、京都、横浜FC、千葉、大分
第10節
湘南、山形、甲府、東京V、大分、水戸
第21節
山形、千葉、東京V、湘南、大分、甲府
第31節
甲府、湘南、大分、山形、京都、千葉
最終順位
甲府、湘南、京都、横浜FC、千葉、大分
13年(全42節、第1クールは10節、第2クールは21節、第3クールは31節と仮定とします)
参考
第1クール(21節)
G大阪、神戸、長崎、京都、千葉、栃木
最終順位
G大阪、神戸、京都、徳島、千葉、長崎
第10節
神戸、G大阪、岡山、長崎、栃木、京都
第21節
G大阪、神戸、長崎、京都、千葉、栃木
第31節
G大阪、神戸、長崎、千葉、徳島、京都
最終順位
G大阪、神戸、京都、徳島、千葉、長崎
14年(全42節、第1クールは10節、第2クールは21節、第3クールは31節と仮定とします)
参考
第1クール(21節)
湘南、磐田、松本、岡山、北九州、福岡
最終順位
湘南、松本、千葉、磐田、北九州、山形
第10節
湘南、磐田、長崎、松本、栃木、北九州
第21節
湘南、磐田、松本、岡山、北九州、福岡
第31節
湘南、松本、磐田、北九州、岡山、大分
最終順位
湘南、松本、千葉、磐田、北九州、山形
15年(全42節、第1クールは10節、第2クールは21節、第3クールは31節と仮定とします)
参考
第1クール(21節)
大宮、磐田、金沢、千葉、C大阪、札幌
最終順位
大宮、磐田、福岡、C大阪、愛媛、長崎
第10節
磐田、金沢、千葉、C大阪、大宮、長崎
第21節
大宮、磐田、金沢、千葉、C大阪、札幌
第31節
大宮、磐田、C大阪、東京V、福岡、愛媛
最終順位
大宮、磐田、福岡、C大阪、愛媛、長崎
16年(全42節、第1クールは10節、第2クールは21節、第3クールは31節と仮定とします)
参考
第1クール(21節)
札幌、C大阪、松本、岡山、京都、清水
最終順位
札幌、清水、松本、C大阪、京都、岡山
第10節
町田、札幌、C大阪、清水、山口、松本
第21節
札幌、C大阪、松本、岡山、京都、清水
第31節
札幌、松本、C大阪、岡山、清水、京都
最終順位
札幌、清水、松本、C大阪、京都、岡山
4クールに無理矢理、仮定したため強引に仮定したジンクスにはなる。
※最終順位2位以内とするため各クールで2位以内を実際に最終順位3位で昇格した06神戸、07京都、09湘南、10福岡、11札幌を以下、昇格失敗扱いとする。
まとめよう。
▽第1クールまとめ
第1クール1位18クラブ中13クラブ・72.2%(町田)
第1クール2位18クラブ中5クラブ・27.8%(札幌)
第1クール2位以内36クラブ中18クラブ・50.0%(町田、札幌)
第1クールにおいては首位も絶対の地位を築けないのが現状。99新潟、07福岡、09湘南※、11千葉、16町田と最終2位以内は確保出来ず。
一方で2位に至っては02年から08年まで7年連続昇格を逃すという嫌なジンクスぶりで、00札幌、01京都、09C大阪、13G大阪、16札幌が昇格しただけという鬼門ぶり。
その2位の影響で第1クール2位以内は過半数。16年は捻り現象か札幌が優勝、町田は脱落。
第1クールの時点では絶対とは言えない不安が募る。
かつては00年~06年までの『第1クール首位は昇格する』ジンクスは揺るぎなかった。だが07年以降は10シーズンで4シーズンが失敗とすっかり影を潜めてしまっている。ちなみに07年以降は交互になっていたが12年以降は4年連続で昇格とかつての『第1クール首位は昇格する』ジンクスは復活の兆しだった。J2昇格初年度町田の快進撃はならなかった。
07年、09年※、11年、16年は失敗
08年、10年、12年、13年、14年、15年と昇格。
伝統の第1クール2位ジンクスは幾多の夢を打ち砕いてきたわけだが、にしても第1クール2位だけはなりたくないもんだ。
▽第2クールまとめ
第2クール1位18クラブ中15クラブ・83.3%(札幌)
第2クール2位18クラブ中12クラブ・66.7%(C大阪)
第2クール2位以内36クラブ中27クラブ・75.0%(札幌、C大阪)
第2クールにおいては2位以内に入ればほぼ昇格決定だった…が、近年は低下傾向。とはいえ7割強は昇格しているだけにまんざらでもないジンクス。
『第2クールにおいては2位以内に入ればほぼ昇格決定だった…が、近年は低下傾向。』を具現してしまった16年C大阪。POで苦戦しながらもJ1昇格を勝ち取ったC大阪だがリーグ4位だけに課題を早急にクリアしてJ1に挑まなければなるまい。
来期以降も絶対ではない戦乱J2、第2クールまでを優位に戦い揺るぎないジンクスを得たいものだ。
ちなみに前半戦3位は12東京Vを含めほとんど昇格していない。
第2クール3位13クラブ中2クラブ・16.7%(松本)
99年~03年までは3位に昇格資格はなく3位ではメリットがないが入れ替え戦により3位まで昇格資格があるシーズン(04年以降)の前半戦3位では
04甲府× 05札幌× 06仙台× 07仙台× 08C大阪× 09仙台〇 10千葉× 11栃木× 12東京V× 13長崎× 14松本〇 15金沢× 16松本×
04年以降の最終3位にもチャンスがあるシーズンにおいて最終2位以内として見ると13シーズンでわずか2回しか昇格していない鬼門ぶり。
まさしく前半戦3位の呪いである。最も前半戦3位も最終3位も現行ではメリットはない。
16松本はこのジンクスに苦戦し終盤失速、3位で終わる。
▽第3クールまとめ
第3クール1位18クラブ中17クラブ・94.4%(札幌)
第3クール2位18クラブ中15クラブ・83.3%(松本)
第3クール2位以内36クラブ中32クラブ・88.9%(札幌、松本)
徐々にリーグの顔が安定するとはいえ100%ではないのが第3クール。高い昇格率を誇るものの1割は脱落してきた歴史。第3クールで2位以内に入りラストスパートは、より負けられないことは当たり前、ジンクスの後押しで、より優位に戦いたいものだ。
首位では06神戸※のみ2位以内確保ならず、2位では16松本、07京都※、01大宮が脱落。いずれも第3クールに入っても上位が混戦というシーズン、現行では3位転落は事実上の脱落であるため絶対がない第3クールジンクスに今後も注意が必要。
今のJ2リーグのレベルは清水らにも簡単に勝たせないほど、力が拮抗してきたことは間違いない。
▽PO圏内は?
08年以降の6位以内を見てみよう。
〇:最終順位6位以内 ×:最終順位7位以下
第1クール6位以内54クラブ中33クラブ・61.1%
16年:町田×、札幌〇、C大阪〇、清水〇、山口×、松本〇
15年:磐田〇、金沢×、千葉×、C大阪〇、大宮〇、長崎〇
14年:湘南〇、磐田〇、長崎×、松本〇、栃木×、北九州〇
13年:神戸〇、G大阪〇、岡山×、長崎〇、栃木×、京都〇
12年:湘南〇、山形×、甲府〇、東京V×、大分〇、水戸×
11年:千葉〇、栃木×、鳥栖×、湘南×、草津×、徳島〇
10年:柏〇、千葉〇、甲府〇、大分×、徳島×、熊本×
09年:湘南〇、C大阪〇、仙台〇、甲府〇、水戸×、徳島×
08年:広島〇、C大阪〇、湘南〇、鳥栖〇、横浜FC×、仙台〇
あくまで6位以内→最終成績6位以内で見ている。当然11年以前は6位以内のメリットはない。
第1クールで6位以内の6クラブのうち最終成績で6位以内に入るクラブはおよそ6割、4クラブに満たさないがスタートダッシュの大切さは言うまでもない。この昇格率もまんざら侮れないデータだ。
16年は町田、山口のJ2初年度組が脱落。データに準じた結果となった。初年度だからって優勝したケースがJ1でも2例ある、言い訳はいらない、やったもん勝ちだ。
第2クール6位以内54クラブ中39クラブ・72.2%
16年:札幌〇、C大阪〇、松本〇、岡山〇、京都〇、清水〇
15年:大宮〇、磐田〇、金沢×、千葉×、C大阪〇、札幌×
14年:湘南〇、磐田〇、松本〇、岡山×、北九州〇、福岡×
13年:G大阪〇、神戸〇、長崎〇、京都〇、千葉〇、栃木×
12年:山形×、千葉〇、東京V×、湘南〇、大分〇、甲府〇
11年:FC東京〇、徳島〇、栃木×、千葉〇、北九州×、札幌〇
10年:柏〇、甲府〇、千葉〇、福岡〇、熊本×、鳥栖×
09年:湘南〇、C大阪〇、仙台〇、甲府〇、東京V×、徳島×
08年:広島〇、山形〇、C大阪〇、鳥栖〇、仙台〇、草津×
第2クールになれば徐々に安定、それでも7割と安泰とは言いにくい。特に5位以下は脱落しやすい。
16年は順位の入れ替えはあれど脱落なし。
第3クール6位以内54クラブ中47クラブ・87.0%
16年:札幌〇、松本〇、C大阪〇、岡山〇、清水〇、京都〇
15年:大宮〇、磐田〇、C大阪〇、東京V×、福岡〇、愛媛〇
14年:湘南〇、松本〇、磐田〇、北九州〇、岡山×、大分×
13年:G大阪〇、神戸〇、長崎〇、千葉〇、徳島〇、京都〇
12年:甲府〇、湘南〇、大分〇、山形×、京都〇、千葉〇
11年:FC東京〇、鳥栖〇、札幌〇、徳島〇、千葉〇、栃木×
10年:柏〇、甲府〇、福岡〇、千葉〇、東京V〇、熊本×
09年:C大阪〇、仙台〇、湘南〇、甲府〇、水戸×、鳥栖〇
08年:広島〇、山形〇、湘南〇、鳥栖〇、C大阪〇、仙台〇
第3クールはさすがに安泰、09水戸(5位)10熊本(6位)11栃木(6位)12山形(5位)14岡山(5位)14大分(6位)15東京V(4位)と当たり前にギリギリの6位は脱線しやすい。昇格歴のある山形や大分はともかく昇格経験がないクラブはやはり脱落しやすい傾向に。9割近いジンクスを得るために第3クール6位以内は確保したいところ。
15ヴェルディ、史上初の4位からの脱落と悔しい結果に。
16年は脱落なし、データ的に本来はこうあるべしなんだが。
結論
『J2第1クール首位は昇格する』
16町田がこのジンクスを失敗。
『J2第1クール2位は昇格出来ない』
16札幌がこのジンクスを継承せず昇格。
『J2第2クール上位2チームは必ず昇格する』
16札幌がこのジンクスを継承。C大阪は失敗
2017年はジンクス通りになるのかどうか?
『J2第1クール首位は昇格する』
『J2第1クール2位は昇格出来ない』
『J2第2クール上位2チームは必ず昇格する』
無理矢理4クール制でのデータを集計してみる。
例えば全45節、1チーム42試合あった08年J2と全51節、51試合あった09年J2は当時3クールであり2や4で割り切れる数値ではない。無理矢理4クールに合わせると数値的な信憑性には欠ける、こればかりは仕方ない。
08年を4クールと見立てると1クール11.25節となる。
私の解釈は二通り。
(1)11節は終えているから12節のデータを使う。以下24節を2クール終了、36節を3クール終了とし36~45節までを第4クールとする。
とすると最終クールは消化試合数が極端に減るため
(2)割り切れない端数を最終クールに含み11節までとする(第1クールを11節、第3クールを33節とし最終第4クールは34~45節の12節)
とする。
一方、09年の全51節は(2)にするよりも(1)の13節、26節、39節、51節とやはり最終クール(12試合)のみ試合数は違うがバランスは良いのでこちらで仮定する。
そして10年からは2クールとなったが総試合数が4で割り切れる数値ではない。全38節である10年は(2)の変則とし10節、19節、29節、38節とする。本来第1クールとは19節までであるが4クール仮定で19節を第2クール扱いとする。11年も同様(中断による変則で代替節)とする。
12~16年は全42節、(2)に基づき変則的な10節、21節、31節、42節とする。
過去の記録を参照にジンクスを見つけよう。
以下各年度の各クール終了時における首位と2位、3位である。
なお2012年より3位~6位はプレーオフが導入されている。ただJ2において3位は99年~03年まで昇格の権利は全くなかった。04年~08年までは入れ替え戦、09年~11年まで自動昇格。J2において長らく3位は昇格権利がなかったこと、たった3シーズンしか自動昇格がないことから割愛も考えたが2位以内を狙う過程で必ず3位も終盤まで絡むため参考までに記載を継続する。くどいが2位以内はともかく3位に入ろうとメリットは2012年以降は当然ない(プレーオフもホームゲームというだけでアドバンテージは皆無である)。
99年(以下左から首位、2位、3位)
第1クール新潟、大分、FC東京
第2クールFC東京、川崎、大分
第3クールFC東京、川崎、大分
最終順位川崎、FC東京、大分
00年
第1クール浦和※、札幌※、大分
第2クール札幌※、浦和※、大宮
第3クール札幌、浦和、大分
最終順位札幌、浦和、大分
※他クラブより1試合未消化。
01年
第1クール仙台、京都、大宮
第2クール大宮、京都、大分
第3クール京都、大宮、大分
最終順位京都、仙台、山形
02年
第1クール大分、川崎、福岡
第2クール大分、新潟、C大阪
第3クールC大阪、大分、新潟
最終順位大分、C大阪、新潟
03年
第1クール広島、水戸、新潟
第2クール広島、新潟、川崎
第3クール新潟、広島、川崎
最終順位新潟、広島、川崎
04年
第1クール川崎、山形、福岡
第2クール川崎、大宮、甲府
第3クール川崎、大宮、福岡
最終順位川崎、大宮、福岡
05年
第1クール京都、山形、福岡
第2クール京都、福岡、札幌
第3クール京都、福岡、山形
最終順位京都、福岡、甲府
06年
第1クール柏、仙台、横浜FC
第2クール柏、横浜FC、仙台
第3クール神戸、柏、横浜FC
最終順位横浜FC、柏、神戸
※第1クールは横浜FCが東京V戦未消化
07年
第1クール福岡、山形、札幌
第2クール札幌、京都、仙台
第3クール札幌、京都、仙台
最終順位札幌、東京V、京都
08年(全45節、第1クールは11節、第2クールは22節、第3クールは33節と仮定します)
参考
第1クール
広島、C大阪、仙台、湘南、鳥栖、横浜FC
第2クール
広島、山形、鳥栖、湘南、仙台、C大阪
第11節
広島、C大阪、湘南、鳥栖、横浜FC、仙台
第22節
広島、山形、C大阪、鳥栖、仙台、草津
第33節
広島、山形、湘南、鳥栖、C大阪、仙台
最終順位
広島、山形、仙台、C大阪、湘南、鳥栖
09年(全51節、第1クールは13節、第2クールは26節、第3クールは39節と仮定とします)
参考
第1クール
C大阪、湘南、仙台、甲府、水戸、札幌
第2クール
C大阪、仙台、湘南、甲府、水戸、鳥栖
第13節
湘南、C大阪、仙台、甲府、水戸、徳島
第26節
湘南、C大阪、仙台、甲府、東京V、徳島
第39節
C大阪、仙台、湘南、甲府、水戸、鳥栖
最終順位
仙台、C大阪、湘南、甲府、鳥栖、札幌
10年(全38節、第1クールは10節、第2クールは19節、第3クールは29節と仮定とします)
参考
第1クール
柏、甲府、千葉、福岡、熊本、鳥栖
最終順位
柏、甲府、福岡、千葉、東京V、横浜FC
第10節
柏、千葉、甲府、大分、徳島、熊本
第19節
柏、甲府、千葉、福岡、熊本、鳥栖
第29節
柏、甲府、福岡、千葉、東京V、熊本
最終順位
柏、甲府、福岡、千葉、東京V、横浜FC
11年(全38節、第1クールは10節、第2クールは19節、第3クールは29節と仮定した、しかし震災による中止の影響により消化日程がクラブ毎にバラけてしまうためあくまでヴェルディの消化日程をベースに4区分し直し一部クラブ毎の消化試合数差があるが黙認。従い10節に相当する16節、19節に相当する3節、29節に相当する31節に変更、各代替節は開催日がクラブによって違うためヴェルディベースとする)
参考
第1クール(代替3節)
FC東京、徳島、栃木、千葉※、北九州、札幌※
最終順位
FC東京、鳥栖、札幌、徳島、東京V、千葉
第16節
千葉、栃木、鳥栖、湘南、草津、徳島
第3節
FC東京、徳島、栃木、千葉※、北九州、札幌※
第31節
FC東京、鳥栖、札幌、徳島、千葉、栃木
最終順位
FC東京、鳥栖、札幌、徳島、東京V、千葉
※1試合未消化。
12年(全42節、第1クールは10節、第2クールは21節、第3クールは31節と仮定とします)
参考
第1クール(21節)
山形、千葉、東京V、湘南、大分、甲府
最終順位
甲府、湘南、京都、横浜FC、千葉、大分
第10節
湘南、山形、甲府、東京V、大分、水戸
第21節
山形、千葉、東京V、湘南、大分、甲府
第31節
甲府、湘南、大分、山形、京都、千葉
最終順位
甲府、湘南、京都、横浜FC、千葉、大分
13年(全42節、第1クールは10節、第2クールは21節、第3クールは31節と仮定とします)
参考
第1クール(21節)
G大阪、神戸、長崎、京都、千葉、栃木
最終順位
G大阪、神戸、京都、徳島、千葉、長崎
第10節
神戸、G大阪、岡山、長崎、栃木、京都
第21節
G大阪、神戸、長崎、京都、千葉、栃木
第31節
G大阪、神戸、長崎、千葉、徳島、京都
最終順位
G大阪、神戸、京都、徳島、千葉、長崎
14年(全42節、第1クールは10節、第2クールは21節、第3クールは31節と仮定とします)
参考
第1クール(21節)
湘南、磐田、松本、岡山、北九州、福岡
最終順位
湘南、松本、千葉、磐田、北九州、山形
第10節
湘南、磐田、長崎、松本、栃木、北九州
第21節
湘南、磐田、松本、岡山、北九州、福岡
第31節
湘南、松本、磐田、北九州、岡山、大分
最終順位
湘南、松本、千葉、磐田、北九州、山形
15年(全42節、第1クールは10節、第2クールは21節、第3クールは31節と仮定とします)
参考
第1クール(21節)
大宮、磐田、金沢、千葉、C大阪、札幌
最終順位
大宮、磐田、福岡、C大阪、愛媛、長崎
第10節
磐田、金沢、千葉、C大阪、大宮、長崎
第21節
大宮、磐田、金沢、千葉、C大阪、札幌
第31節
大宮、磐田、C大阪、東京V、福岡、愛媛
最終順位
大宮、磐田、福岡、C大阪、愛媛、長崎
16年(全42節、第1クールは10節、第2クールは21節、第3クールは31節と仮定とします)
参考
第1クール(21節)
札幌、C大阪、松本、岡山、京都、清水
最終順位
札幌、清水、松本、C大阪、京都、岡山
第10節
町田、札幌、C大阪、清水、山口、松本
第21節
札幌、C大阪、松本、岡山、京都、清水
第31節
札幌、松本、C大阪、岡山、清水、京都
最終順位
札幌、清水、松本、C大阪、京都、岡山
4クールに無理矢理、仮定したため強引に仮定したジンクスにはなる。
※最終順位2位以内とするため各クールで2位以内を実際に最終順位3位で昇格した06神戸、07京都、09湘南、10福岡、11札幌を以下、昇格失敗扱いとする。
まとめよう。
▽第1クールまとめ
第1クール1位18クラブ中13クラブ・72.2%(町田)
第1クール2位18クラブ中5クラブ・27.8%(札幌)
第1クール2位以内36クラブ中18クラブ・50.0%(町田、札幌)
第1クールにおいては首位も絶対の地位を築けないのが現状。99新潟、07福岡、09湘南※、11千葉、16町田と最終2位以内は確保出来ず。
一方で2位に至っては02年から08年まで7年連続昇格を逃すという嫌なジンクスぶりで、00札幌、01京都、09C大阪、13G大阪、16札幌が昇格しただけという鬼門ぶり。
その2位の影響で第1クール2位以内は過半数。16年は捻り現象か札幌が優勝、町田は脱落。
第1クールの時点では絶対とは言えない不安が募る。
かつては00年~06年までの『第1クール首位は昇格する』ジンクスは揺るぎなかった。だが07年以降は10シーズンで4シーズンが失敗とすっかり影を潜めてしまっている。ちなみに07年以降は交互になっていたが12年以降は4年連続で昇格とかつての『第1クール首位は昇格する』ジンクスは復活の兆しだった。J2昇格初年度町田の快進撃はならなかった。
07年、09年※、11年、16年は失敗
08年、10年、12年、13年、14年、15年と昇格。
伝統の第1クール2位ジンクスは幾多の夢を打ち砕いてきたわけだが、にしても第1クール2位だけはなりたくないもんだ。
▽第2クールまとめ
第2クール1位18クラブ中15クラブ・83.3%(札幌)
第2クール2位18クラブ中12クラブ・66.7%(C大阪)
第2クール2位以内36クラブ中27クラブ・75.0%(札幌、C大阪)
第2クールにおいては2位以内に入ればほぼ昇格決定だった…が、近年は低下傾向。とはいえ7割強は昇格しているだけにまんざらでもないジンクス。
『第2クールにおいては2位以内に入ればほぼ昇格決定だった…が、近年は低下傾向。』を具現してしまった16年C大阪。POで苦戦しながらもJ1昇格を勝ち取ったC大阪だがリーグ4位だけに課題を早急にクリアしてJ1に挑まなければなるまい。
来期以降も絶対ではない戦乱J2、第2クールまでを優位に戦い揺るぎないジンクスを得たいものだ。
ちなみに前半戦3位は12東京Vを含めほとんど昇格していない。
第2クール3位13クラブ中2クラブ・16.7%(松本)
99年~03年までは3位に昇格資格はなく3位ではメリットがないが入れ替え戦により3位まで昇格資格があるシーズン(04年以降)の前半戦3位では
04甲府× 05札幌× 06仙台× 07仙台× 08C大阪× 09仙台〇 10千葉× 11栃木× 12東京V× 13長崎× 14松本〇 15金沢× 16松本×
04年以降の最終3位にもチャンスがあるシーズンにおいて最終2位以内として見ると13シーズンでわずか2回しか昇格していない鬼門ぶり。
まさしく前半戦3位の呪いである。最も前半戦3位も最終3位も現行ではメリットはない。
16松本はこのジンクスに苦戦し終盤失速、3位で終わる。
▽第3クールまとめ
第3クール1位18クラブ中17クラブ・94.4%(札幌)
第3クール2位18クラブ中15クラブ・83.3%(松本)
第3クール2位以内36クラブ中32クラブ・88.9%(札幌、松本)
徐々にリーグの顔が安定するとはいえ100%ではないのが第3クール。高い昇格率を誇るものの1割は脱落してきた歴史。第3クールで2位以内に入りラストスパートは、より負けられないことは当たり前、ジンクスの後押しで、より優位に戦いたいものだ。
首位では06神戸※のみ2位以内確保ならず、2位では16松本、07京都※、01大宮が脱落。いずれも第3クールに入っても上位が混戦というシーズン、現行では3位転落は事実上の脱落であるため絶対がない第3クールジンクスに今後も注意が必要。
今のJ2リーグのレベルは清水らにも簡単に勝たせないほど、力が拮抗してきたことは間違いない。
▽PO圏内は?
08年以降の6位以内を見てみよう。
〇:最終順位6位以内 ×:最終順位7位以下
第1クール6位以内54クラブ中33クラブ・61.1%
16年:町田×、札幌〇、C大阪〇、清水〇、山口×、松本〇
15年:磐田〇、金沢×、千葉×、C大阪〇、大宮〇、長崎〇
14年:湘南〇、磐田〇、長崎×、松本〇、栃木×、北九州〇
13年:神戸〇、G大阪〇、岡山×、長崎〇、栃木×、京都〇
12年:湘南〇、山形×、甲府〇、東京V×、大分〇、水戸×
11年:千葉〇、栃木×、鳥栖×、湘南×、草津×、徳島〇
10年:柏〇、千葉〇、甲府〇、大分×、徳島×、熊本×
09年:湘南〇、C大阪〇、仙台〇、甲府〇、水戸×、徳島×
08年:広島〇、C大阪〇、湘南〇、鳥栖〇、横浜FC×、仙台〇
あくまで6位以内→最終成績6位以内で見ている。当然11年以前は6位以内のメリットはない。
第1クールで6位以内の6クラブのうち最終成績で6位以内に入るクラブはおよそ6割、4クラブに満たさないがスタートダッシュの大切さは言うまでもない。この昇格率もまんざら侮れないデータだ。
16年は町田、山口のJ2初年度組が脱落。データに準じた結果となった。初年度だからって優勝したケースがJ1でも2例ある、言い訳はいらない、やったもん勝ちだ。
第2クール6位以内54クラブ中39クラブ・72.2%
16年:札幌〇、C大阪〇、松本〇、岡山〇、京都〇、清水〇
15年:大宮〇、磐田〇、金沢×、千葉×、C大阪〇、札幌×
14年:湘南〇、磐田〇、松本〇、岡山×、北九州〇、福岡×
13年:G大阪〇、神戸〇、長崎〇、京都〇、千葉〇、栃木×
12年:山形×、千葉〇、東京V×、湘南〇、大分〇、甲府〇
11年:FC東京〇、徳島〇、栃木×、千葉〇、北九州×、札幌〇
10年:柏〇、甲府〇、千葉〇、福岡〇、熊本×、鳥栖×
09年:湘南〇、C大阪〇、仙台〇、甲府〇、東京V×、徳島×
08年:広島〇、山形〇、C大阪〇、鳥栖〇、仙台〇、草津×
第2クールになれば徐々に安定、それでも7割と安泰とは言いにくい。特に5位以下は脱落しやすい。
16年は順位の入れ替えはあれど脱落なし。
第3クール6位以内54クラブ中47クラブ・87.0%
16年:札幌〇、松本〇、C大阪〇、岡山〇、清水〇、京都〇
15年:大宮〇、磐田〇、C大阪〇、東京V×、福岡〇、愛媛〇
14年:湘南〇、松本〇、磐田〇、北九州〇、岡山×、大分×
13年:G大阪〇、神戸〇、長崎〇、千葉〇、徳島〇、京都〇
12年:甲府〇、湘南〇、大分〇、山形×、京都〇、千葉〇
11年:FC東京〇、鳥栖〇、札幌〇、徳島〇、千葉〇、栃木×
10年:柏〇、甲府〇、福岡〇、千葉〇、東京V〇、熊本×
09年:C大阪〇、仙台〇、湘南〇、甲府〇、水戸×、鳥栖〇
08年:広島〇、山形〇、湘南〇、鳥栖〇、C大阪〇、仙台〇
第3クールはさすがに安泰、09水戸(5位)10熊本(6位)11栃木(6位)12山形(5位)14岡山(5位)14大分(6位)15東京V(4位)と当たり前にギリギリの6位は脱線しやすい。昇格歴のある山形や大分はともかく昇格経験がないクラブはやはり脱落しやすい傾向に。9割近いジンクスを得るために第3クール6位以内は確保したいところ。
15ヴェルディ、史上初の4位からの脱落と悔しい結果に。
16年は脱落なし、データ的に本来はこうあるべしなんだが。
結論
『J2第1クール首位は昇格する』
16町田がこのジンクスを失敗。
『J2第1クール2位は昇格出来ない』
16札幌がこのジンクスを継承せず昇格。
『J2第2クール上位2チームは必ず昇格する』
16札幌がこのジンクスを継承。C大阪は失敗
2017年はジンクス通りになるのかどうか?