まず、先日のシャコペエンセの飛行機墜落事故によりなくなられた方々に心よりご冥福をお祈りします。
当データにもケンペス選手が登場しますが彼の実績に敬意を示したいと思います。
各年度の得点王とベスト5を振り返りJ2における傾向を見る。そして本来ならば得点をシュート数で割る決定力で比較したいが05年以前のシュート数のデータがないので素直に試合数で割る1試合当たりの得点率で各年度の得点王をさらけ出す。
しかしJ2とはいえ初代の神野以降8年間、日本人が誰も真のJ2リーグ得点王に輝かなかった。にも関わらず何故、08年からは寿人、香川、マイク、豊田と4年連続で独走したのだろう?
そのキーパーソンは怪物。これまで必ずでもないにしろ怪物がいたがために日本人選手は得点王に輝かなかった。
怪物を相手にした場合『日本人得点王』という悲しき名誉が付いてきたということ。J1にしろJ2にしろそこは同じだがそういう意味ではようやく真のJ2日本人得点王が生まれたのは素直に嬉しいことであった。
12年、13年と助っ人ストライカーが得点王となり日本人得点王は鳴りを潜めたが14年はオグリが奮起。
これで真の日本人得点王はわずか6名(神野、寿人、香川、マイク、豊田、大黒)。
助っ人得点王10名、いかにJ2は助っ人頼りのリーグかということ。
歴代の怪物のレベルは?比較してみれば一目瞭然だ。
では各年度の得点王ならびにベスト5を見てみる。(※は日本人得点王・日本人得点王が5位以下のみタイまで全員ピックアップ)
99年
1神野卓哉(大分)※
36試合19得点52.8%
2ウィル(大分)
30試合18得点60.0%
2真下佐登史(山形)
36試合18得点50.0%
4ツゥット(川崎F)
30試合17得点56.7%
5竹元義幸(鳥栖)
34試合16得点47.1%
得点ランキング1・2を独占した大分だが昇格を逃したのだから得点ランキング=昇格レースの本命とは言えない部分も。ただFC東京からはランクしていないことが3位大分と2位FC東京の立場を具現する。また下位クラブから孤軍奮闘するパターンも山形の真下や鳥栖の竹元ですでに見れる。
00年
1エメルソン(札幌)
34試合31得点91.2%
2ウィル(大分)
29試合22得点75.9%
3鳴尾直軌(新潟)※
36試合17得点47.2%
4播戸竜二(札幌)
30試合15得点50.0%
4ジョルジーニョ(大宮)
32試合15得点46.9%
前年の大分に比べエメルソン、播戸の活躍で昇格を果たした札幌、一方浦和が得点ランクにいないことが昇格レースに与えた影響であろう。激戦を招いた大分ウィル、札幌エメルソンはのちにJ1得点王となる。なお日本人得点王は00鳴尾以降は08寿人まで、真の得点王ではない。
01年
1マルコス(仙台)
40試合34得点85.0%
2黒部光昭(京都)※
41試合30得点73.2%
3バルデス(大宮)
18試合21得点116.7%
3黒崎久志(新潟)
44試合21得点47.7%
5エメルソン(川崎)
18試合19得点105.6%
奮闘した黒部はのちに日本代表となる、これがJ2日本人得点王が日本代表に入るジンクスの始まり。むしろ気にして欲しいのは怪物が二人いること。怪我のため退団したバルデス、浦和に買われたエメルソン。もしフルシーズン在籍したら少なくとも黒崎の3位はなかっただろう。
02年
1マルクス(新潟)
36試合19得点52.8%
2大久保嘉人(C大阪)※
29試合18得点62.1%
2アンドラジーニャ(大分)
39試合18得点46.2%
4ベンチーニョ(川崎)
36試合16得点44.4%
5小野隆儀(水戸)
36試合14得点38.9%
5森田浩史(鳥栖)
38試合14得点36.8%
5ビスコンティ(鳥栖)
39試合14得点35.9%
あのマルクスです。あのベンチーニョです。あのビスコンティです。大久保は惜しかったですがジンクスは継承。怪物と呼べる助っ人がいないと得点ランキングが詰まる傾向は当然。ようやく大分が長かった昇格レースを勝ち抜いたシーズンでもある。
03年
1マルクス(新潟)
41試合32得点78.0%
2ジュニーニョ(川崎)
39試合28得点71.8%
3バレー(大宮)
43試合22得点51.2%
4ベンチーニョ(福岡)
41試合20得点48.8%
5アウグスト(川崎)
41試合17得点41.5%
6マルセロ(広島)
32試合14得点43.8%
7我那覇和樹(川崎)※
40試合13得点32.5%
7上野優作(新潟)※
41試合13得点31.7%
上位5人はJでは名の知れた助っ人である。また日本人得点王のジンクスも上野はともかく我那覇が達する。翌年にはぶっちぎりで昇格する川崎、2年連続得点王マルクスにジュニーニョに我那覇、思えばフッキが川崎に復帰した08年の開幕戦みたいな布陣ですが当時のJ2でも反則的な布陣です。なおバレーは以後、J2、J1ともに必ずBest10に顔を出す優良助っ人となりますがその幕切れがエメと似るとはね。
04年
1ジュニーニョ(川崎)
39試合37得点94.9%
2我那覇和樹(川崎)※
42試合22得点52.4%
2大島秀夫(山形)※
43試合22得点51.2%
4崔龍洙(京都)
33試合20得点60.6%
4佐藤寿人(仙台)
44試合20得点45.5%
満を持してジュニーニョが川崎を昇格に導いた。なお得点数はのちのフッキと並んで歴代1位である。日本人得点王のジンクスはまたも我那覇で達する、大島も決して遠くなかったとは思うが。寿人はこの時から覚醒。見返したチェヨンスは翌年磐田へ。
05年
1パウリーニョ(京都)
32試合22得点68.8%
2バレー(甲府)
38試合21得点55.3%
3グラウシオ(福岡)
37試合18得点48.6%
4新居辰基(鳥栖)※
39試合17得点43.6%
4長谷川太郎(甲府)※
44試合17得点38.6%
上位クラブを支えた5名がランクイン。入れ替え戦で爆発したバレーは前述のような優良助っ人。新居も長谷川もジンクスは達していない。つうかここまで得点ランキングに上位勢が集まるのも珍しい。たいてい中位や下位のエースが割り込むものであるが…
06年
1ボルジェス(仙台)
41試合26得点63.4%
2フッキ(札幌)
38試合25得点65.8%
3新居辰基(鳥栖)※
36試合23得点63.9%
3レアンドロ(山形)
40試合23得点57.5%
5ディエゴ(柏)
43試合21得点48.8%
翌年にはユニフォームが全員変わる珍しいベスト5。翌年ユニフォームが変わるというジンクスが生まれたり。ボルジェスを除けば全員08年はJ1でプレー(途中で退団したのも含み)。昇格クラブからはディエゴのみ。これが普通のような気も。
07年
1フッキ(東京V)
42試合37得点88.1%
2アレックス(福岡)
45試合26得点57.8%
3パウリーニョ(京都)
43試合24得点55.8%
3藤田祥史(鳥栖)※
44試合24得点54.5%
5古橋達弥(C大阪)
47試合18得点38.3%
昇格レースを引っ張ったのは当然超人HULK。歴代タイの記録はなかなか破られないだろう。一方日本人得点王のジンクスは…いつの間にかユニフォームがそのうち変わるつうパターンに。言うまでもないがぶっちぎりの怪物がいれば昇格レースは楽になるのは間違いないこと、まっワンパターンって言われちゃ何も言い返せないんだけど。
08年
1佐藤寿人(広島)※
40試合28得点70.0%
2高橋泰(熊本)
42試合19得点45.2%
3藤田祥史(鳥栖)
38試合18得点47.4%
3石原直樹(湘南)
41試合18得点43.9%
5荒田智之(水戸)
42試合17得点40.5%
広島の怪物は意外にも9シーズンぶりの日本人真の得点王である寿人。ただ寿人というより初のベスト5日本人独占の08年はハズレ外人が多過ぎた印象。横浜FCのアンデルソンの16得点が助っ人TOPだが事情は各々あれど成果のないまま退団。つうか寿人以外の日本人選手が年間で20得点に届かないのも日本人らしいとこ。レベルが低い争いの中で広島を独走に導いた寿人は代表入りというカタチでジンクス継承。ユニフォームが変わるのは通例化したのか。
09年
1香川真司(C大阪)※
44試合27得点61.4%
2都倉賢(草津)
43試合23得点53.5%
3大黒将志(東京V)
39試合21得点53.8%
4乾貴士(C大阪)
47試合20得点42.6%
5キリノ(札幌)
48試合19得点39.6%
5高崎寛之(水戸)
46試合19得点41.3%
5マラニョン(甲府)
48試合19得点39.6%
C大阪の若きコンビは素晴らしいが二人とも純粋なストライカーではなく且つ香川に至ってはMF登録初の得点王である(02、03マルクスは当時FW登録)。例年になく20得点達成者が4人出たのもJ2史上最多51試合ではあるし不思議ではないがパーセンテージにすれば香川もやはり並。相変わらず軒並み5割弱のチーム得点王ではチームの躍進、昇格が難しいのは間違いない。
10年
1ハーフナー マイク(甲府)※
32試合20得点62.5%
2リカルド ロボ(栃木)
31試合16得点51.6%
2津田知宏(徳島)
31試合16得点51.6%
4永里源気(福岡)
35試合15得点42.9%
5パウリーニョ(甲府)
36試合14得点38.9%
前半戦、得点ランキングを沸かせた大黒将志(横浜FC)は16試合12得点75.0%を記録。しかしシーズン途中、J1のFC東京に移籍し8位。歴代(01バルデス、エメルソンなど)の移籍退団選手と比べればまだ低いか。それでも怪物並の得点率だったオグリが抜けた以後はじわじわとマイクが得点ランキングをリード。年間40試合以上が主流であったJ2にあって年間40試合未満というのも実に12シーズンぶりであり同じ36試合である99年シーズンの得点王神野が19ゴールであること考えるとマイクの20ゴールは凄くない。また得点王が20ゴール以下での得点王となるのは99、02年シーズン以来3例目、9シーズンぶりのこと。なんとか20ゴールの大台に乗せたため10ゴール台の得点王は回避したが30ゴールオーバーの怪物は07フッキ以降現れていない。
11年
1豊田陽平(鳥栖)※
38試合23得点60.5%
2阿部拓馬(東京V)
35試合16得点45.7%
3深井正樹(千葉)
36試合14得点38.9%
3齋藤学(愛媛)
36試合14得点38.9%
5内村圭宏(札幌)
28試合12得点42.9%
5リカルド ロボ(栃木)
37試合12得点32.4%
移籍選手ではラフィーニャ(草津)がG大阪に引き抜かれたが5ゴールでランキングを大きく圏外。終盤に近づき豊田の独走、内村の追随により鳥栖、札幌がそれぞれ昇格を手にした。終盤に入ると停滞していた阿部、深井、齋藤はさらに伸び悩んだがそれぞれの実力を見せつけランキング入り。豊田は20ゴールの大台をクリアし40試合未満のJ2では過去最多得点となっている。後述するが首位FC東京からは8位タイにロベルト セザーがランクインしたものの昇格争いに絶対的なポイントゲッターは必要ではなくどこからでも得点できるクラブのほうが勝ち抜きやすいのはわかる。
12年
1ダヴィ(甲府)
38試合32得点84.2%
2阿部拓馬(東京V)※
40試合18得点45.0%
2川又堅碁(岡山)※
38試合18得点47.4%
4藤田祥史(千葉)
36試合15得点41.7%
5中村充孝(京都)
41試合14得点34.1%
5武富孝介(熊本)
37試合14得点37.8%
5有田光希(愛媛)
37試合14得点37.8%
5森島康仁(大分)
37試合14得点37.8%
5三平和司(大分)
39試合14得点35.9%
5端戸仁(北九州)
41試合14得点34.1%
優勝に導く得点王となると00札幌のエメルソン、03新潟のマルクス、04川崎のジュニーニョ、05京都のパウリーニョ以来5人目の優勝クラブ得点王ダヴィ、彼のランキング独走による甲府の快進撃は目覚ましい。次いで阿部、川又とプレーオフ圏外からランクイン。藤田は08年以来5シーズンぶりのランクイン。昇格クラブから森島、三平もランクインしたがダヴィ以外は昇格争いの大きな原動力とは言い切れない。まぁ独りに頼りがちなチームよりどこからでも得点を奪える湘南が昇格したように得点ランキングに個人で入るからとはいえシーズンが充実するわけではない。J1の寿人しかり体格に関係なくJ2もシャドーストライカーの大成ぶりが伺える。
13年
1ケンペス(千葉)
38試合22得点57.9%
2宇佐美貴史(G大阪)※
18試合19得点105.6%
3内村圭宏(札幌)
33試合17得点51.5%
4ポポ(神戸)
40試合16得点40.0%
4小川慶治朗(神戸)
39試合16得点41.0%
4サビア(栃木)
33試合16得点48.5%
4クリスティアーノ(栃木)
40試合16得点40.0%
怪物以上のハイペースでG大阪を優勝に導いた宇佐美だが出場数は規定に満たさず参考記録。2位神戸からポポ、小川がランクインしたが宇佐美が抜けたほど全体的に得点数は伸び悩んだ。得点王ケンペスも怪物には程遠く。
14年
1大黒将志(京都)※
42試合26得点61.9%
2ウェリントン(湘南)
38試合20得点52.6%
3船山貴之(松本)
42試合19得点45.2%
4ナザリト(岐阜)
34試合17得点50.0%
4前田遼一(磐田)
37試合17得点45.9%
9位ながら京都を牽引したオグリが独走したまま自身初の得点王獲得。優勝した湘南のエースウェリントンや2位松本の船山、昇格を逃した磐田の前田は2015年はJ1の舞台へ。
15年
1ジェイ(磐田)
32試合20得点62.5%
2ムルジャ(大宮)
36試合19得点52.8%
3小松塁(北九州)※
41試合18得点43.9%
4アダイウトン(磐田)
39試合17得点43.6%
5大黒将志(京都)
40試合16得点40.0%
昇格を果たした大宮、磐田の強力助っ人が上位に入る典型的なシーズン。オグリも相変わらずゴール量産、キャリアハイの小松もブレイクを果たした。
16年
1鄭大世(清水)
37試合26得点70.3%
2都倉賢(札幌)※
40試合19得点47.5%
3大前元紀(清水)
29試合18得点62.1%
3イバ(横浜FC)
40試合18得点45.0%
5永井龍(長崎)
41試合17得点41.5%
得点ではリーグNo.1を誇る清水の2トップが脅威的。優勝した札幌から…。←書いたけど消えました。下位から永井が奮闘。
では怪物と比較しよう。
シーズン得点数ランキングBest10
1ジュニーニョ(04川崎)37得点
1フッキ(07東京V)37得点
3マルコス(01仙台)34得点
4マルクス(03新潟)32得点
4ダヴィ(12甲府)32得点
6エメルソン(00札幌)31得点
7黒部光昭(01京都)30得点※
8ジュニーニョ(03川崎)28得点※
8佐藤寿人(08広島)28得点
10香川真司(09C大阪)27得点
※得点王ではない。
試合数が40試合以上が通常の近年のJ2。シーズンをフルに戦ったJ2の怪物たちは試合数に限りなく近い得点をマークしたが試合数オーバーはシーズンをフルに戦った場合では意外にもいない(J1では98中山、04エメルソン、05アラウージョ※、06ワシントン※、以上4例。※はオーバーではないが出場数と得点数は同数)。
のちにJ1得点王となる2人(ジュニーニョ、エメルソン)がランクイン。44試合当時より48試合の06、07、51試合の09シーズンのほうが全体的な得点が多いのは普通だが07フッキ以外30ゴールにさえ到達してないのも意外であった。12ダヴィは歴代4位タイ、もう一つ二つ、五つゴールを奪える力がなかったのが怪物ではなかったということか。
13ケンペスも負傷などが響き伸び悩んだ。
得点王のみ得点率ランキング
1ジュニーニョ(04川崎)94.9%
2エメルソン(00札幌)91.2%
3フッキ(07東京V)88.1%
4マルコス(01仙台)85.0%
5ダヴィ(12甲府)84.2%
6マルクス(03新潟)78.0%
7鄭大世(16清水)70.3%
8佐藤寿人(08広島)70.0%
9パウリーニョ(05京都)68.8%
10ボルジェス(06仙台)63.4%
11ハーフナー マイク(10甲府)62.5%
11ジェイ(15磐田)62.5%
13大黒将志(14京都)61.9%
14香川真司(09C大阪)61.4%
15豊田陽平(11鳥栖)60.5%
16ケンペス(13千葉)57.9%
17神野卓哉(99大分)52.8%
17マルクス(02新潟)52.8%
約8割の得点を決めれば得点王は固いか。42試合ならば33.6≠34得点以上。得点王に求めたい理想はダヴィのように8割越えすること。来期は日本人ストライカーも7割は目指したい。
日本人得点王のみ得点率ランキング
※はリーグ得点王
1宇佐美貴史(13G大阪)105.6%
2黒部光昭(01京都)73.2%
3佐藤寿人(08広島)70.0%※
4新居辰基(06鳥栖)63.9%
5ハーフナー マイク(甲府)62.5%※
6大久保嘉人(02C大阪)62.1%
7大黒将志(14京都)61.9%
8香川真司(09C大阪)61.4%※
9豊田陽平(11鳥栖)60.5%※
10藤田祥史(07鳥栖)54.5%
11神野卓哉(99大分)52.8%※
12我那覇和樹(04川崎)52.4%
13大島秀夫(04山形)51.2%
14都倉賢(16札幌)47.5%
15川又堅碁(12岡山)47.4%
16鳴尾直軌(00新潟)47.2%
17阿部拓馬(12東京V)45.0%
18小松塁(15北九州)43.9%
19新居辰基(05鳥栖)43.6%
20長谷川太郎(05甲府)38.6%
21我那覇和樹(03川崎)32.5%
22上野優作(03新潟)31.7%
日本人FWが真の得点王になるためにボーダーラインを断定するなら70%以上か。42試合フル出場ならばその数値は29.4つまり30得点以上。オーバーすれば得点王は確実だったが無論そんな怪物日本人はいなかった。来期は昇格レースにも影響を与えるであろう激しいバトルが見られるか?
13シーズンぶりに日本人得点王がトップを更新したが参考になりにくい100%越え。宇佐美の活躍は素晴らしいが年間を通して100%越えは難しい。
日本人ストライカーも6割レベル、そして7割はやはり壁に。
来期はどんな日本人得点王が誕生するか?
42試合の2017年 J2の得点王は
8割越えの34得点以上で怪物。
7割越えの30得点以上で得点王確実。
6割越えの26得点以上で得点王有力。
と予想した。日本人に限っては6割越えは例年になく難しいだろう。
2014シーズンは9位京都から得点王が誕生。近年は2位クラブから得点王が生まれていたがそのジンクスは途切れた。(01仙台、07東京V、09C大阪、10甲府、11鳥栖、15磐田、16清水が2位からの得点王)
優勝クラブからの得点ランキングベスト5圏外が近年多いが、これはよくあることなのか?調べてみよう。
99年
優勝:川崎F(4位ツゥット)
得点王:神野卓哉(3位大分)
00年
優勝:札幌(1位エメルソン・4位播戸竜二)
得点王:エメルソン(1位札幌)
01年
優勝:京都(2位黒部光昭)
得点王:マルコス(2位仙台)
02年
優勝:大分(2位アンドラジーニャ)
得点王:マルクス(3位新潟)
03年
優勝:新潟(1位マルクス)
得点王:マルクス(1位新潟)
04年
優勝:川崎(1位ジュニーニョ・2位我那覇和樹)
得点王:ジュニーニョ(1位川崎)
05年
優勝:京都(1位バウリーニョ)
得点王:パウリーニョ(1位京都)
06年
優勝:横浜FC(ベスト5圏外)
得点王:ボルジェス(5位仙台)
07年
優勝:札幌(ベスト5圏外)
得点王:フッキ(2位東京V)
08年
優勝:広島(1位佐藤寿人)
得点王:佐藤寿人(1位広島)
09年
優勝:仙台(ベスト5圏外)
得点王:香川真司(2位C大阪)
10年
優勝:柏(ベスト5圏外)
得点王:ハーフナー マイク(2位甲府)
11年
優勝:FC東京(ベスト5圏外)
得点王:豊田陽平(2位鳥栖)
12年
優勝:甲府(1位ダヴィ)
得点王:ダヴィ(1位甲府)
13年
優勝:G大阪(2位宇佐美貴史)
得点王:ケンペス(5位千葉)
14年
優勝:湘南(2位ウェリントン)
得点王:大黒将志(9位京都)
15年
優勝:大宮(2位ムルジャ)
得点王:ジェイ(2位磐田)
16年
優勝:札幌(2位都倉賢)
得点王:鄭大世(2位清水)
優勝クラブから得点王を輩出
18クラブ中6クラブ・33.3%(00札幌・03新潟・04川崎・05京都・08広島・12甲府)
独走し優勝したクラブから得点王が出るのは自然の道理か。00札幌や03新潟は得点王が逆転優勝を呼び込んだケース。
12ダヴィは優勝クラブからの得点王J2史上6度目の偉業。
優勝クラブから得点ランキングベスト5圏外
18クラブ中5クラブ・27.8%(06横浜FC・07札幌・09仙台・10柏、11FC東京)
歴代チャンピオン成績でワーストの06横浜FCや07札幌は仕方ないが10柏、11FC東京は意外。ただJ1はそれでも優勝できてしまったり1年で降格してしまったりと様々。
2位クラブから得点王を輩出
18クラブ中7クラブ・38.9%(01仙台・07東京V・09C大阪・10甲府、11鳥栖、15磐田、16清水)
攻撃的で守備疎か的な2位クラブから得点王は生まれやすい(笑)。
当データにもケンペス選手が登場しますが彼の実績に敬意を示したいと思います。
各年度の得点王とベスト5を振り返りJ2における傾向を見る。そして本来ならば得点をシュート数で割る決定力で比較したいが05年以前のシュート数のデータがないので素直に試合数で割る1試合当たりの得点率で各年度の得点王をさらけ出す。
しかしJ2とはいえ初代の神野以降8年間、日本人が誰も真のJ2リーグ得点王に輝かなかった。にも関わらず何故、08年からは寿人、香川、マイク、豊田と4年連続で独走したのだろう?
そのキーパーソンは怪物。これまで必ずでもないにしろ怪物がいたがために日本人選手は得点王に輝かなかった。
怪物を相手にした場合『日本人得点王』という悲しき名誉が付いてきたということ。J1にしろJ2にしろそこは同じだがそういう意味ではようやく真のJ2日本人得点王が生まれたのは素直に嬉しいことであった。
12年、13年と助っ人ストライカーが得点王となり日本人得点王は鳴りを潜めたが14年はオグリが奮起。
これで真の日本人得点王はわずか6名(神野、寿人、香川、マイク、豊田、大黒)。
助っ人得点王10名、いかにJ2は助っ人頼りのリーグかということ。
歴代の怪物のレベルは?比較してみれば一目瞭然だ。
では各年度の得点王ならびにベスト5を見てみる。(※は日本人得点王・日本人得点王が5位以下のみタイまで全員ピックアップ)
99年
1神野卓哉(大分)※
36試合19得点52.8%
2ウィル(大分)
30試合18得点60.0%
2真下佐登史(山形)
36試合18得点50.0%
4ツゥット(川崎F)
30試合17得点56.7%
5竹元義幸(鳥栖)
34試合16得点47.1%
得点ランキング1・2を独占した大分だが昇格を逃したのだから得点ランキング=昇格レースの本命とは言えない部分も。ただFC東京からはランクしていないことが3位大分と2位FC東京の立場を具現する。また下位クラブから孤軍奮闘するパターンも山形の真下や鳥栖の竹元ですでに見れる。
00年
1エメルソン(札幌)
34試合31得点91.2%
2ウィル(大分)
29試合22得点75.9%
3鳴尾直軌(新潟)※
36試合17得点47.2%
4播戸竜二(札幌)
30試合15得点50.0%
4ジョルジーニョ(大宮)
32試合15得点46.9%
前年の大分に比べエメルソン、播戸の活躍で昇格を果たした札幌、一方浦和が得点ランクにいないことが昇格レースに与えた影響であろう。激戦を招いた大分ウィル、札幌エメルソンはのちにJ1得点王となる。なお日本人得点王は00鳴尾以降は08寿人まで、真の得点王ではない。
01年
1マルコス(仙台)
40試合34得点85.0%
2黒部光昭(京都)※
41試合30得点73.2%
3バルデス(大宮)
18試合21得点116.7%
3黒崎久志(新潟)
44試合21得点47.7%
5エメルソン(川崎)
18試合19得点105.6%
奮闘した黒部はのちに日本代表となる、これがJ2日本人得点王が日本代表に入るジンクスの始まり。むしろ気にして欲しいのは怪物が二人いること。怪我のため退団したバルデス、浦和に買われたエメルソン。もしフルシーズン在籍したら少なくとも黒崎の3位はなかっただろう。
02年
1マルクス(新潟)
36試合19得点52.8%
2大久保嘉人(C大阪)※
29試合18得点62.1%
2アンドラジーニャ(大分)
39試合18得点46.2%
4ベンチーニョ(川崎)
36試合16得点44.4%
5小野隆儀(水戸)
36試合14得点38.9%
5森田浩史(鳥栖)
38試合14得点36.8%
5ビスコンティ(鳥栖)
39試合14得点35.9%
あのマルクスです。あのベンチーニョです。あのビスコンティです。大久保は惜しかったですがジンクスは継承。怪物と呼べる助っ人がいないと得点ランキングが詰まる傾向は当然。ようやく大分が長かった昇格レースを勝ち抜いたシーズンでもある。
03年
1マルクス(新潟)
41試合32得点78.0%
2ジュニーニョ(川崎)
39試合28得点71.8%
3バレー(大宮)
43試合22得点51.2%
4ベンチーニョ(福岡)
41試合20得点48.8%
5アウグスト(川崎)
41試合17得点41.5%
6マルセロ(広島)
32試合14得点43.8%
7我那覇和樹(川崎)※
40試合13得点32.5%
7上野優作(新潟)※
41試合13得点31.7%
上位5人はJでは名の知れた助っ人である。また日本人得点王のジンクスも上野はともかく我那覇が達する。翌年にはぶっちぎりで昇格する川崎、2年連続得点王マルクスにジュニーニョに我那覇、思えばフッキが川崎に復帰した08年の開幕戦みたいな布陣ですが当時のJ2でも反則的な布陣です。なおバレーは以後、J2、J1ともに必ずBest10に顔を出す優良助っ人となりますがその幕切れがエメと似るとはね。
04年
1ジュニーニョ(川崎)
39試合37得点94.9%
2我那覇和樹(川崎)※
42試合22得点52.4%
2大島秀夫(山形)※
43試合22得点51.2%
4崔龍洙(京都)
33試合20得点60.6%
4佐藤寿人(仙台)
44試合20得点45.5%
満を持してジュニーニョが川崎を昇格に導いた。なお得点数はのちのフッキと並んで歴代1位である。日本人得点王のジンクスはまたも我那覇で達する、大島も決して遠くなかったとは思うが。寿人はこの時から覚醒。見返したチェヨンスは翌年磐田へ。
05年
1パウリーニョ(京都)
32試合22得点68.8%
2バレー(甲府)
38試合21得点55.3%
3グラウシオ(福岡)
37試合18得点48.6%
4新居辰基(鳥栖)※
39試合17得点43.6%
4長谷川太郎(甲府)※
44試合17得点38.6%
上位クラブを支えた5名がランクイン。入れ替え戦で爆発したバレーは前述のような優良助っ人。新居も長谷川もジンクスは達していない。つうかここまで得点ランキングに上位勢が集まるのも珍しい。たいてい中位や下位のエースが割り込むものであるが…
06年
1ボルジェス(仙台)
41試合26得点63.4%
2フッキ(札幌)
38試合25得点65.8%
3新居辰基(鳥栖)※
36試合23得点63.9%
3レアンドロ(山形)
40試合23得点57.5%
5ディエゴ(柏)
43試合21得点48.8%
翌年にはユニフォームが全員変わる珍しいベスト5。翌年ユニフォームが変わるというジンクスが生まれたり。ボルジェスを除けば全員08年はJ1でプレー(途中で退団したのも含み)。昇格クラブからはディエゴのみ。これが普通のような気も。
07年
1フッキ(東京V)
42試合37得点88.1%
2アレックス(福岡)
45試合26得点57.8%
3パウリーニョ(京都)
43試合24得点55.8%
3藤田祥史(鳥栖)※
44試合24得点54.5%
5古橋達弥(C大阪)
47試合18得点38.3%
昇格レースを引っ張ったのは当然超人HULK。歴代タイの記録はなかなか破られないだろう。一方日本人得点王のジンクスは…いつの間にかユニフォームがそのうち変わるつうパターンに。言うまでもないがぶっちぎりの怪物がいれば昇格レースは楽になるのは間違いないこと、まっワンパターンって言われちゃ何も言い返せないんだけど。
08年
1佐藤寿人(広島)※
40試合28得点70.0%
2高橋泰(熊本)
42試合19得点45.2%
3藤田祥史(鳥栖)
38試合18得点47.4%
3石原直樹(湘南)
41試合18得点43.9%
5荒田智之(水戸)
42試合17得点40.5%
広島の怪物は意外にも9シーズンぶりの日本人真の得点王である寿人。ただ寿人というより初のベスト5日本人独占の08年はハズレ外人が多過ぎた印象。横浜FCのアンデルソンの16得点が助っ人TOPだが事情は各々あれど成果のないまま退団。つうか寿人以外の日本人選手が年間で20得点に届かないのも日本人らしいとこ。レベルが低い争いの中で広島を独走に導いた寿人は代表入りというカタチでジンクス継承。ユニフォームが変わるのは通例化したのか。
09年
1香川真司(C大阪)※
44試合27得点61.4%
2都倉賢(草津)
43試合23得点53.5%
3大黒将志(東京V)
39試合21得点53.8%
4乾貴士(C大阪)
47試合20得点42.6%
5キリノ(札幌)
48試合19得点39.6%
5高崎寛之(水戸)
46試合19得点41.3%
5マラニョン(甲府)
48試合19得点39.6%
C大阪の若きコンビは素晴らしいが二人とも純粋なストライカーではなく且つ香川に至ってはMF登録初の得点王である(02、03マルクスは当時FW登録)。例年になく20得点達成者が4人出たのもJ2史上最多51試合ではあるし不思議ではないがパーセンテージにすれば香川もやはり並。相変わらず軒並み5割弱のチーム得点王ではチームの躍進、昇格が難しいのは間違いない。
10年
1ハーフナー マイク(甲府)※
32試合20得点62.5%
2リカルド ロボ(栃木)
31試合16得点51.6%
2津田知宏(徳島)
31試合16得点51.6%
4永里源気(福岡)
35試合15得点42.9%
5パウリーニョ(甲府)
36試合14得点38.9%
前半戦、得点ランキングを沸かせた大黒将志(横浜FC)は16試合12得点75.0%を記録。しかしシーズン途中、J1のFC東京に移籍し8位。歴代(01バルデス、エメルソンなど)の移籍退団選手と比べればまだ低いか。それでも怪物並の得点率だったオグリが抜けた以後はじわじわとマイクが得点ランキングをリード。年間40試合以上が主流であったJ2にあって年間40試合未満というのも実に12シーズンぶりであり同じ36試合である99年シーズンの得点王神野が19ゴールであること考えるとマイクの20ゴールは凄くない。また得点王が20ゴール以下での得点王となるのは99、02年シーズン以来3例目、9シーズンぶりのこと。なんとか20ゴールの大台に乗せたため10ゴール台の得点王は回避したが30ゴールオーバーの怪物は07フッキ以降現れていない。
11年
1豊田陽平(鳥栖)※
38試合23得点60.5%
2阿部拓馬(東京V)
35試合16得点45.7%
3深井正樹(千葉)
36試合14得点38.9%
3齋藤学(愛媛)
36試合14得点38.9%
5内村圭宏(札幌)
28試合12得点42.9%
5リカルド ロボ(栃木)
37試合12得点32.4%
移籍選手ではラフィーニャ(草津)がG大阪に引き抜かれたが5ゴールでランキングを大きく圏外。終盤に近づき豊田の独走、内村の追随により鳥栖、札幌がそれぞれ昇格を手にした。終盤に入ると停滞していた阿部、深井、齋藤はさらに伸び悩んだがそれぞれの実力を見せつけランキング入り。豊田は20ゴールの大台をクリアし40試合未満のJ2では過去最多得点となっている。後述するが首位FC東京からは8位タイにロベルト セザーがランクインしたものの昇格争いに絶対的なポイントゲッターは必要ではなくどこからでも得点できるクラブのほうが勝ち抜きやすいのはわかる。
12年
1ダヴィ(甲府)
38試合32得点84.2%
2阿部拓馬(東京V)※
40試合18得点45.0%
2川又堅碁(岡山)※
38試合18得点47.4%
4藤田祥史(千葉)
36試合15得点41.7%
5中村充孝(京都)
41試合14得点34.1%
5武富孝介(熊本)
37試合14得点37.8%
5有田光希(愛媛)
37試合14得点37.8%
5森島康仁(大分)
37試合14得点37.8%
5三平和司(大分)
39試合14得点35.9%
5端戸仁(北九州)
41試合14得点34.1%
優勝に導く得点王となると00札幌のエメルソン、03新潟のマルクス、04川崎のジュニーニョ、05京都のパウリーニョ以来5人目の優勝クラブ得点王ダヴィ、彼のランキング独走による甲府の快進撃は目覚ましい。次いで阿部、川又とプレーオフ圏外からランクイン。藤田は08年以来5シーズンぶりのランクイン。昇格クラブから森島、三平もランクインしたがダヴィ以外は昇格争いの大きな原動力とは言い切れない。まぁ独りに頼りがちなチームよりどこからでも得点を奪える湘南が昇格したように得点ランキングに個人で入るからとはいえシーズンが充実するわけではない。J1の寿人しかり体格に関係なくJ2もシャドーストライカーの大成ぶりが伺える。
13年
1ケンペス(千葉)
38試合22得点57.9%
2宇佐美貴史(G大阪)※
18試合19得点105.6%
3内村圭宏(札幌)
33試合17得点51.5%
4ポポ(神戸)
40試合16得点40.0%
4小川慶治朗(神戸)
39試合16得点41.0%
4サビア(栃木)
33試合16得点48.5%
4クリスティアーノ(栃木)
40試合16得点40.0%
怪物以上のハイペースでG大阪を優勝に導いた宇佐美だが出場数は規定に満たさず参考記録。2位神戸からポポ、小川がランクインしたが宇佐美が抜けたほど全体的に得点数は伸び悩んだ。得点王ケンペスも怪物には程遠く。
14年
1大黒将志(京都)※
42試合26得点61.9%
2ウェリントン(湘南)
38試合20得点52.6%
3船山貴之(松本)
42試合19得点45.2%
4ナザリト(岐阜)
34試合17得点50.0%
4前田遼一(磐田)
37試合17得点45.9%
9位ながら京都を牽引したオグリが独走したまま自身初の得点王獲得。優勝した湘南のエースウェリントンや2位松本の船山、昇格を逃した磐田の前田は2015年はJ1の舞台へ。
15年
1ジェイ(磐田)
32試合20得点62.5%
2ムルジャ(大宮)
36試合19得点52.8%
3小松塁(北九州)※
41試合18得点43.9%
4アダイウトン(磐田)
39試合17得点43.6%
5大黒将志(京都)
40試合16得点40.0%
昇格を果たした大宮、磐田の強力助っ人が上位に入る典型的なシーズン。オグリも相変わらずゴール量産、キャリアハイの小松もブレイクを果たした。
16年
1鄭大世(清水)
37試合26得点70.3%
2都倉賢(札幌)※
40試合19得点47.5%
3大前元紀(清水)
29試合18得点62.1%
3イバ(横浜FC)
40試合18得点45.0%
5永井龍(長崎)
41試合17得点41.5%
得点ではリーグNo.1を誇る清水の2トップが脅威的。優勝した札幌から…。←書いたけど消えました。下位から永井が奮闘。
では怪物と比較しよう。
シーズン得点数ランキングBest10
1ジュニーニョ(04川崎)37得点
1フッキ(07東京V)37得点
3マルコス(01仙台)34得点
4マルクス(03新潟)32得点
4ダヴィ(12甲府)32得点
6エメルソン(00札幌)31得点
7黒部光昭(01京都)30得点※
8ジュニーニョ(03川崎)28得点※
8佐藤寿人(08広島)28得点
10香川真司(09C大阪)27得点
※得点王ではない。
試合数が40試合以上が通常の近年のJ2。シーズンをフルに戦ったJ2の怪物たちは試合数に限りなく近い得点をマークしたが試合数オーバーはシーズンをフルに戦った場合では意外にもいない(J1では98中山、04エメルソン、05アラウージョ※、06ワシントン※、以上4例。※はオーバーではないが出場数と得点数は同数)。
のちにJ1得点王となる2人(ジュニーニョ、エメルソン)がランクイン。44試合当時より48試合の06、07、51試合の09シーズンのほうが全体的な得点が多いのは普通だが07フッキ以外30ゴールにさえ到達してないのも意外であった。12ダヴィは歴代4位タイ、もう一つ二つ、五つゴールを奪える力がなかったのが怪物ではなかったということか。
13ケンペスも負傷などが響き伸び悩んだ。
得点王のみ得点率ランキング
1ジュニーニョ(04川崎)94.9%
2エメルソン(00札幌)91.2%
3フッキ(07東京V)88.1%
4マルコス(01仙台)85.0%
5ダヴィ(12甲府)84.2%
6マルクス(03新潟)78.0%
7鄭大世(16清水)70.3%
8佐藤寿人(08広島)70.0%
9パウリーニョ(05京都)68.8%
10ボルジェス(06仙台)63.4%
11ハーフナー マイク(10甲府)62.5%
11ジェイ(15磐田)62.5%
13大黒将志(14京都)61.9%
14香川真司(09C大阪)61.4%
15豊田陽平(11鳥栖)60.5%
16ケンペス(13千葉)57.9%
17神野卓哉(99大分)52.8%
17マルクス(02新潟)52.8%
約8割の得点を決めれば得点王は固いか。42試合ならば33.6≠34得点以上。得点王に求めたい理想はダヴィのように8割越えすること。来期は日本人ストライカーも7割は目指したい。
日本人得点王のみ得点率ランキング
※はリーグ得点王
1宇佐美貴史(13G大阪)105.6%
2黒部光昭(01京都)73.2%
3佐藤寿人(08広島)70.0%※
4新居辰基(06鳥栖)63.9%
5ハーフナー マイク(甲府)62.5%※
6大久保嘉人(02C大阪)62.1%
7大黒将志(14京都)61.9%
8香川真司(09C大阪)61.4%※
9豊田陽平(11鳥栖)60.5%※
10藤田祥史(07鳥栖)54.5%
11神野卓哉(99大分)52.8%※
12我那覇和樹(04川崎)52.4%
13大島秀夫(04山形)51.2%
14都倉賢(16札幌)47.5%
15川又堅碁(12岡山)47.4%
16鳴尾直軌(00新潟)47.2%
17阿部拓馬(12東京V)45.0%
18小松塁(15北九州)43.9%
19新居辰基(05鳥栖)43.6%
20長谷川太郎(05甲府)38.6%
21我那覇和樹(03川崎)32.5%
22上野優作(03新潟)31.7%
日本人FWが真の得点王になるためにボーダーラインを断定するなら70%以上か。42試合フル出場ならばその数値は29.4つまり30得点以上。オーバーすれば得点王は確実だったが無論そんな怪物日本人はいなかった。来期は昇格レースにも影響を与えるであろう激しいバトルが見られるか?
13シーズンぶりに日本人得点王がトップを更新したが参考になりにくい100%越え。宇佐美の活躍は素晴らしいが年間を通して100%越えは難しい。
日本人ストライカーも6割レベル、そして7割はやはり壁に。
来期はどんな日本人得点王が誕生するか?
42試合の2017年 J2の得点王は
8割越えの34得点以上で怪物。
7割越えの30得点以上で得点王確実。
6割越えの26得点以上で得点王有力。
と予想した。日本人に限っては6割越えは例年になく難しいだろう。
2014シーズンは9位京都から得点王が誕生。近年は2位クラブから得点王が生まれていたがそのジンクスは途切れた。(01仙台、07東京V、09C大阪、10甲府、11鳥栖、15磐田、16清水が2位からの得点王)
優勝クラブからの得点ランキングベスト5圏外が近年多いが、これはよくあることなのか?調べてみよう。
99年
優勝:川崎F(4位ツゥット)
得点王:神野卓哉(3位大分)
00年
優勝:札幌(1位エメルソン・4位播戸竜二)
得点王:エメルソン(1位札幌)
01年
優勝:京都(2位黒部光昭)
得点王:マルコス(2位仙台)
02年
優勝:大分(2位アンドラジーニャ)
得点王:マルクス(3位新潟)
03年
優勝:新潟(1位マルクス)
得点王:マルクス(1位新潟)
04年
優勝:川崎(1位ジュニーニョ・2位我那覇和樹)
得点王:ジュニーニョ(1位川崎)
05年
優勝:京都(1位バウリーニョ)
得点王:パウリーニョ(1位京都)
06年
優勝:横浜FC(ベスト5圏外)
得点王:ボルジェス(5位仙台)
07年
優勝:札幌(ベスト5圏外)
得点王:フッキ(2位東京V)
08年
優勝:広島(1位佐藤寿人)
得点王:佐藤寿人(1位広島)
09年
優勝:仙台(ベスト5圏外)
得点王:香川真司(2位C大阪)
10年
優勝:柏(ベスト5圏外)
得点王:ハーフナー マイク(2位甲府)
11年
優勝:FC東京(ベスト5圏外)
得点王:豊田陽平(2位鳥栖)
12年
優勝:甲府(1位ダヴィ)
得点王:ダヴィ(1位甲府)
13年
優勝:G大阪(2位宇佐美貴史)
得点王:ケンペス(5位千葉)
14年
優勝:湘南(2位ウェリントン)
得点王:大黒将志(9位京都)
15年
優勝:大宮(2位ムルジャ)
得点王:ジェイ(2位磐田)
16年
優勝:札幌(2位都倉賢)
得点王:鄭大世(2位清水)
優勝クラブから得点王を輩出
18クラブ中6クラブ・33.3%(00札幌・03新潟・04川崎・05京都・08広島・12甲府)
独走し優勝したクラブから得点王が出るのは自然の道理か。00札幌や03新潟は得点王が逆転優勝を呼び込んだケース。
12ダヴィは優勝クラブからの得点王J2史上6度目の偉業。
優勝クラブから得点ランキングベスト5圏外
18クラブ中5クラブ・27.8%(06横浜FC・07札幌・09仙台・10柏、11FC東京)
歴代チャンピオン成績でワーストの06横浜FCや07札幌は仕方ないが10柏、11FC東京は意外。ただJ1はそれでも優勝できてしまったり1年で降格してしまったりと様々。
2位クラブから得点王を輩出
18クラブ中7クラブ・38.9%(01仙台・07東京V・09C大阪・10甲府、11鳥栖、15磐田、16清水)
攻撃的で守備疎か的な2位クラブから得点王は生まれやすい(笑)。