J2クラブの2016年1月16日現在の主力中主力放出率を調べる。

主力の定義としてシーズン年間の7割以上出場選手とする。
年間42試合×0.7=29.6試合、小数点以下カットとし29試合以上出場選手を主力と見なす。


今期特に入れ替わりが激しいのが2010年からJ2に長居するJ2 7年目の千葉だろう。まぁヴェルディはそれより1年先輩、もちろんどちらもJ2に長居するのは好ましくないしそろそろJ1復帰を果たさねば。

では千葉の主力中主力放出率はいかほどか。

29試合以上出場選手は
千葉
FW ネイツ ペチュニク
DF キム ヒョヌン
MF パウリーニョ
DF 中村 太亮
DF 大岩 一貴
DF 金井 貢史
MF 谷澤 達也
FW オナイウ 阿道
GK 高木 駿
MF 井出 遥也
MF 佐藤 健太郎

11名いる。
このうちレンタルも含め
FW ネイツ ペチュニク(大宮)
DF キム ヒョヌン (福岡)
MF パウリーニョ (湘南)
DF 中村 太亮 (磐田)
DF 大岩 一貴 (仙台)
DF 金井 貢史 (横浜FM)
MF 谷澤 達也 (町田)
GK 高木 駿 (川崎)
MF 佐藤 健太郎 (京都)
9名が退団。つまり

11名中9名放出・81.8%
説明するまでもなく多いのは分かる。ちなみに05年→06年のヴェルディが83.3%で降格クラブでの主力中主力放出率ワースト1。それに匹敵する大離散がついに千葉に起きた。


比較するため他のJ2クラブも調べる。なお29試合以上出場選手のみ対象とし別記事の降格クラブ対象のデータより簡易的にしている。(シーズン途中加入選手は29試合に満たせば対象とするが満たさない場合は対象外とする)

またJ1(松本、清水、山形)は年間34試合、J3(山口、町田)は年間36試合であるためそれぞれ23試合以上、25試合以上と前年のカテゴリーに準ずる規定を用いる。J2クラブと比較はするがそもそもカテゴリー違いのため一概には比較にならないしJ2降格、J2残留、J2昇格では各クラブの主力中主力放出率に明らかな差異(温度差というのか)はある。参考までだがランキングには加える。


では各クラブの主力中主力放出率
各クラブ人数や放出率、退団した対象選手名だけとし内訳は省く、なお1月16日付けの移籍情報とし公式に発表してない場合は含まない。

松本:11名中5名放出・45.5%
GK村山、MF岩上、MF前田、MF岩沼、FW阿部

清水:7名中1名放出・14.3%
FWウタカ

山形:10名中4名放出・40.0%
FW中島、MFロメロ、DF西河、MFキム

C大阪:8名中3名放出・37.5%
DF染谷、MFパブロ、MF山口

愛媛:11名中1名放出・9.1%
MF近藤

長崎:8名中4名放出・50.0%
MF古部、FWイ、MF前田、MF黒木

北九州:12名中1名放出・8.3%
FW渡

東京V:12名中2名放出・16.7%
GK佐藤、MF三竿

札幌:10名中0名放出・0.0%
なし

岡山:11名中1名放出・9.1%
MF田所

金沢:10名中4名放出・40.0%
MF清原、MF秋葉、MF佐藤、DFチャ

熊本:9名中3名放出・33.3%
FW齊藤、DF クォン、MF 養父

徳島:9名中2名放出・22.2%
MFエステバン、FW津田

横浜FC:11名中2名放出・18.2%
MF小池、DFパク

讃岐:12名中2名放出・16.7%
DF 沼田、DF高橋

京都:9名中6名放出・66.7%
FW大黒、DFバヤリッツァ、MF駒井、FW宮吉 MF原川、MF 伊藤

群馬:8名中4名放出・50.0%
MF江坂、GK富居、DF 小林、MF黄

水戸:12名中3名放出・25.0%
DF 田中、MF岩尾、FW吉田

岐阜:8名中2名放出・25.0%
MFヘニキ、 DF 高木

山口:12名中1名放出・8.3%
MF小塚

町田:11名中2名放出・18.2%
DF 増田、DF平


ではランキングにしよう。
2016年J2主力放出率ランキング

1千葉・81.8%
▽今期のJ2では一番激変。当たり前だが補強では即戦力を中心に獲得。寄せ集め感は否めず悲願のJ1昇格は険しいか。

2京都・66.7%
▽生え抜きのアカデミー出身主力をごっそり引き抜かれ当然のように2位ランクイン。成績低迷の翌年、J1クラブからやってきた即戦力を中心にどう立て直すか、不安は拭えないが。

3長崎・50.0%
▽J1を意識しながらもあっさり主力半数流出。とはいっても去年のメンバーでは勝てなかった、つうのも一理。

3群馬・50.0%
▽財政的に厳しいのは確か、江坂のように売れるなら売却したいのはヴェルディもお互い様か。

5松本・45.5%
▽降格余波を一番受けた松本だが数値としては軽い。反町監督続投などがプラスに働いたのかな。

6山形・40.0%
6金沢・40.0%
8C大阪・37.5%
9熊本・33.3%
10水戸・25.0%
10岐阜・25.0%
12徳島・22.2%
13横浜FC・18.2%
13町田・18.2%
15東京V・16.7%
15讃岐・16.7%
17清水・14.3%
18愛媛・9.1%
18岡山・9.1%
20北九州・8.3%
20山口・8.3%
22札幌・0.0%

札幌のゼロは素晴らしい。
ただ根底から覆すと去年ダメだったメンバーに少し補強してまた挑むだけ。
かといって毎年メンバー様変わりするような失態は痛すぎるし、成熟する前に青田刈りしてくるJ1クラブも多々。

札幌がこれでJ2優勝するかと言えば微妙とさえ言えまい。逆に千葉や京都が優勝候補かと言えば…ね。

ヴェルディを始め25%未満くらいのクラブが成熟を計り昨年以上の成績を目論む。
もちろん主力固定したからって勝てなきゃ意味がない。反面勝てばいいようでいろんな選手使わなきゃならない監督も大変。

ヴェルディはJ1昇格かJ2残留か。
前者を目指してスタメンを勝ち取れ、健斗らの移籍をチャンスに変えろ。