2015年から開催されたJ1のポストシーズン概要。
▽チャンピオンシップ(以下CS)出場資格
年間1位:CS決勝進出
年間2位:CS1回戦
年間3位:CS1回戦
1st優勝:CS1回戦
2nd優勝:CS1回戦

パターンが無数にあり説明は省く。
ステージ優勝と年間3位までが重複した場合は繰り上げしないため最大5クラブ、最少3クラブとなる。
一応アドバンテージは勝ち点上位がホームとなるくらいで有利不利は特にない。

1回戦(1回戦制 重複すれば開催されない)
準決勝(1回戦制 事実上の2位決定戦)
決勝(2回戦制 Home&Awayだから理不尽さはないが年間優勝を2試合で奪われる年間1位は惨めだ)

▽その他取り決められていること。
最終的な年間順位はCSの勝者を1位、敗者を2位、以下は年間勝ち点で決め、上位3クラブがアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権を得る。年間勝ち点が少ない3クラブがJ2に降格。降格クラブはCS出場資格も失う。

では改めて振り返る23年のもしもシリーズ。

論点はズバリCS準決勝以下がいかにいらないか。
結論、過去23シーズンで仮定した場合1度しか5クラブ参加のCSは行われない事実がある。
CSは白黒付けるのが目的で悪くはない、ただ年間6位が年間優勝しちゃうから嫌いだ。そもそもポストシーズンが嫌いだが。

きちんと結論から書くと
『CS準決勝は一騎討ちばかりになるぜ』
2クラブ:17シーズン(73.9%)
3クラブ:5シーズン(21.7%)
4クラブ:1シーズン(4.3%)
つまり4クラブで戦いますよ詐欺なわけです。だってたかが26.0%ですよ、複数クラブによるCS準決勝。3割に満たないでCS準決勝開催が1試合しかない場合が7割以上。


93年:歴史
1st・1位鹿島
2nd・1位川崎
CS ・1位川崎 2位鹿島
年間・1位川崎 2位清水 3位鹿島
改革:まぁ初っぱなからご覧のように3クラブしかいない。年間1位のヴェルディはCS決勝進出。鹿島と清水でCS準決勝で勝てばCS決勝、優勝したことない清水に何の権利があるか?年間こそ鹿島は清水に劣るからそこだけか?クラブ数10、これだから1st、2ndを2回戦に出来たフェアなリーグなんだけど。CS準決勝の無意味感は否めないね。

94年:歴史
1st・1位広島
2nd・1位川崎
CS ・1位川崎 2位広島
年間・1位川崎 2位広島 3位鹿島
改革:CS準決勝はヴェルディ免除。またまた広島vs鹿島の一騎討ち。広島は負けたら切ないね。

95年:歴史
1st・1位横浜M
2nd・1位川崎
CS ・1位横浜M 2位川崎
年間・1位川崎 2位横浜M 3位名古屋
改革:年間でヴェルディがCS決勝へ、またまたまた横浜Mvs名古屋で一騎討ちCS準決勝。つうかそれならCS決勝だけでいいやん(笑)

96年:歴史
前半・1位横浜F
後半・1位鹿島
年間・1位鹿島 2位名古屋 3位横浜F
改革:1シーズンに1度だけしてみてCSもなかったが年間順位ですっきり決まるからこれでいいのに。鹿島がCS決勝、CS準決勝は名古屋vs横浜Fの一騎討ち。まぁ1シーズンに置き換えると矛盾はありまくる。

97年:歴史
1st・1位鹿島
2nd・1位磐田
CS ・1位磐田 2位鹿島
年間・1位鹿島 2位磐田 3位横浜M
改革:年間1位鹿島を免除してCS準決勝、磐田は無駄に1試合して鹿島に挑むつう。なんか難しくなるね。

98年:歴史
1st・1位磐田
2nd・1位鹿島
CS ・1位鹿島 2位磐田
年間・1位磐田 2位鹿島 3位清水
改革:磐田がCS準決勝免除、鹿島と清水で一騎討ち。うんうんざり(笑)

99年:歴史
1st・1位磐田
2nd・1位清水
CS ・1位磐田 2位清水
年間・1位清水 2位柏 3位名古屋
改革:年間だと2柏、3名古屋、4横浜FM、5C大阪を差し置き6位磐田がCS準決勝(清水と勝ち点差16あるけどね)。清水がCS準決勝免除、7シーズン目にして初の3クラブCS準決勝になり柏、名古屋、磐田。

00年:歴史
1st・1位横浜FM
2nd・1位鹿島
CS ・1位鹿島 2位横浜FM
年間・1位柏 2位磐田 3位鹿島
改革:年間だと1柏、2磐田、3鹿島、4横浜FM。柏はCS準決勝免除、初の優勝歴ないクラブとしてだけど。CS準決勝は磐田、鹿島、横浜FMで。J創設から9年目だがまだ一度も4クラブでCS準決勝やれないのは、これどうよ?意味わからんなCS準決勝やること自体が。

01年:歴史
1st・1位磐田
2nd・1位鹿島
CS ・1位鹿島 2位磐田
年間・1位磐田 2位鹿島 3位市原
改革:年間では磐田と鹿島は勝ち点差17。磐田がCS準決勝免除、鹿島vs市原でCS準決勝。CSで負けた磐田の並々ならぬ闘志が翌年に繋がるのだが。

02年:歴史
1st・1位磐田
2nd・1位磐田
年間・1位磐田 2位横浜FM 3位G大阪
改革:磐田がムキになったシーズン。まぁCS準決勝やるなら横浜FMvsG大阪、CS決勝は磐田vsホニャララ。せっかく完全制覇したのに現行(改革案)だとCSはやります。ますます嫌だなその現行。

03年:歴史
1st・1位横浜FM
2nd・1位横浜FM
年間・1位横浜FM 2位磐田 3位市原
改革:横浜FMはCS準決勝免除なのはいいが完全制覇してもまだ試合やります、モチベ保てないわ。CS準決勝は磐田vs市原。CS準決勝一騎討ち多い歴史に。

04年:歴史
1st・1位横浜FM
2nd・1位浦和
CS ・1位横浜FM 2位浦和
年間・1位浦和 2位横浜FM 3位G大阪
改革:浦和がCS準決勝免除。億劫になってきた。

05年以降の1シーズンを2ステージに無理矢理仮定するのでたいした意味がないのも確か。実際後半戦に切り替わるタイミングで気持ちがリセットするわけでなし、長丁場だから後半戦巻き返しというよりは勝ち点上積みしようみたいな目に見えた数字の稼ぎが必要なのが1シーズン。2ndの順位表など1シーズンには不要なのだから当たり前だ。なお精査してないので後半戦の勝ち点を並べて前半戦の成績上位をただ後半戦上位として仮定する。つまり得失点差を調べてないから実際の後半戦順位は違う可能性が高い。

05年:歴史
前半・1位鹿島
後半・1位C大阪
年間・1位G大阪 2位浦和 3位鹿島
改革:CS準決勝をG大阪が免除され浦和、鹿島、C大阪の3クラブでCS準決勝。

06年:歴史
前半・1位浦和
後半・1位浦和
年間・1位浦和 2位川崎 3位G大阪
改革:完全制覇となった浦和だがCSやるならまだわからない。CS準決勝は川崎vsG大阪。

07年:歴史
前半・1位G大阪
後半・1位鹿島
年間・1位鹿島 2位浦和 3位G大阪
改革:またまた年間1位鹿島がCS準決勝免除、一騎討ちと書いてて面倒。

08年:歴史
前半・1位浦和
後半・1位清水
年間・1位鹿島 2位川崎 3位名古屋
改革:鹿島はCS準決勝免除。16シーズン目にして初の4クラブ決戦CS準決勝。川崎、名古屋、浦和、清水で鹿島に挑む。ステージ優勝してない鹿島はCS準決勝出ればいいけどね。

09年:歴史
前半・1位鹿島
後半・1位G大阪
年間・1位鹿島 2位川崎 3位G大阪
改革:鹿島はCS準決勝免除、三つ巴。ってもう省きたいくらい予想変換してます。

10年:歴史
前半・1位清水
後半・1位名古屋
年間・1位名古屋 2位G大阪 3位C大阪
改革:三つ巴。お分かりください(笑)

11年:歴史
前半・1位横浜FM
後半・1位名古屋
年間・1位柏 2位名古屋 3位G大阪
改革:まず前半戦の成績はG大阪と鹿島が2試合、名古屋とC大阪が1試合ともに未消化の第5節代替(震災中止により第17節相当)を基に暫定順位である。そのため後半戦の勝ち点にはそれを含むため4クラブには後半戦のほうに未消化試合の勝ち点が加算されている変則のカタチ。
上述したが後半戦1位名古屋、2位G大阪は試合数が多く勝ち点も41だが試合数が少ない3位柏(勝ち点38)が優勝するのも納得の出来。CS準決勝はやはり4クラブでやるべきだが名古屋が被り3クラブとなる。

12年:歴史
前半・1位仙台
後半・1位広島
年間・1位広島 2位仙台 3位浦和
改革:広島免除で一騎討ちCS準決勝。

13年:歴史
前半・1位広島
後半・1位新潟
年間・1位広島 2位横浜FM 3位川崎
改革:広島がCS決勝、あとは三つ巴。

14年:歴史
前半・1位浦和
後半・1位G大阪
年間・1位G大阪 2位浦和 3位鹿島
改革:G大阪がCS決勝、浦和vs鹿島。

15年:歴史
前半・1位浦和
後半・1位広島
年間・1位広島 2位浦和 3位G大阪
CS結果:広島がCS決勝、準決勝浦和vsG大阪。準決勝はG大阪が競り勝ち決勝で広島に挑む。決勝で1勝1分、広島が優勝。

▽年間1位をCS準決勝免除。CS準決勝を年間2位、年間3位、1st優勝、2nd優勝として改革した場合のCS準決勝参加クラブ
93年:2クラブ
94年:2クラブ
95年:2クラブ
96年:2クラブ
97年:2クラブ
98年:2クラブ
99年:3クラブ
00年:3クラブ
01年:2クラブ
02年:2クラブ
03年:2クラブ
04年:2クラブ
05年:3クラブ
06年:2クラブ
07年:2クラブ
08年:4クラブ
09年:2クラブ
10年:3クラブ
11年:2クラブ
12年:2クラブ
13年:3クラブ
14年:2クラブ
15年:2クラブ

2クラブ:17シーズン(73.9%)
3クラブ:5シーズン(21.7%)
4クラブ:1シーズン(4.3%)

年間1位のCS準決勝免除。年間2位、年間3位、1st優勝、2nd優勝でCS準決勝として調べると23シーズンで17シーズンはCS準決勝が一騎討ちになる。過去7割が一騎討ちとなり開催予定だった2試合の空白ができる。過去の記録からして最大3試合行うとしながら2試合ないし1試合は確実に試合がない。ならスポンサーも煙たがるだろ。

年間1位をCS決勝からではなくCS準決勝から参加させれば6シーズンは4クラブで戦えるが年間1位とシーズン優勝クラブの矛盾はまた繰り返されるだろうね。だから年間1位をCS決勝からというのは鉄則だろう。
極端に言えば1stを17勝0敗0分で優勝したクラブが2ndで0勝17敗0分でも降格しないしCS準決勝にも参加できるわけだ。逆も同じ、優勝はあくまでポストシーズン優勝であり年間優勝ではないからあの意味不明な順位表は作らないでほしい、つうか2nd順位表が全くいらない。(後述するが01年は勝ち点17差なのに鹿島がCS優勝したから勝ち点54で1位鹿島、勝ち点71で2位磐田とか)
レギュラーシーズンはレギュラーシーズン、ポストシーズンはポストシーズンと別け隔てないと冷めるよ。

▽年間順位が不可思議なJリーグの黒歴史
93V川崎
94V川崎
95V川崎(年間2位の王者横浜Mと勝ち点10差)
97鹿島(年間2位の王者磐田と勝ち点2差)
98磐田(年間2位の王者鹿島と勝ち点2差)
99清水(年間6位の王者磐田と勝ち点16差)
00柏(年間3位の王者鹿島と勝ち点3差、年間4位の準王者横浜FMと勝ち点4差)
01磐田(年間2位の王者鹿島と勝ち点17差)
02磐田
03横浜FM
04浦和(年間2位の王者横浜FMと勝ち点3差)
15広島

1シーズン制を除き12シーズンある2ステージ制で7例も年間勝ち点が逆転している。CSを絶対とする順位が生む矛盾は2016年以降も必ず起きる。まして年間2位や年間3位がCS準決勝で勝ち抜いた場合、CS決勝で年間1位を撃破すればいい。
ポストシーズンは時として不可解で理不尽だ。例え勝ち点17差があろうとたった2試合で年間2位転落、またあの黒歴史は繰り返されるんだ。

▽年間1位が各ステージ優勝しなかったことは23シーズンで4度。
00柏、05G大阪、08鹿島、11柏
年間1位クラブはどちらかのステージを必ず優勝している。だいたい年間1位になるには単純にどちらかのステージで優勝してもう一つのステージでも上位に入るのがセオリーだ。ただ希にどちらのステージも優勝しないで、いわゆる2位クラブが年間1位となってしまった事例が4シーズンある。まぁ1シーズンになってから前期、後期どちらかで優勝とかはないし通年だから何のメリットもない。ただ2015年以降は優勝するに限る。
12シーズンある2ステージ時代も年間1位となったクラブでは00年の柏以外、どちらかのステージを優勝している。
一方、11シーズンある1シーズンでは05年G大阪、08年鹿島、11年柏が前期、後期ともに優勝していない。くどいが通年で優勝すればいいのでどちらかのステージで優勝しなくたって問題ない。
CS決勝に進出する年間1位だが過去に各ステージ優勝しなかった4例のうちステージ優勝クラブが年間2位か年間3位に必ず入るため4クラブでCS準決勝を開催できない例が多々ある。つまり各ステージ1位が年間3位以内に必ず重複することは間違いない、もちろん08年のようにそれが覆る可能性はあるが23シーズンやってたった一度しかない4クラブCS準決勝をこれからJリーグもやると断言してるから滑稽だ。

23シーズンで13シーズンは一騎討ちしてから年間1位に挑戦
完全制覇してもCSで負けたら水の泡。

歴史は繰り返される、しかも悪い意味で。
どう転がるか、なるようになるポストシーズンを今から不安視しています。