J1 崖っぷちランキング。
嫌なランキングです。このランキングを回避するための最低ラインを調べましょう。
では過去の降格圏のクラブを振り返ろう。
05年~14年シーズンのデータを基に、降格圏を調べました。
それではまず順位で見るジンクスを見つけましょう。
年間の半分日程が消化される17節終了時点の順位と年間成績による順位とします。
『J.league Data File 1 J1ノルマ。』より前半戦勝ち点25を果たし、トータル勝ち点41を目指さないとならない。
15年
____1st◇__年間
16位__
17位__
18位__
14年
____17節__最終節
16位甲府__大宮
17位大宮__C大阪
18位徳島__徳島
13年
____17節__最終節
16位磐田__湘南
17位湘南__磐田
18位大分__大分
12年
____17節__最終節
16位新潟__神戸
17位G大阪_G大阪
18位札幌__札幌
11年(震災により2~6節が中止、本来は折り返しの17節が12節に相当する。7月までに18節までを消化し7月に2節から代替開催、7月17日18日19日開催の5節が17節に相当、なおACL組は代替が8月にあり消化試合数に差異はある)
_____5節_最終節
16位甲府_甲府
17位山形_福岡
18位福岡_山形
10年
____17節_最終節
16位仙台_FC東京
17位湘南_京都
18位京都_湘南
09年
____17節_最終節
16位神戸_柏
17位柏___大分
18位大分_千葉
08年
____17節___最終節
16位横浜FM_磐田
17位札幌___東京V
18位千葉___札幌
07年
____17節___最終節
16位千葉___広島
17位大分___甲府
18位横浜FC_横浜FC
06年
____17節__最終節
16位福岡__福岡
17位京都__C大阪
18位C大阪_京都
05年
____17節__最終節
16位大分__柏
17位東京V_東京V_
18位神戸__神戸
半分消化した時点の下位3クラブにおいて降格圏内(下位3クラブ)を回避したクラブは14大宮、C大阪、徳島を含め30クラブ中9クラブ。残留率は30.0%となる。
つまりシーズンを半分消化した時点の下位3クラブでは30クラブ中21クラブ降格により70.0%、全体の3分の2以上が降格圏内に入るということである。
魔のジンクスは相変わらず猛威を振るう。残留率はわずか3分の1にも満たない。
最下位では08ミラクルジェフのみ降格圏を回避。14徳島を含む10クラブ中9クラブ90.0%が降格。前半戦すなわち2015年からは1stステージを最下位で終えたら9割は絶望
13大分はJ2の6位がJ1で躍進するわけがないという悪例を作ってしまったがJ2の4位で昇格した14徳島も通用せず降格。J2の6位で昇格したミラクル15山形、悪しき前例があるだけに何とか残留したいが1stステージで降格圏内は入りたくない。
前半戦を降格圏で過ごせば3分の2は翌年のJ2が確定しかねない。そして最下位は9割近い降格率になる。
前半戦のノルマからすると
▽2014年第17節
8G大阪・24・47.1%
9柏・24・47.1%
10横浜FM・23・45.1%
11新潟・22・43.1%
12清水・21・41.2%
13仙台・20・39.2%
14名古屋・19・37.3%
15C大阪・18・35.3%
16甲府・18・35.3%
17大宮・15・29.4%
18徳島・8・15.7%
14シーズンは前半戦ノルマ(勝ち点25)を満たせなかった8位以下のうちG大阪が優勝しちゃうという偉業ぶり。一方、下位3クラブで甲府だけ残留を果たした。
続いて勝ち点率の観点から見てみよう。
勝ち点率とは年間あるいはその時点で確保出来る勝ち点のうち獲得した勝ち点の割合。
例として20節まで全勝すれば勝ち点は最高60、20節までに9勝8敗3分の勝ち点30であるならば勝ち点率は30÷60=50.0%となる。なお全ての算出において小数点以下第2位を四捨五入するため必ずしもイコールではない。
この勝ち点率は説明するまでもないが100%に近いほど勝率が高く、0%に近ければ当たり前だが勝率が低いことを表す。
・年間試合数×勝ち点3=年間最高勝ち点
05年以降は年間試合数34×勝ち点3=年間最高勝ち点102となる
・年間勝ち点÷年間最高勝ち点=勝ち点率
05年以降は各クラブの年間勝ち点÷年間最高勝ち点102=勝ち点率
以下説明は略す。
14年試合数34・最高勝ち点102
大宮 勝ち点35(34.3%)
C大阪 勝ち点31(30.4%)
徳島 勝ち点14(13.7%)
13年試合数34・最高勝ち点102
湘南 勝ち点25(24.5%)
磐田 勝ち点23(22.5%)
大分 勝ち点14(13.7%)
12年試合数34・最高勝ち点102
神戸 勝ち点39(38.2%)
G大阪 勝ち点38(37.3%)
札幌 勝ち点14(13.7%)
11年試合数34・最高勝ち点102
甲府 勝ち点33(32.4%)
福岡 勝ち点22(21.6%)
山形 勝ち点21(20.6%)
10年試合数34・最高勝ち点102
FC東京 勝ち点36(35.3%)
京都 勝ち点19(18.6%)
湘南 勝ち点16(15.7%)
09年試合数34・最高勝ち点102
柏 勝ち点34(33.3%)
大分 勝ち点30(29.4%)
千葉 勝ち点27(26.5%)
08年試合数34・最高勝ち点102
磐田 勝ち点37(36.3%)
東京V 勝ち点37(36.3%)
札幌 勝ち点18(17.6%)
07年試合数34・最高勝ち点102
広島 勝ち点32(31.4%)
甲府 勝ち点27(26.5%)
横浜FC 勝ち点16(15.7%)
06年試合数34・最高勝ち点102
福岡 勝ち点27(26.5%)
C大阪 勝ち点27(26.5%)
京都 勝ち点22(21.6%)
05年試合数34・最高勝ち点102
柏 勝ち点35(34.3%)
東京V 勝ち点30(29.4%)
神戸 勝ち点21(20.6%)
下位3クラブ以内で見てみると
神戸 38.2%(12)
G大阪 37.3%(12)
磐田 36.3%(08)
東京V 36.3%(08)
FC東京 35.3%(10)
柏 34.3%(05)
大宮 34.3%(14)
柏 33.3%(09)
甲府 32.4%(11)
広島 31.4%(07)
C大阪 30.4%(14)
東京V 29.4%(05)
大分 29.4%(09)
福岡 26.5%(06)
C大阪 26.5%(06)
甲府 26.5%(07)
千葉 26.5%(09)
湘南 24.5%(13)
磐田 22.5%(13)
京都 21.6%(06)
福岡 21.6%(11)
神戸 20.6%(05)
山形 20.6%(11)
京都 18.6%(10)
札幌 17.6%(08)
横浜FC 15.7%(07)
湘南 15.7%(10)
札幌 13.7%(12)
大分 13.7%(13)
徳島 13.7%(14)
12神戸が39、12G大阪が38、08磐田と08ヴェルディが37。勝ち点40なら安全だと書いてきたが近年は決して安全とも言えない現実がある。まだ勝ち点40の大台で降格したクラブはないが高騰して何が起きるかはわからない。
現実的に回避するには40.0%以上と考えて間違いありません。つまり勝ち点41以上。
そして当たり前ながら2割に満たないクラブは落ちます。またデータにより3割に満たないならばまず降格するでしょう。
スパサカで水沼氏が解説していたころ崖っぷちのデータとして試合数×勝ち点1(当時は2ステージ制で勝ち点30としていたが)
つまり勝ち点34以上が目安としていたが05年以降で勝ち点34以上で降格圏内に入ったケースは
14大宮 12神戸 12G大阪 10FC東京 09柏 08磐田 08東京V 05柏
30クラブで8クラブ、26.7%。4分の1程度のわずかな例ではあるが12年や08年のような高騰による混戦もあるため勝ち点41は必須だ。
以上を踏まえて分かるのはJ1は勝ち点『41』以上を目指さなければならないということ。
勝ち点41、ノルマとしてはかなり正確な数値である。高騰しても41さえ満たせば落ちることはないのだ(理論値だけど)。
あとは勝ち点の次に大事な得失点差さえプラスに近づけたら…
二兎を追う者は一兎をも得ず。
正しく、まず下位チームは勝ち点を稼ぐことに集中したい。
順位 チーム名 勝点 勝 引 負 得失
勝ち点率・最多勝ち点・予想最終勝ち点
1 浦和 38 11 5 0 19
79.2%・92・80.784
2 広島 33 10 3 3 13
68.8%・87・70.176
3 FC東京 32 10 2 4 5
66.7%・86・68.034
4 G大阪 29 8 5 3 9
60.4%・83・61.608
5 川崎 27 8 3 5 5
56.3%・81・57.426
6 横浜FM 25 7 4 5 4
52.1%・79・53.142
7 鹿島 22 6 4 6 3
45.8%・76・46.716
8 名古屋 22 6 4 6 2
45.8%・76・46.716
9 仙台 20 5 5 6 5
41.7%・74・42.534
10 湘南19 5 4 7 -5
39.6%・73・40.392
11 鳥栖 19 5 4 7 -10
39.6%・73・40.392
12 甲府 19 6 1 9 -10
39.6%・73・40.392
13 神戸 18 4 6 6 -2
37.5%・72・38.250
14 柏 17 4 5 7 -3
35.4%・71・36.108
15 松本 15 4 3 9 -8
31.3%・69・31.926
16 山形 14 3 5 8 -8
29.2%・68・29.784
17 新潟 14 3 5 8 -10
29.2%・68・29.784
18 清水 13 3 4 9 -9
27.1%・67・27.642
いよいよ2015年1st順位が土曜日決まる。
前述のように16位以下だと残留率はわずか30.0%、そして18位はわずか10.0%。
J1 第17節
山形vsG大阪
浦和vs新潟
FC東京vs清水
甲府vs柏
松本vs湘南
直接対決はないが降格圏回避なら自力で可能な柏、松本はやや有利な対戦相手か。もちろん負ければ降格圏転落だから予断は許さない。
優勝争いはないが順位を一つでも上げたいFC東京、G大阪を相手にするのは消化ゲームとはいえ厳しい。まして無敗優勝を見せたい浦和相手の新潟は土をつけれるかどうか?
清水とて残留率10%の最下位でリターンすれば降格しかねない。
J2に長居してると来期は清水か?楽しみだなぁ(笑)とワクワクしてしまう(笑)
どう転ぶか土曜日注目です。