サカダイの加部氏のコラム、C大阪とヴェルディの対極的なメンバー構成について言及しており的を射ていて耳が痛い。
柿谷、健勇とか一度は外に貸し出して経験を積ませしっかりチームに戻す。
当たり前なんだけど当たり前ができないのがウチのフロントの課題。そのまま売却して経営を成り立たせるのが悲しいかな、今のヴェルディなのだが。
現在ヴェルディから貸し出してるのは
柴崎、ペ、田中、舘野、高野、南、杉本、一樹
の8名。
一樹も含めユース組は6名を貸し出してるが帰ってくるかどうか。C大阪のようにしっかりチームに呼び戻して屋台骨を固めたいもんだが。
C大阪や千葉、近年だと広島、札幌などユースチームから巣立ちプロの世界で羽ばたく選手は多い。無論ヴェルディもそんなユースチームを有するのだけどユース組で今期の主力規定*を満たすのは飯尾一慶、唯一人となる。
*主力規定:シーズンの7割(小数点以下カットとする)と規定を勝手に設ける。2013年は42試合×7割=29.4≠29試合以上となる。
もちろんこれが多いか少ないかを議論するまでもない、ここ4年で実に20人をトップチームに吸い上げたクラブ、来期昇格の4人を除く16人で誰一人主力に入らないのだから滑稽だ(善朗らを流出したのは痛いが)。まだ18~20歳そこら、とはいえプロはプロ。1年目だから…2年目だし…ケガしたし…は言い訳にしかならない。いずれはそのまま退団、引き抜き…ヴェルディの将来は明るいのかどうか。
もちろん他クラブからの加入選手がスタメンに似つかわしいのは認める、それが10人なのだから今のヴェルディは仕方ない。それが5人、4人となるかどうか、来期こそはユース組の発奮が見たいのだ。
2013年、たいていはチビがスタメンにいるのでユース組なしは第39節まではなかった。チビ欠場の試合は翔哉や吉野、直輝がスタメンだったりで必ず1人はスタメンに名を連ねたが最多人数は後述するがわずか3人。監督の判断とはいえこれはあまりに少ないし寂しい。せめて5人は常時スタメンであってほしいしそうならないといつまでも強化にならないと私は思う。加部氏も触れてるが今のメンバーでJ1を戦うことを願うヴェルディサポーターがいるわけないとも思う。
では精査してみよう。
対象は2005年までは積み重ねがあったからユース組も使われた印象があるが2006年からは寄せ集め集団だった印象、そんな外部からの強者に対してもヴェルディユース組はポジションを奪取できたかどうか、チビや一樹でさえ当時は若手みたいなもんだから難しかったけど。
ユース組の定義としてヴェルディ(読売)ユースを卒、→ヴェルディトップに昇格。または大学、もしくは他クラブを経てヴェルディトップに加入した選手でリーグ戦出場者とする。ようするにヴェルディジュニアユースやスクールなどユース以外は対象外としユース組のみカウントする。
当たり前だがスタメン出場が複数人いる試合もあるが必然的に11人全員がユース組なわけがない。なぜならユース組で出場したGKは小針(2000年まで)だけだから10年以上GKでプレーした選手がいないためである。対象は06年以降なので当たり前に10人以下となります。
まず2013年
ユース組リスト:5名(スタメン出場選手数)
()内はスタメン出場試合数
4 DFキローラン木鈴 3試合(2試合)0得点
7 MF中島翔哉 20試合(9試合)2得点
9 FW南秀仁 2試合(0試合)0得点
16 MF飯尾一慶 37試合(36試合)5得点
21 FW高木大輔 6試合(1試合)0得点
22 MF澤井直人 0試合(0試合)0得点
23 DF吉野恭平 8試合(5試合)0得点
24 DF安在和樹 1試合(0試合)0得点
27 MF前田直輝 16試合(7試合)1得点
28 MF楠美圭史 1試合(0試合)0得点
31 GKキローラン菜入 0試合(0試合)0得点
32 GKポープウィリアム 0試合(0試合)0得点
33 FW杉本竜士 2試合(0試合)0得点
36 MF端山豪 7試合(1試合)0得点
38 DF畠中慎之輔 0試合(0試合)0得点
39 FW菅嶋弘希 0試合(0試合)0得点
40 MF安西幸輝 0試合(0試合)0得点
第1節以降のユース組スタメン人数列挙
2,1,1,1,1,1,1,1,1,2(左から第1節…第10節まで、下段は第11節…第20節まで、以下説明は略す)
1,1,1,2,2,1,2,2,3,3
3,2,1,1,1,1,1,1,1,2
1,1,1,2,2,2,3,1,0,1
2,3
平均起用人数: 1.500名(通算63名÷42試合)
起用状況:『1』は大半がチビ。開幕こそ翔哉、中盤戦こそ直輝、終盤戦に吉野がチビと共にスタメンに名を連ねたがシーズンを通してチビ以外が起用されることは悲しいことになかった。第39節にはそのチビを負傷で欠いてついにスタメンにユース組なし。その後の終戦を経て吉野、直輝が起用されたがあまりに若手のチャレンジが少ないシーズンに。木鈴など長期離脱が響いた選手もいるがそれを言い訳にはしたくない。
では2006年以降を精査していこう。
2006年
ユース組リスト:9名
4 DF戸川健太 31試合(31試合)1得点
6 MF菅原智 32試合(30試合)0得点
13 DF柳沢将之 5試合(5試合)0得点
14 DF富澤清太郎 18試合(12試合)3得点
16 FW飯尾一慶 9試合(3試合)1得点
17 FW森本貴幸 6試合(0試合)0得点
23 MF根占真伍 27試合(20試合)0得点
25 FW平本一樹 40試合(33試合)15得点
28 DF羽山拓巳 0試合(0試合)0得点
30 DF一柳夢吾 13試合(12試合)0得点
35 MF小野雄平 1試合(0試合)0得点
36 MF弦巻健人 0試合(0試合)0得点
37 DF三原直樹 0試合(0試合)0得点
38 FW喜山康平 1試合(0試合)0得点
40 MF塗師亮 2試合(2試合)0得点
第1節以降のユース組スタメン人数列挙
3,4,3,-,3,3,2,2,2,3
3,3,4,3,2,3,3,3,4,3
3,-,3,4,4,3,4,3,3,2
3,4,4,3,3,3,3,2,-,2
1,-,2,2,4,4,4,4,4,3
3,4
平均起用人数: 3.063名(通算147名÷48試合)
起用状況:上記リストにあるがシーズンを通して一樹、スガ、戸川、根占とスタメンに常時ユース組が台頭。夢吾やカンペーなど当時の若手ユース組も中盤戦、終盤戦にスタメンに名を刻んだ。降格による主力の大量流出、ACLもあり、とりあえず頭数を揃えた感もある06年当時の寄せ集め集団、そのなかでカリオカが信用したのはヴェルディ愛に強いユース組だったのも確かだ。
2007年
ユース組リスト:6名
4 DF戸川健太 32試合(29試合)1得点
6 MF菅原智 33試合(31試合)0得点
14 DF富澤清太郎 30試合(22試合)1得点
16 FW飯尾一慶 19試合(6試合)2得点
25 FW平本一樹 3試合(1試合)0得点
30 DF一柳夢吾 8試合(4試合)0得点
32 FW河野広貴 1試合(0試合)0得点
32 MF弦巻健人 0試合(0試合)0得点
33 FW喜山康平 0試合(0試合)0得点
35 FWエルサムニーオサマ 0試合(0試合)0得点
39 DF三原直樹 0試合(0試合)0得点
第1節以降のユース組スタメン人数列挙
1,1,1,1,-,1,2,2,2,1
1,2,2,2,2,2,2,3,2,2
4,-,2,2,2,2,3,3,3,2
3,2,2,2,2,3,-,2,3,3
2,2,2,1,2,1,1,2,3,-
3,3
平均起用人数: 2.063名(通算99名÷48試合)
起用状況:戸川、スガ、カンペーとシーズンを通して起用はされたが守備陣はユース組も重宝された反面、一樹を横浜FCにレンタルするなど冷遇された攻撃陣はフッキ、ディエゴらに任せたおかげで昇格、ユース組としては前後のポジションで明暗くっきり。
2008年
ユース組リスト:5名
6 MF菅原智 23試合(23試合)0得点
14 DF富澤清太郎 25試合(22試合)1得点
16 FW飯尾一慶 26試合(15試合)2得点
25 FW平本一樹 23試合(16試合)2得点
32 FWエルサムニーオサマ 0試合(0試合)0得点
33 FW河野広貴 17試合(4試合)2得点
-- DF高橋祥平 0試合(0試合)0得点
-- MF富所悠 0試合(0試合)0得点
第1節以降のユース組スタメン人数列挙
2,2,1,2,2,1,2,2,2,2
1,2,1,2,3,4,2,3,3,3
4,3,3,1,1,0,3,3,3,2
3,3,4,4
平均起用人数: 2.324名(通算79名÷34試合)
起用状況:この精査で5年ぶりと判明した2013年の0人いわば『寄せ集めヴェルディ』。この年の『0』は2008年9月23日第26節vs清水(日本平)。スガ、カンペーが欠場、チビはSUB、一樹と河野は途中出場となっている。このシーズン、河野は途中出場が多いが上述の4人がシーズンを通してスタメンを勝ち取っている。ただ降格を食い止める活躍、特に攻撃陣はゴールという目に見える数字で残せなかったのは悔いだ。
2009年
ユース組リスト:10名
6 MF菅原智 18試合(11試合)0得点
7 MF河野広貴 35試合(31試合)6得点
14 DF富澤清太郎 45試合(44試合)0得点
16 FW飯尾一慶 28試合(17試合)1得点
25 FW平本一樹 30試合(22試合)5得点
27 FW林陵平 32試合(18試合)6得点
28 MF弦巻健人 5試合(2試合)0得点
29 DF和田拓也 5試合(5試合)0得点
30 MF富所悠 7試合(3試合)0得点
32 DF高橋祥平 25試合(22試合)1得点
33 MF高木俊幸 5試合(0試合)0得点
-- MF高木善朗 0試合(0試合)0得点
第1節以降のユース組スタメン人数列挙
5,4,4,5,5,3,4,4,3,3
3,3,3,3,4,4,4,2,3,2
2,3,3,3,2,3,3,3,4,3
4,3,4,4,4,3,4,2,3,5
3,4,5,4,4,2,3,2,4,3
2
平均起用人数: 3.373名(通算172名÷51試合)
起用状況:未だに記憶に新しいが祥平がJ2開幕戦スタメン最年少出場記録を打ち立てた開幕戦(2009年3月7日vs徳島 鳴門大塚)、右SBに和田、CBに祥平(相方はバウル)、右MF河野、FWチビ&一樹。2度目の降格に伴い主力流出を余儀なくされた琢也ヴェルディ、若手に切り替えざるえないチームはシーズンを通して常時ユース組の誰かがスタメンに入るわけだが。琢也監督、松田監督ともにユース組を重宝してくれたのは確か。それに応えられなかったのがJ2生活の長いトンネルの入り口になるとはね。
2010年
ユース組リスト:10名
5 MF佐伯直哉 30試合(30試合)1得点
6 MF菅原智 7試合(1試合)0得点
7 MF河野広貴 29試合(27試合)3得点
14 DF富澤清太郎 31試合(31試合)2得点
16 FW飯尾一慶 31試合(31試合)5得点
18 MF弦巻健人 0試合(0試合)0得点
20 MF富所悠 0試合(0試合)0得点
22 DF和田拓也 10試合(7試合)0得点
23 DF高橋祥平 20試合(15試合)1得点
24 MF高木俊幸 25試合(12試合)6得点
25 FW平本一樹 32試合(26試合)10得点
27 MF清水康也 1試合(0試合)0得点
28 DF塗師亮 0試合(0試合)0得点
33 MF高木善朗 33試合(18試合)5得点
34 GKキローラン菜入 0試合(0試合)0得点
35 DF高野光司 0試合(0試合)0得点
36 DFキローラン木鈴 0試合(0試合)0得点
37 MF小林祐希 4試合(0試合)0得点
38 FW南秀仁 2試合(0試合)1得点
39 FW高木大輔 0試合(0試合)0得点
40 FW菅嶋弘希 0試合(0試合)0得点
第1節以降のユース組スタメン人数列挙
-,5,5,6,5,5,4,4,5,5
5,5,5,5,6,6,4,5,5,6
5,5,5,7,4,6,6,6,6,8
7,7,6,6,6,6,-,6
平均起用人数: 5.500名(通算198名÷36試合)
起用状況:ますます若手に切り替えざるえないチームは日テレ撤退で緊縮、ユース組の大量昇格というクラブ史上初の試みとなった。そうして川勝監督の下、ユース組を軸にしたチームは第30節vs岡山にて8人スタメン、2006年以降の調査では最多人数となっている(祥平、カンペー、和田、善朗、佐伯、チビ、河野、俊幸。あと3人は土肥、福田、晃誠)。このシーズンは佐伯、河野、カンペー、チビ、一樹と軸は固定され俊幸、善朗を始めユース組の存在感は増した。最終成績は振るわなかったがこれがユース組の集大成となった、と書くのが悲しい。これが今後の基盤になると期待したのだが…。当時はわずか3年後にはチビしか残らないとは思いもしなかったが。
2011年
ユース組リスト:9名
5 MF佐伯直哉 32試合(32試合)0得点
6 MF菅原智 2試合(0試合)0得点
7 FW河野広貴 32試合(26試合)8得点
8 MF高木善朗 10試合(3試合)0得点
14 DF富澤清太郎 17試合(17試合)0得点
16 MF飯尾一慶 25試合(16試合)4得点
21 MF小林祐希 34試合(30試合)2得点
22 MF和田拓也 20試合(17試合)0得点
23 DF高橋祥平 28試合(25試合)1得点
24 DFキローラン木鈴 0試合(0試合)0得点
25 FW平本一樹 11試合(8試合)0得点
28 MF高野光司 0試合(0試合)0得点
29 MF喜山康平 0試合(0試合)0得点
31 GKキローラン菜入 0試合(0試合)0得点
32 FW南秀仁 0試合(0試合)0得点
33 FW杉本竜士 1試合(0試合)0得点
35 FW高木大輔 0試合(0試合)0得点
36 FW菅嶋弘希 0試合(0試合)0得点
40 DF塗師亮 0試合(0試合)0得点
第1節以降のユース組スタメン人数列挙
5,5,6,5,5,5,3,5,5,3
4,4,4,5,4,4,5,5,5,5
4,5,5,5,4,4,4,4,4,4
4,4,4,3,3,4,5,6
平均起用人数: 4.368名(通算166名÷38試合)
起用状況:前年ほどではないもののユース組は健在。佐伯、河野、祐希、祥平が主軸を担い攻撃的なチームにはなった。それがG大阪のように2点取られても3点奪えるならJ1復帰となるが前年の堅守が崩壊し2点取られたら1点も奪えなくなるようなチームだった2011年。3点奪うと畳み掛けできたのも強みだったけど。中心メンバーに成長した河野はこの年を最後に移籍。バトンは祐希に託されたわけだが。しかしユース組全体ではルーキーになかなかチャンスは与えられずチームに上積みは少ないままレンタルという片道切符を施行する。クラブが何を『売り』にしていくのか?疑問を感じるきっかけになったシーズンオフか。
2012年
ユース組リスト:9名
4 DF高橋祥平 38試合(38試合)6得点
5 MF佐伯直哉 2試合(1試合)0得点
10 MF小林祐希 24試合(13試合)4得点
16 MF飯尾一慶 35試合(32試合)4得点
22 DF和田拓也 39試合(39試合)0得点
24 FW南秀仁 4試合(1試合)0得点
27 DF舘野俊祐 0試合(0試合)0得点
28 DF田中貴大 5試合(3試合)0得点
33 MF杉本竜士 3試合(0試合)0得点
35 DF吉野恭平 0試合(0試合)0得点
36 MF中島翔哉 8試合(6試合)4得点
38 FW前田直輝 4試合(1試合)0得点
39 FW高木大輔 0試合(0試合)0得点
40 FW菅嶋弘希 0試合(0試合)0得点
-- DF畠中慎之輔 0試合(0試合)0得点
第1節以降のユース組スタメン人数列挙
3,3,4,4,4,4,4,4,4,3
1,2,2,3,3,4,3,3,3,3
3,3,3,3,4,4,4,3,3,3
3,2,3,3,3,3,4,3,3,4
3,4
平均起用人数: 3.214名(通算135名÷42試合)
起用状況:河野や菊岡ら攻撃的な中心メンバーが相次いで移籍。クラブは祐希を10番、キャプテンとしてチーム作りに取りかかる。綻びを見せるのに時間を要さなかったが初めて具体的にユース組主体のチームになるんだと期待を持てただけ夢見心地だったのかも。シーズンを通せば祥平、チビ、和田が主軸となるがチビ以外が移籍。その穴埋めを期待した2013年は若手の突き上げもなく早々と終戦するとは…
まとめてみる。
スタメン出場選手数ランキング
2009年:10名
2010年:10名
2006年:9名
2011年:9名
2012年:9名
2007年:6名
2008年:5名
2013年:5名
いわゆる金欠クラブになってからユース組を使うしかなくなったつうのも一理あるとは思う。特に30番台は2種登録ばかりだしシーズン中にとんでもない強化費があるわけでなく追加登録も練習生や強化指定などしかできなかった2013年も例外ではない。ただヤスになってスタメンに使われたユース組は歴代最少タイ。実力も運もそしてタイミングも大事だがユース組にとって試練の時なのはこの数値でもわかる。2009年、2010年から半減して成績もワーストになった今、ユース組の反骨精神が試されるはずだ。「オレのヴェルディを強くしなきゃ」って。
平均起用人数ランキング
2010年: 5.500名
2011年: 4.368名
2009年: 3.373名
2012年: 3.214名
2006年: 3.063名
2008年: 2.324名
2007年: 2.063名
2013年: 1.500名
一試合平均なので11人のうち約半数が起用された2010年、それが3年で4人減。ユース組がいかに信頼、信用されてるかわかる。ここ4年は琢也、川勝らも金欠事情があり欲しい選手をかき集めるなどは無理だったが比較的ヤスには教え子も集め戦いやすい環境を与えただけにこの数値も納得だ。ただだからって歴代最弱にしたらユース組の価値も廃る。北九州組だけに責任を擦り付けたくないが北九州と同じサッカーではヴェルディは強化されない。この数値が来期は4とか5で長期的なチーム作りになることを切に願う。
柿谷、健勇とか一度は外に貸し出して経験を積ませしっかりチームに戻す。
当たり前なんだけど当たり前ができないのがウチのフロントの課題。そのまま売却して経営を成り立たせるのが悲しいかな、今のヴェルディなのだが。
現在ヴェルディから貸し出してるのは
柴崎、ペ、田中、舘野、高野、南、杉本、一樹
の8名。
一樹も含めユース組は6名を貸し出してるが帰ってくるかどうか。C大阪のようにしっかりチームに呼び戻して屋台骨を固めたいもんだが。
C大阪や千葉、近年だと広島、札幌などユースチームから巣立ちプロの世界で羽ばたく選手は多い。無論ヴェルディもそんなユースチームを有するのだけどユース組で今期の主力規定*を満たすのは飯尾一慶、唯一人となる。
*主力規定:シーズンの7割(小数点以下カットとする)と規定を勝手に設ける。2013年は42試合×7割=29.4≠29試合以上となる。
もちろんこれが多いか少ないかを議論するまでもない、ここ4年で実に20人をトップチームに吸い上げたクラブ、来期昇格の4人を除く16人で誰一人主力に入らないのだから滑稽だ(善朗らを流出したのは痛いが)。まだ18~20歳そこら、とはいえプロはプロ。1年目だから…2年目だし…ケガしたし…は言い訳にしかならない。いずれはそのまま退団、引き抜き…ヴェルディの将来は明るいのかどうか。
もちろん他クラブからの加入選手がスタメンに似つかわしいのは認める、それが10人なのだから今のヴェルディは仕方ない。それが5人、4人となるかどうか、来期こそはユース組の発奮が見たいのだ。
2013年、たいていはチビがスタメンにいるのでユース組なしは第39節まではなかった。チビ欠場の試合は翔哉や吉野、直輝がスタメンだったりで必ず1人はスタメンに名を連ねたが最多人数は後述するがわずか3人。監督の判断とはいえこれはあまりに少ないし寂しい。せめて5人は常時スタメンであってほしいしそうならないといつまでも強化にならないと私は思う。加部氏も触れてるが今のメンバーでJ1を戦うことを願うヴェルディサポーターがいるわけないとも思う。
では精査してみよう。
対象は2005年までは積み重ねがあったからユース組も使われた印象があるが2006年からは寄せ集め集団だった印象、そんな外部からの強者に対してもヴェルディユース組はポジションを奪取できたかどうか、チビや一樹でさえ当時は若手みたいなもんだから難しかったけど。
ユース組の定義としてヴェルディ(読売)ユースを卒、→ヴェルディトップに昇格。または大学、もしくは他クラブを経てヴェルディトップに加入した選手でリーグ戦出場者とする。ようするにヴェルディジュニアユースやスクールなどユース以外は対象外としユース組のみカウントする。
当たり前だがスタメン出場が複数人いる試合もあるが必然的に11人全員がユース組なわけがない。なぜならユース組で出場したGKは小針(2000年まで)だけだから10年以上GKでプレーした選手がいないためである。対象は06年以降なので当たり前に10人以下となります。
まず2013年
ユース組リスト:5名(スタメン出場選手数)
()内はスタメン出場試合数
4 DFキローラン木鈴 3試合(2試合)0得点
7 MF中島翔哉 20試合(9試合)2得点
9 FW南秀仁 2試合(0試合)0得点
16 MF飯尾一慶 37試合(36試合)5得点
21 FW高木大輔 6試合(1試合)0得点
22 MF澤井直人 0試合(0試合)0得点
23 DF吉野恭平 8試合(5試合)0得点
24 DF安在和樹 1試合(0試合)0得点
27 MF前田直輝 16試合(7試合)1得点
28 MF楠美圭史 1試合(0試合)0得点
31 GKキローラン菜入 0試合(0試合)0得点
32 GKポープウィリアム 0試合(0試合)0得点
33 FW杉本竜士 2試合(0試合)0得点
36 MF端山豪 7試合(1試合)0得点
38 DF畠中慎之輔 0試合(0試合)0得点
39 FW菅嶋弘希 0試合(0試合)0得点
40 MF安西幸輝 0試合(0試合)0得点
第1節以降のユース組スタメン人数列挙
2,1,1,1,1,1,1,1,1,2(左から第1節…第10節まで、下段は第11節…第20節まで、以下説明は略す)
1,1,1,2,2,1,2,2,3,3
3,2,1,1,1,1,1,1,1,2
1,1,1,2,2,2,3,1,0,1
2,3
平均起用人数: 1.500名(通算63名÷42試合)
起用状況:『1』は大半がチビ。開幕こそ翔哉、中盤戦こそ直輝、終盤戦に吉野がチビと共にスタメンに名を連ねたがシーズンを通してチビ以外が起用されることは悲しいことになかった。第39節にはそのチビを負傷で欠いてついにスタメンにユース組なし。その後の終戦を経て吉野、直輝が起用されたがあまりに若手のチャレンジが少ないシーズンに。木鈴など長期離脱が響いた選手もいるがそれを言い訳にはしたくない。
では2006年以降を精査していこう。
2006年
ユース組リスト:9名
4 DF戸川健太 31試合(31試合)1得点
6 MF菅原智 32試合(30試合)0得点
13 DF柳沢将之 5試合(5試合)0得点
14 DF富澤清太郎 18試合(12試合)3得点
16 FW飯尾一慶 9試合(3試合)1得点
17 FW森本貴幸 6試合(0試合)0得点
23 MF根占真伍 27試合(20試合)0得点
25 FW平本一樹 40試合(33試合)15得点
28 DF羽山拓巳 0試合(0試合)0得点
30 DF一柳夢吾 13試合(12試合)0得点
35 MF小野雄平 1試合(0試合)0得点
36 MF弦巻健人 0試合(0試合)0得点
37 DF三原直樹 0試合(0試合)0得点
38 FW喜山康平 1試合(0試合)0得点
40 MF塗師亮 2試合(2試合)0得点
第1節以降のユース組スタメン人数列挙
3,4,3,-,3,3,2,2,2,3
3,3,4,3,2,3,3,3,4,3
3,-,3,4,4,3,4,3,3,2
3,4,4,3,3,3,3,2,-,2
1,-,2,2,4,4,4,4,4,3
3,4
平均起用人数: 3.063名(通算147名÷48試合)
起用状況:上記リストにあるがシーズンを通して一樹、スガ、戸川、根占とスタメンに常時ユース組が台頭。夢吾やカンペーなど当時の若手ユース組も中盤戦、終盤戦にスタメンに名を刻んだ。降格による主力の大量流出、ACLもあり、とりあえず頭数を揃えた感もある06年当時の寄せ集め集団、そのなかでカリオカが信用したのはヴェルディ愛に強いユース組だったのも確かだ。
2007年
ユース組リスト:6名
4 DF戸川健太 32試合(29試合)1得点
6 MF菅原智 33試合(31試合)0得点
14 DF富澤清太郎 30試合(22試合)1得点
16 FW飯尾一慶 19試合(6試合)2得点
25 FW平本一樹 3試合(1試合)0得点
30 DF一柳夢吾 8試合(4試合)0得点
32 FW河野広貴 1試合(0試合)0得点
32 MF弦巻健人 0試合(0試合)0得点
33 FW喜山康平 0試合(0試合)0得点
35 FWエルサムニーオサマ 0試合(0試合)0得点
39 DF三原直樹 0試合(0試合)0得点
第1節以降のユース組スタメン人数列挙
1,1,1,1,-,1,2,2,2,1
1,2,2,2,2,2,2,3,2,2
4,-,2,2,2,2,3,3,3,2
3,2,2,2,2,3,-,2,3,3
2,2,2,1,2,1,1,2,3,-
3,3
平均起用人数: 2.063名(通算99名÷48試合)
起用状況:戸川、スガ、カンペーとシーズンを通して起用はされたが守備陣はユース組も重宝された反面、一樹を横浜FCにレンタルするなど冷遇された攻撃陣はフッキ、ディエゴらに任せたおかげで昇格、ユース組としては前後のポジションで明暗くっきり。
2008年
ユース組リスト:5名
6 MF菅原智 23試合(23試合)0得点
14 DF富澤清太郎 25試合(22試合)1得点
16 FW飯尾一慶 26試合(15試合)2得点
25 FW平本一樹 23試合(16試合)2得点
32 FWエルサムニーオサマ 0試合(0試合)0得点
33 FW河野広貴 17試合(4試合)2得点
-- DF高橋祥平 0試合(0試合)0得点
-- MF富所悠 0試合(0試合)0得点
第1節以降のユース組スタメン人数列挙
2,2,1,2,2,1,2,2,2,2
1,2,1,2,3,4,2,3,3,3
4,3,3,1,1,0,3,3,3,2
3,3,4,4
平均起用人数: 2.324名(通算79名÷34試合)
起用状況:この精査で5年ぶりと判明した2013年の0人いわば『寄せ集めヴェルディ』。この年の『0』は2008年9月23日第26節vs清水(日本平)。スガ、カンペーが欠場、チビはSUB、一樹と河野は途中出場となっている。このシーズン、河野は途中出場が多いが上述の4人がシーズンを通してスタメンを勝ち取っている。ただ降格を食い止める活躍、特に攻撃陣はゴールという目に見える数字で残せなかったのは悔いだ。
2009年
ユース組リスト:10名
6 MF菅原智 18試合(11試合)0得点
7 MF河野広貴 35試合(31試合)6得点
14 DF富澤清太郎 45試合(44試合)0得点
16 FW飯尾一慶 28試合(17試合)1得点
25 FW平本一樹 30試合(22試合)5得点
27 FW林陵平 32試合(18試合)6得点
28 MF弦巻健人 5試合(2試合)0得点
29 DF和田拓也 5試合(5試合)0得点
30 MF富所悠 7試合(3試合)0得点
32 DF高橋祥平 25試合(22試合)1得点
33 MF高木俊幸 5試合(0試合)0得点
-- MF高木善朗 0試合(0試合)0得点
第1節以降のユース組スタメン人数列挙
5,4,4,5,5,3,4,4,3,3
3,3,3,3,4,4,4,2,3,2
2,3,3,3,2,3,3,3,4,3
4,3,4,4,4,3,4,2,3,5
3,4,5,4,4,2,3,2,4,3
2
平均起用人数: 3.373名(通算172名÷51試合)
起用状況:未だに記憶に新しいが祥平がJ2開幕戦スタメン最年少出場記録を打ち立てた開幕戦(2009年3月7日vs徳島 鳴門大塚)、右SBに和田、CBに祥平(相方はバウル)、右MF河野、FWチビ&一樹。2度目の降格に伴い主力流出を余儀なくされた琢也ヴェルディ、若手に切り替えざるえないチームはシーズンを通して常時ユース組の誰かがスタメンに入るわけだが。琢也監督、松田監督ともにユース組を重宝してくれたのは確か。それに応えられなかったのがJ2生活の長いトンネルの入り口になるとはね。
2010年
ユース組リスト:10名
5 MF佐伯直哉 30試合(30試合)1得点
6 MF菅原智 7試合(1試合)0得点
7 MF河野広貴 29試合(27試合)3得点
14 DF富澤清太郎 31試合(31試合)2得点
16 FW飯尾一慶 31試合(31試合)5得点
18 MF弦巻健人 0試合(0試合)0得点
20 MF富所悠 0試合(0試合)0得点
22 DF和田拓也 10試合(7試合)0得点
23 DF高橋祥平 20試合(15試合)1得点
24 MF高木俊幸 25試合(12試合)6得点
25 FW平本一樹 32試合(26試合)10得点
27 MF清水康也 1試合(0試合)0得点
28 DF塗師亮 0試合(0試合)0得点
33 MF高木善朗 33試合(18試合)5得点
34 GKキローラン菜入 0試合(0試合)0得点
35 DF高野光司 0試合(0試合)0得点
36 DFキローラン木鈴 0試合(0試合)0得点
37 MF小林祐希 4試合(0試合)0得点
38 FW南秀仁 2試合(0試合)1得点
39 FW高木大輔 0試合(0試合)0得点
40 FW菅嶋弘希 0試合(0試合)0得点
第1節以降のユース組スタメン人数列挙
-,5,5,6,5,5,4,4,5,5
5,5,5,5,6,6,4,5,5,6
5,5,5,7,4,6,6,6,6,8
7,7,6,6,6,6,-,6
平均起用人数: 5.500名(通算198名÷36試合)
起用状況:ますます若手に切り替えざるえないチームは日テレ撤退で緊縮、ユース組の大量昇格というクラブ史上初の試みとなった。そうして川勝監督の下、ユース組を軸にしたチームは第30節vs岡山にて8人スタメン、2006年以降の調査では最多人数となっている(祥平、カンペー、和田、善朗、佐伯、チビ、河野、俊幸。あと3人は土肥、福田、晃誠)。このシーズンは佐伯、河野、カンペー、チビ、一樹と軸は固定され俊幸、善朗を始めユース組の存在感は増した。最終成績は振るわなかったがこれがユース組の集大成となった、と書くのが悲しい。これが今後の基盤になると期待したのだが…。当時はわずか3年後にはチビしか残らないとは思いもしなかったが。
2011年
ユース組リスト:9名
5 MF佐伯直哉 32試合(32試合)0得点
6 MF菅原智 2試合(0試合)0得点
7 FW河野広貴 32試合(26試合)8得点
8 MF高木善朗 10試合(3試合)0得点
14 DF富澤清太郎 17試合(17試合)0得点
16 MF飯尾一慶 25試合(16試合)4得点
21 MF小林祐希 34試合(30試合)2得点
22 MF和田拓也 20試合(17試合)0得点
23 DF高橋祥平 28試合(25試合)1得点
24 DFキローラン木鈴 0試合(0試合)0得点
25 FW平本一樹 11試合(8試合)0得点
28 MF高野光司 0試合(0試合)0得点
29 MF喜山康平 0試合(0試合)0得点
31 GKキローラン菜入 0試合(0試合)0得点
32 FW南秀仁 0試合(0試合)0得点
33 FW杉本竜士 1試合(0試合)0得点
35 FW高木大輔 0試合(0試合)0得点
36 FW菅嶋弘希 0試合(0試合)0得点
40 DF塗師亮 0試合(0試合)0得点
第1節以降のユース組スタメン人数列挙
5,5,6,5,5,5,3,5,5,3
4,4,4,5,4,4,5,5,5,5
4,5,5,5,4,4,4,4,4,4
4,4,4,3,3,4,5,6
平均起用人数: 4.368名(通算166名÷38試合)
起用状況:前年ほどではないもののユース組は健在。佐伯、河野、祐希、祥平が主軸を担い攻撃的なチームにはなった。それがG大阪のように2点取られても3点奪えるならJ1復帰となるが前年の堅守が崩壊し2点取られたら1点も奪えなくなるようなチームだった2011年。3点奪うと畳み掛けできたのも強みだったけど。中心メンバーに成長した河野はこの年を最後に移籍。バトンは祐希に託されたわけだが。しかしユース組全体ではルーキーになかなかチャンスは与えられずチームに上積みは少ないままレンタルという片道切符を施行する。クラブが何を『売り』にしていくのか?疑問を感じるきっかけになったシーズンオフか。
2012年
ユース組リスト:9名
4 DF高橋祥平 38試合(38試合)6得点
5 MF佐伯直哉 2試合(1試合)0得点
10 MF小林祐希 24試合(13試合)4得点
16 MF飯尾一慶 35試合(32試合)4得点
22 DF和田拓也 39試合(39試合)0得点
24 FW南秀仁 4試合(1試合)0得点
27 DF舘野俊祐 0試合(0試合)0得点
28 DF田中貴大 5試合(3試合)0得点
33 MF杉本竜士 3試合(0試合)0得点
35 DF吉野恭平 0試合(0試合)0得点
36 MF中島翔哉 8試合(6試合)4得点
38 FW前田直輝 4試合(1試合)0得点
39 FW高木大輔 0試合(0試合)0得点
40 FW菅嶋弘希 0試合(0試合)0得点
-- DF畠中慎之輔 0試合(0試合)0得点
第1節以降のユース組スタメン人数列挙
3,3,4,4,4,4,4,4,4,3
1,2,2,3,3,4,3,3,3,3
3,3,3,3,4,4,4,3,3,3
3,2,3,3,3,3,4,3,3,4
3,4
平均起用人数: 3.214名(通算135名÷42試合)
起用状況:河野や菊岡ら攻撃的な中心メンバーが相次いで移籍。クラブは祐希を10番、キャプテンとしてチーム作りに取りかかる。綻びを見せるのに時間を要さなかったが初めて具体的にユース組主体のチームになるんだと期待を持てただけ夢見心地だったのかも。シーズンを通せば祥平、チビ、和田が主軸となるがチビ以外が移籍。その穴埋めを期待した2013年は若手の突き上げもなく早々と終戦するとは…
まとめてみる。
スタメン出場選手数ランキング
2009年:10名
2010年:10名
2006年:9名
2011年:9名
2012年:9名
2007年:6名
2008年:5名
2013年:5名
いわゆる金欠クラブになってからユース組を使うしかなくなったつうのも一理あるとは思う。特に30番台は2種登録ばかりだしシーズン中にとんでもない強化費があるわけでなく追加登録も練習生や強化指定などしかできなかった2013年も例外ではない。ただヤスになってスタメンに使われたユース組は歴代最少タイ。実力も運もそしてタイミングも大事だがユース組にとって試練の時なのはこの数値でもわかる。2009年、2010年から半減して成績もワーストになった今、ユース組の反骨精神が試されるはずだ。「オレのヴェルディを強くしなきゃ」って。
平均起用人数ランキング
2010年: 5.500名
2011年: 4.368名
2009年: 3.373名
2012年: 3.214名
2006年: 3.063名
2008年: 2.324名
2007年: 2.063名
2013年: 1.500名
一試合平均なので11人のうち約半数が起用された2010年、それが3年で4人減。ユース組がいかに信頼、信用されてるかわかる。ここ4年は琢也、川勝らも金欠事情があり欲しい選手をかき集めるなどは無理だったが比較的ヤスには教え子も集め戦いやすい環境を与えただけにこの数値も納得だ。ただだからって歴代最弱にしたらユース組の価値も廃る。北九州組だけに責任を擦り付けたくないが北九州と同じサッカーではヴェルディは強化されない。この数値が来期は4とか5で長期的なチーム作りになることを切に願う。