崖っぷちランキング。

嫌なランキングです。このランキングを回避するための最低ラインを調べましょう。

では過去の降格圏のクラブを振り返ろう。

05年からのここ7シーズンのデータを基に、降格圏を調べました。


それではまず順位で見るジンクスを見つけましょう。

年間の半分日程が消化される17節終了時点の順位と年間成績による順位とします。


『J1 1st CLEAR LINE』より前半戦勝ち点24を果たし、トータル勝ち点41を目指さないとならない。


13年
____17節__最終節
16位磐田__
17位湘南__
18位大分__大分※順位未確定

12年
____17節__最終節
16位新潟__神戸
17位G大阪_G大阪
18位札幌__札幌


11年(震災により2~6節が中止、本来は折り返しの17節が12節に相当する。7月までに18節までを消化し7月に2節から代替開催、7月17日18日19日開催の5節が17節に相当、なおACL組は代替が8月にあり消化試合数に差異はある)
_____5節_最終節
16位甲府_甲府
17位山形_福岡
18位福岡_山形

10年
____17節_最終節
16位仙台_FC東京
17位湘南_京都
18位京都_湘南

09年
____17節_最終節
16位神戸_柏
17位柏___大分
18位大分_千葉

08年
____17節___最終節
16位横浜FM_磐田
17位札幌___東京V
18位千葉___札幌

07年
____17節___最終節
16位千葉___広島
17位大分___甲府
18位横浜FC_横浜FC

06年
____17節__最終節
16位福岡__福岡
17位京都__C大阪
18位C大阪_京都

05年
____17節__最終節
16位大分__柏
17位東京V_東京V_
18位神戸__神戸

半分消化した時点の下位3クラブにおいて降格圏内(下位3クラブ)を回避したクラブは13大分を含め25クラブ中8クラブ。残留率は32.0%となる。
つまりシーズンを半分消化した時点の下位3クラブでは25クラブ中17クラブ降格により68.0%、全体の3分の2以上が降格圏内に入るということである。
魔のジンクスは相変わらず猛威を振るう。残留率はわずか3分の1。
13年は大分、湘南、磐田がエントリー。開幕前から大分や湘南は危惧されたから驚きはないがやはり磐田。思えば08年も降格圏内にいたがそれから強化らしい強化が実を結んだことがない。なぁなぁでJ1を戦うといずれはこういうシーズンがくるものだ。湘南も体力がないのを露呈しているが1年目から躍進した鳥栖も2年目のジンクス、ダヴィを失い甲府も力負けが目立つ。前半戦下位5クラブは終盤まで死闘になるのは間違いない。
最下位では08ミラクルジェフのみ降格圏を回避。13大分を含む9クラブ中8クラブ88.9%が降格。
13大分、だいたいJ2の6位がJ1で躍進するわけがないという悪例を作ってしまった。

前半戦を降格圏で過ごせば3分の2は翌年のJ2が確定しかねない。そして最下位は9割近い降格率になる。
前半戦のノルマからすると
▽2013年第17節
9柏・24・47.1%
10仙台・22・43.1%
11清水・22・43.1%
12名古屋・21・41.2%
13新潟・20・39.2%
14甲府・14・27.5%
15鳥栖・14・27.5%
16磐田・13・25.5%
17湘南・13・25.5%
18大分・8・15.7%
13シーズンは12名古屋、13新潟、14甲府、15鳥栖、16磐田、17湘南、18大分が残留争いに巻き込まれる可能性が高かった。結果第28節時点では14位甲府以下が残留争いに巻き込まれている。また18位大分が早々と降格したのも前半戦で1桁勝ち点では必然のことではあった。


続いて勝ち点率の観点から見てみよう。
勝ち点率とは年間あるいはその時点で確保出来る勝ち点のうち獲得した勝ち点の割合。
例として20節まで全勝すれば勝ち点は最高60、20節までに9勝8敗3分の勝ち点30であるならば勝ち点率は30÷60=50.0%となる。なお全ての算出において小数点以下第2位を四捨五入するため必ずしもイコールではない。
この勝ち点率は説明するまでもないが100%に近いほど勝率が高く、0%に近ければ当たり前だが勝率が低いことを表す。

・年間試合数×勝ち点3=年間最高勝ち点
05年以降は年間試合数34×勝ち点3=年間最高勝ち点102となる

・年間勝ち点÷年間最高勝ち点=勝ち点率
05年以降は各クラブの年間勝ち点÷年間最高勝ち点102=勝ち点率

以下説明は略す。
12年試合数34・最高勝ち点102
神戸 勝ち点39(38.2%)
G大阪 勝ち点38(37.3%)
札幌 勝ち点14(13.7%)

11年試合数34・最高勝ち点102
甲府 勝ち点33(32.4%)
福岡 勝ち点22(21.6%)
山形 勝ち点21(20.6%)

10年試合数34・最高勝ち点102
FC東京 勝ち点36(35.3%)
京都 勝ち点19(18.6%)
湘南 勝ち点16(15.7%)

09年試合数34・最高勝ち点102
柏 勝ち点34(33.3%)
大分 勝ち点30(29.4%)
千葉 勝ち点27(26.5%)

08年試合数34・最高勝ち点102
磐田 勝ち点37(36.3%)
東京V 勝ち点37(36.3%)
札幌 勝ち点18(17.6%)

07年試合数34・最高勝ち点102
広島 勝ち点32(31.4%)
甲府 勝ち点27(26.5%)
横浜FC 勝ち点16(15.7%)

06年試合数34・最高勝ち点102
福岡 勝ち点27(26.5%)
C大阪 勝ち点27(26.5%)
京都 勝ち点22(21.6%)

05年試合数34・最高勝ち点102
柏 勝ち点35(34.3%)
東京V 勝ち点30(29.4%)
神戸 勝ち点21(20.6%)

下位3クラブ以内で見てみると
神戸 38.2%(12)
G大阪 37.3%(12)
磐田 36.3%(08)
東京V 36.3%(08)
FC東京 35.3%(10)
柏 34.3%(05)
柏 33.3%(09)
甲府 32.4%(11)
広島 31.4%(07)
東京V 29.4%(05)
大分 29.4%(09)
福岡 26.5%(06)
C大阪 26.5%(06)
甲府 26.5%(07)
千葉 26.5%(09)
京都 21.6%(06)
福岡 21.6%(11)
神戸 20.6%(05)
山形 20.6%(11)
京都 18.6%(10)
札幌 17.6%(08)
横浜FC 15.7%(07)
湘南 15.7%(10)
札幌 13.7%(12)

磐田とヴェルディが08年に稼いだ36.3%、つまり勝ち点37がボーダーラインだったはず。ここまで高騰させるシーズン、つうか17位が勝ち点37稼げてしまうシーズンもまずなく稀ではあると思っていたが12年にはその二つを簡単に上回る勝ち点38、勝ち点39で降格。G大阪からすれば勝ち点38で17位というのも皮肉なくらいだ、ただ現実的にはそれではリーグ17位。ヴェルディもようやくワースト記録の一つ、最高勝ち点による降格をG大阪に譲ったわけだが。

現実的に回避するには40.0%以上と考えて間違いありません。つまり勝ち点41以上。

そして当たり前ながら2割に満たないクラブは落ちます。またデータにより3割に満たないならばまず降格するでしょう。

スパサカで水沼氏が解説していたころ崖っぷちのデータとして試合数×勝ち点1つまり勝ち点34以上が目安としていたが過去7シーズンで勝ち点34以上で降格圏内に入ったケースは24クラブで6クラブ、25.0%。4分の1に及ぶわずかな例ではあるが12年のように17位で勝ち点38稼いでG大阪が降格するような混戦もある。

以上を踏まえて分かるのはJ1は勝ち点『41』以上を目指さなければならないということ。


勝ち点41、ノルマとしてはかなり正確な数値である。高騰しても41さえ満たせば落ちることはないはずだ。
あとは勝ち点の次に大事な得失点差さえプラスに近づけたら…
二兎を追う者は一兎をも得ず。
正しく、まずは勝ち点を稼ぐことに集中したい。
J1 順位表 第28節(10/06更新)
順位 チーム名・勝ち点率・最多勝ち点(予想勝ち点)
勝点(勝/引/負/得失)試合数
1 広島・63.1%・71(64.362)
53(16/5/7/20)28
2 横浜FM・63.1%・71(64.362)
53(15/8/5/19)28
3 浦和・60.7%・69(61.914)
51(15/6/7/16)28
4 鹿島・59.5%・68(60.690)
50(15/5/8/7)28
5 C大阪・56.0%・65(57.120)
47(12/11/5/18)28
6 川崎・53.6%・63(54.672)
45(13/6/9/10)28
7 FC東京・52.4%・62(53.448)
44(13/5/10/13)28
8 仙台・48.8%・59(49.776)
41(10/11/7/7)28
9 新潟・47.6%・58(48.552)
40(12/4/12/0)28
10 大宮・46.4%・57(47.328)
39(12/3/13/-3)28
11 柏・45.2%・56(46.104)
38(10/8/10/-7)28
12 清水・45.2%・56(46.104)
38(11/5/12/-11)28
13 名古屋・44.0%・55(44.880)
37(10/7/11/-1)28
14 鳥栖・39.3%・51(40.086)
33(9/6/13/-14)28
15 甲府・35.7%・48(36.414)
30(7/9/12/-10)28
16 湘南・29.8%・43(30.396)
25(6/7/15/-22)28
17 磐田・23.8%・38(24.276)
20(3/11/14/-11)28
18 大分・11.9%・28(12.138)
10(1/7/20/-31)28

降格候補は大分、湘南、磐田、鳥栖、甲府だろう。気を抜いたらJ2はすぐそこに。G大阪のように磐田が落ちるならそれも醍醐味か。