タイトルPRIORITY。
和英辞典サイトで『優先順位』を検索してみた。

Jリーグの優先順位。
「1」勝ち点
「2」得失点差
「3」総得点数
「4」当該チーム間の対戦成績(イ勝ち点、ロ得失点差、ハ総得点数)
「5」反則ポイント
「6」抽選

この順でJ1、J2の順位が決まる。説明するまでもないが勝ち点が1でも多ければ順位は上。同勝ち点の場合、得失点差で決まる。
極端な話しなかなか順位決定「4」までいくことはない。最も「3」でさえ09年にJ1で神戸と山形が同勝ち点、同得失点差となり総得点で神戸が上回り14位、山形15位となった事例が1度あるのみ。J2でシーズン終了時に適用されたことはない(シーズン中ならよくある順位決定だが)。

優勝クラブ並びに降格クラブの得失点差と総得点数について調べる。
優勝クラブも降格クラブも現行の制度で統一するため05年以降を対象。
降格クラブは05年以後6シーズンで実際に降格したクラブは17クラブ(08年の16位磐田のみ入れ替え戦で残留)。まずはその08磐田も含め18クラブを対象に調べよう。
▲…入れ替え戦勝利により降格していない

10年・試合数34
1名古屋・得失点差+17・総得点数54
16FC東京・得失点差-5・総得点数36
17京都・得失点差-30・総得点数30
18湘南・得失点差-51・総得点数31

09年・試合数34
1鹿島・得失点差+21・総得点数51
16柏・得失点差-16・総得点数41
17大分・得失点差-19・総得点数26
18千葉・得失点差-24・総得点数32

08年・試合数34
1鹿島・得失点差+26・総得点数56
16磐田・得失点差-8・総得点数40▲
17東京V・得失点差-12・総得点数38
18札幌・得失点差-34・総得点数36

07年・試合数34
1鹿島・得失点差+24・総得点数60
16広島・得失点差-27・総得点数44
17甲府・得失点差-32・総得点数33
18横浜FC・得失点差-47・総得点数19

06年・試合数34
1浦和・得失点差+39・総得点数67
16福岡・得失点差-24・総得点数32
17C大阪・得失点差-26・総得点数44
18京都・得失点差-36・総得点数38

05年・試合数34
1G大阪・得失点差+24・総得点数82
16柏・得失点差-15・総得点数39
17東京V・得失点差-33・総得点数40
18神戸・得失点差-37・総得点数30


1試合平均得失点差ランキング(同率の場合は新しいシーズンから並べる)
優勝クラブ
1浦和・+39(06)・+1.15
1鹿島・+26(08)・+0.76
1G大阪・+24(05)・+0.71
1鹿島・+24(07)・+0.71
1鹿島・+21(09)・+0.62
1名古屋・+17(10)・+0.50

降格クラブ
16FC東京・-5(10)・-0.15
16磐田・-8(08)・-0.24
17東京V・-12(08)・-0.35
16柏・-15(05)・-0.44
16柏・-16(09)・-0.47
17大分・-19(09)・-0.56
18千葉・-24(09)・-0.71
16福岡・-24(06)・-0.71
17C大阪・-26(06)・-0.76
16広島・-27(07)・-0.79
17京都・-30(10)・-0.88
17甲府・-32(07)・-0.94
17東京V・-33(05)・-0.97
18札幌・-34(08)・-1.00
18京都・-36(06)・-1.06
18神戸・-37(05)・-1.09
18横浜FC・-47(07)・-1.38
18湘南・-51(10)・-1.50

優勝するには最低でも10名古屋のように+0.50、+17は必要だということはわかるがノルマとしては+0.71、+24だろう。つまり34失点なら58得点は欠かせない。平均失点1失点以下は難しいためさらに特に得点力は求められる。
一方降格のノルマは当たり前でプラスにすること。2桁のマイナスでなければ16位(降格圏内)には入らないというのがこれまでの傾向(08磐田が唯一1桁)だったが-0.15の10FC東京が脱落したためノルマはプラスだとしか言えなくなる。攻守バランスはかなり大事だとわかるだろう。


1試合平均総得点数ランキング(同率の場合は新しいシーズンから並べる)
優勝クラブ
1G大阪・82(05)・2.41
1浦和・67(06)・1.97
1鹿島・60(07)・1.76
1鹿島・56(08)・1.65
1名古屋・54(10)・1.59
1鹿島・51(09)・1.50

降格クラブ
16広島・44(07)・1.29
17C大阪・44(06)・1.29
16柏・41(09)・1.21
16磐田・40(08)・1.18
17東京V・40(05)・1.18
16柏・39(05)・1.15
17東京V・38(08)・1.12
18京都・38(06)・1.12
16FC東京・36(10)・1.06
18札幌・36(08)・1.06
17甲府・33(07)・0.97
18千葉・32(09)・0.94
16福岡・32(06)・0.94
18湘南・31(10)・0.91
17京都・30(10)・0.88
18神戸・30(05)・0.88
17大分・26(09)・0.76
18横浜FC・19(07)・0.56

優勝クラブの得点力に関しては1.60以上は欲しい。ここ2年は達していないがノルマとして2.00ほど高くはない。わかりやすいのは05年から優勝クラブの得点数は毎年ダウン。これはJ全体の課題なのだが。
降格クラブは1.30以上か、最も得点力もさることながら守備力がモノを言うJ1の残留争い。というより組織力はどちらもあるため最後は個でいかに打破するかだったりする。1.00以下は論外だし1.20だと41得点。勝ち点も41以上となりJ1のノルマは高くないが簡単ではないとわかる。


結論(2011シーズン)
優勝クラブ
・得失点差は+24程度は必要
・総得点数は55程度が必要

残留クラブ
・得失点差は±0程度は必要
・総得点数は41程度が必要


2011シーズンもノルマを満たせるクラブが優勝や残留を成し遂げるはずだ。

J1 順位表
順位 チーム名 試合数 得点 失点 得失点差 (一試合平均得点・一試合平均得失点差)
1 柏 14 26 17 9 (1.86・0.64)
2 横浜FM 14 24 13 11 (1.71・0.79)
3 仙台 14 19 11 8 (1.36・0.57)
4 広島 14 20 16 4 (1.43・0.29)
5 川崎 14 27 19 8 (1.93・0.57)
6 G大阪 12 27 23 4 (2.25・0.33)
7 磐田 14 23 13 10 (1.64・0.71)
8 名古屋 13 22 16 6 (1.69・0.46)
9 清水 14 18 19 -1 (1.29・-0.07)
10 大宮 14 15 21 -6 (1.07・-0.43)
11 鹿島 12 17 17 0 (1.42・0.00)
12 神戸 14 11 15 -4 (0.79・-0.29)
13 C大阪 13 20 14 6 (1.54・0.46)
14 新潟 14 12 16 -4 (0.86・-0.29)
15 浦和 14 16 18 -2 (1.14・-0.14)
16 甲府 14 12 25 -13 (0.86・-0.93)
17 山形 14 10 24 -14 (0.71・-1.00)
18 福岡 14 10 32 -22 (0.71・-1.57)


ACLとの絡みやカシマの開催不可による中止で4クラブが足踏み揃わぬJ1、消化試合が少ない隠れ首位クラスもいるがACL組は低調なスタートダッシュは否めない。
被災者に勇気を与え続ける仙台の快進撃や柏の好調はいつまで続くか。下位を見ると浦和がJ2カムバックか?さすがに今時期の順位はもう心配しないとあれだがだいたい3クラブくらいはもう破綻の予兆を見せる時期。福岡、山形はさすがに笑えない。
ノルマを達し笑うのか涙するのか?J1もあと20試合、負けられない戦いは続く。