過去にJ1からJ2に降格してきた、いわば落ちこぼれは
00年浦和、平塚(湘南)
01年京都、川崎F
02年福岡、C大阪
03年広島、札幌
04年仙台、京都
06年柏、東京V、神戸
07年福岡、C大阪、京都
08年広島、甲府、横浜FC
09年東京V、札幌
10年柏、大分、千葉
11年FC東京、京都、湘南
以上27クラブ。

厳密には99札幌もいるが当時のJリーグからJ2リーグに参入したこと、つうよりリーグ成績で自動ではなくまた当該クラブ間の入れ替え戦ではなく興行的な要素が強い複数クラブによる逆トーナメント戦(負け残り)で敗退し降格というカタチのため今回は対象外とする。

11年の3クラブはまだわからないが10年までの24クラブのうち
00浦和、01京都、02C大阪、03広島、06柏、06神戸、07京都、08広島、10柏
以上9クラブが1年でJ1に昇格している優等生である。わずか37.5%と少ない事例だが必ずしも主力を引き留めたからといって我が物顔で制すことができるわけがないのがリーグ戦、J2というリーグだ。
ただ降格する2クラブないし3クラブにおいて必ず毎年1クラブは昇格しているが04、09は1クラブも昇格していない。また3クラブ降格において1クラブも昇格できなかったことはない。
では11年の3クラブの実情はどうなのか?

J2 順位表 第15節(06/05更新)
順位 チーム名・勝ち点率・最多勝ち点(予想勝ち点)
勝点(勝/引/負/得失)試合数
1 千葉・70.4%・97(80.256)
19(6/1/2/7)9
2 湘南・66.7%・96(76.038)
18(5/3/1/9)9
3 鳥栖・63.0%・95(71.820)
17(5/2/2/9)9
4 栃木・63.0%・95(71.820)
17(5/2/2/7)9
5 徳島・63.0%・95(71.820)
17(5/2/2/1)9
6 熊本・59.3%・94(67.602)
16(4/4/1/3)9
7 草津・55.6%・93(63.384)
15(5/0/4/1)9
8 愛媛・51.9%・92(59.166)
14(4/2/3/1)9
9 FC東京・48.1%・91(54.834)
13(3/4/2/1)9
10 札幌・48.1%・91(54.834)
13(4/1/4/0)9
11 北九州・48.1%・91(54.834)
13(4/1/4/-6)9
12 鳥取・44.4%・90(50.616)
12(3/3/3/0)9
13 岡山・40.7%・89(46.398)
11(3/2/4/-3)9
14 水戸・37.0%・88(42.180)
10(2/4/3/-5)9
15 東京V・33.3%・87(37.962)
9(2/3/4/1)9
16 大分・33.3%・87(37.962)
9(2/3/4/-2)9
17 富山・33.3%・87(37.962)
9(2/3/4/-3)9
18 横浜FC・25.9%・85(29.526)
7(2/1/6/-5)9
19 京都・18.5%・83(21.090)
5(1/2/6/-7)9
20 岐阜・14.8%・82(16.872)
4(1/1/7/-9)9

湘南は2位につけているものの、FC東京は3位鳥栖と勝ち点4差で9位、京都に至っては19位と論外である。
仮定する第1クール(10試合)終了時点においてすでに湘南以外は3位以内すら未達となっている。
言うまでもないがすでにかなり昇格が厳しいわけだが10年14位から福岡が逆転昇格して、07年には9位からヴェルディが逆転昇格した事例もある(今回調査し直して発覚したが07ヴェルディは第1クール9位でした、これまで各データ7位としてました。訂正は次回更新よりとします)。従い一概に可能性はゼロではない。

ここからは過去に降格した24クラブの第1クール終了時点に傾向はあるのか?調べてみよう。


00年浦和、湘南
J2 第11節(全44節)
1浦和・9試合・勝ち点23・勝ち点率85.2%
2札幌・9・21・77.8%
3大分・10・19・63.3%
4大宮・10・19・63.3%
5水戸・10・15・50.0%
6湘南・10・14・46.7%
7鳥栖・10・13・43.3%
8山形・10・9・33.3%
9仙台・10・7・23.3%
10新潟・10・7・23.3%
11甲府・10・7・23.3%

浦和は第3節から第19節まで首位、その後は2位をキープし昇格を果たす。一方湘南は第1節に2位となるが以後最高位3位、5位か6位を長くキープしたものの最終順位は8位、結局1度も昇格レースに絡めなかった。


01年京都、川崎
J2 第11節(全44節)
1仙台・11・23・69.7%
2京都・11・23・69.7%
3大宮・11・20・60.6%
4湘南・11・19・57.6%
5山形・11・18・54.5%
6新潟・11・18・54.5%
7大分・11・17・51.5%
8川崎・11・15・45.4%
9横浜FC・11・14・42.4%
10甲府・11・6・18.2%
11鳥栖・11・3・9.1%
12水戸・11・2・6.1%

京都は第4節に首位、以後一時は5位まで落ちたが持ち直し昇格圏をキープし優勝を飾り昇格。川崎は第1節こそ首位だが徐々にランクダウンしこれ以後最高位6位まで。昇格争いに絡めず。


02年福岡、C大阪
J2 第11節(全44節)
1大分・11・28・84.8%
2川崎・11・21・63.6%
3福岡・11・19・57.6%
4C大阪・11・18・54.5%
5新潟・11・18・54.5%
6大宮・11・16・48.5%
7湘南・11・12・36.4%
8甲府・11・11・33.3%
9鳥栖・11・10・30.3%
10山形・11・10・30.3%
11横浜FC・11・8・24.2%
12水戸・11・7・21.2%

福岡はこの節の3位を最高位に5位6位と低迷し最終8位。昇格争いから脱落したまま。C大阪は長く2位をキープ、終盤に首位に立っても第36節1試合のみだが2位でJ1に返り咲いた。


03年広島、札幌
J2 第11節(全44節)
1広島・11・31・93.9%
2水戸・11・20・60.6%
3新潟・11・19・57.6%
4大宮・11・18・54.5%
5甲府・11・17・51.5%
6川崎・11・16・48.5%
7札幌・11・14・42.4%
8山形・11・14・42.4%
9横浜FC・11・12・36.4%
10福岡・11・10・30.3%
11湘南・11・7・21.2%
12鳥栖・11・6・18.2%

広島は長く首位、2位をキープし第43節首位に立ったが最終2位でJ1復帰。札幌は最高位5位最終9位と昇格争いに絡めぬまま。


04年仙台、京都
J2 第11節(全44節)
1川崎・11・27・81.8%
2山形・11・20・60.6%
3福岡・11・18・54.5%
4甲府・11・15・45.5%
5鳥栖・11・15・45.5%
6大宮・11・15・45.5%
7横浜FC・11・14・42.4%
8京都・11・13・39.4%
9仙台・11・13・39.4%
10水戸・11・11・33.3%
11湘南・11・8・24.2%
12札幌・11・7・21.2%

仙台はスタートから躓き挽回しきれず7位を長くキープし最終6位。京都もスタートは悪くないものの最高位2位まで挽回したが第4クールに失速し5位でフィニッシュ。必ずどちらかは1年でJ1復帰していたJ2ジンクスを初めて満たさなかった。


06年柏、東京V、神戸
J2 第13節(全52節)
1柏・12・25・69.4%
2仙台・12・24・66.7%
3横浜FC・11・22・66.7%
4東京V・11・21・63.6%
5湘南・12・18・50.0%
6札幌・12・17・47.2%
7神戸・12・16・44.4%
8鳥栖・12・15・41.7%
9草津・12・12・33.3%
10愛媛・12・12・33.3%
11水戸・12・12・33.3%
12山形・12・10・27.8%
13徳島・12・10・27.8%

柏は第2節から首位をキープしたが終盤3位まで転落最終節で2位に入り自動昇格で復帰。東京Vは開幕戦こそ首位だが7位まで転落、最終順位も7位。神戸は第3クール終了時点で首位に立つが終盤連敗により3位、入れ替え戦で福岡に勝利し1年でJ1復帰。


07年福岡、C大阪、京都
J2 第13節(全52節)
1福岡・12・24・66.7%
2山形・12・24・66.7%
3札幌・12・24・66.7%
4仙台・12・23・63.9%
5京都・12・20・55.6%
6湘南・12・18・50.0%
7草津・12・16・44.4%
8C大阪・12・15・41.7%
9東京V・12・13・36.1%
10徳島・12・11・30.6%
11鳥栖・12・11・30.6%
12愛媛・12・8・22.2%
13水戸・12・6・16.7%

福岡は第1クールこそ首位だが第2クールで連敗第3クールで3位まで持ち直したが再び連敗で最終7位。C大阪は開幕から連敗、最高位5位で最終順位も5位と昇格争いに絡めず。京都は最高位2位だがヴェルディの追い上げにより最終3位、入れ替え戦で広島を撃破しJ1復帰。


08年広島、甲府、横浜FC
J2 第11節(全45節)※3クールのため4クールに仮定
1広島・10・23・76.7%
2C大阪・11・19・57.6%
3湘南・10・18・60.0%
4鳥栖・10・18・60.0%
5横浜FC・10・17・56.7%
6仙台・10・16・53.3%
7山形・10・15・50.0%
8岐阜・11・14・42.4%
9甲府・11・14・42.4%
10福岡・10・12・40.0%
11徳島・11・11・33.3%
12愛媛・10・10・33.3%
13草津・10・8・26.7%
14熊本・10・8・26.7%
15水戸・10・7・23.3%

広島は開幕から首位独走、一度も順位を下げずに1年でJ1返り咲き。甲府は最高位6位、最終7位と昇格争いに無縁。横浜FCは序盤こそ2位などだが徐々に2桁順位になり、最終10位と奮わず。


09年東京V、札幌
J2 第13節(全51節)※3クールのため4クールに仮定。
1湘南・13・31・79.5%
2C大阪・13・29・74.4%
3仙台・13・28・71.8%
4甲府・13・25・64.1%
5水戸・13・24・61.5%
6徳島・13・21・53.8%
7札幌・13・21・53.8%
8富山・13・19・48.7%
9東京V・13・17・43.6%
10草津・13・16・41.0%
11愛媛・13・15・38.5%
12熊本・13・15・38.5%
13福岡・13・15・38.5%
14鳥栖・13・15・38.5%
15岡山・13・12・30.8%
16岐阜・13・9・23.1%
17栃木・13・7・17.9%
18横浜FC・13・6・15.4%

東京Vは不安定な戦いが続くが第2クール(仮定)に復調、最高位5位だがその後は低調最終7位。札幌は最高位5位と年間を通した安定には程遠く最終6位で04年以来の降格組の1年昇格なし。


10年柏、大分、千葉
J2 第10節(全38節)※2クールのため4クールに仮定
1柏・9・23・85.2%
2千葉・10・20・66.7%
3甲府・9・19・70.4%
4大分・10・16・53.3%
5徳島・9・16・59.3%
6熊本・10・16・53.3%
7岐阜・10・15・50.0%
8鳥栖・9・15・55.6%
9愛媛・9・14・51.9%
10栃木・9・13・48.1%
11水戸・10・13・43.3%
12横浜FC・10・12・40.0%
13岡山・10・11・36.7%
14福岡・9・10・37.0%
15札幌・9・9・33.3%
16東京V・9・8・29.6%
17草津・10・7・23.3%
18北九州・10・7・23.3%
19富山・9・7・25.9%

柏は第5節から首位をキープし陥落することなく昇格。大分は最高位2位はあるが序盤であり終盤は下位にランク、最終15位。千葉は最高位2位だが長く3位をキープし福岡の猛追により4位転落、1年での復帰は叶わず。



第1クール(一部仮定)勝ち点率ランキング
☆昇格クラブ
1広島・93.9%(03)☆
1浦和・85.2%(00)☆
1柏・85.2%(10)☆
1広島・76.7%(08)☆
2京都・69.7%(01)☆
1柏・69.4%(06)☆
1福岡・66.7%(07)
2千葉・66.7%(10)
4東京V・63.6%(06)
3福岡・57.6%(02)
5横浜FC・56.7%(08)
5京都・55.6%(07)☆
4C大阪・54.5%(02)☆
7札幌・53.8%(09)
4大分・53.3%(10)
6湘南・46.7%(00)
8川崎・45.4%(01)
7神戸・44.4%(06)☆
9東京V・43.6%(09)
7札幌・42.4%(03)
9甲府・42.4%(08)
8C大阪・41.7%(07)
8京都・39.4%(04)
9仙台・39.4%(04)

こうまとめると7割がキー。それ以下だとかなり昇格は厳しく6割切ると3位以内が危ういのは当たり前、5割を切れば奇跡的だと言える。

現時点の11年降格組は
2 湘南・66.7%
9 FC東京・48.1%
19 京都・18.5%

過去の事例では06神戸が第1クール7位の44.4%から昇格(当時は入れ替え戦進出の3位だが)しておりFC東京も明日の次節勝てば6位まで浮上する可能性はある、逆に負ければかなり絶望的な局面を迎えるのは想像に難くない。京都に至っては絶望的としか言えまい。

第1クールの2位は昇格できないジンクスもあり湘南も首位を狙いたいところ。


J2第16節
6月12日(日)
《13:00》
札幌 vs 横浜FC
水戸 vs 富山
京都 vs 大分
愛媛 vs 鳥取
《15:00》
北九州 vs 鳥栖
《16:00》
千葉 vs 岐阜
東京V vs 草津
徳島 vs 岡山
《19:00》
湘南 vs 栃木
熊本 vs FC東京

首位の千葉は首位をキープしそうだ。岐阜の粘りがどう影響するかだが。湘南は栃木相手と難しい。FC東京は熊本か、つうよりまだ恐さのないエフシーには仮定とはいえ第1クールの受難うんぬんというレベルにすら達してないようにも思えてしまう。