崖っぷちランキング。

嫌なランキングです。このランキングを回避するための最低ラインを調べましょう。

では過去の降格圏のクラブを振り返ろう。

05年からのここ6シーズンのデータを基に、降格圏を調べました。


それではまず順位で見るジンクスを見つけましょう。

年間の半分日程が消化される17節終了時点の順位と年間成績による順位とします。


『J1 1st CLEAR LINE』より前半戦勝ち点24を果たし、トータル勝ち点41を目指さないとならない。
浦和以下は前半戦勝ち点24未到達、京都は前半戦最下位により8割降格のジンクスを継承。



10年
____17節_最終節
16位仙台_FC東京
17位湘南_京都
18位京都_湘南

09年
____17節_最終節
16位神戸_柏
17位柏___大分
18位大分_千葉

08年
____17節___最終節
16位横浜FM_磐田
17位札幌___東京V
18位千葉___札幌

07年
____17節___最終節
16位千葉___広島
17位大分___甲府
18位横浜FC_横浜FC

06年
____17節__最終節
16位福岡__福岡
17位京都__C大阪
18位C大阪_京都

05年
____17節__最終節
16位大分__柏
17位東京V_東京V_
18位神戸__神戸

05年から08年までの2チーム自動降格の制度だと10年も含めて17節終了時点の下位2クラブの12クラブ中3クラブが残留している。(09年柏※、08年千葉、07年大分。※もちろん柏は降格だが参考までとする)
半分消化した時点の12クラブ中9クラブが順位を入れ替えながらも降格しており、75.0%となる。
また最下位は奇跡的に自動降格圏を回避した08年のミラクルジェフの1例を除く6例中5例…83.3%が降格している。
つまり前半戦を自動降格圏(下位2クラブ)で過ごすと7割強のクラブが降格し特に最下位は8割が落ちるというデータであった。

しかし下位3クラブ降格の09年度以降の制度にすれば半分消化した時点の下位3クラブにおいて降格圏内(下位3クラブ)を回避したクラブは10年の仙台、京都、湘南を含めて18クラブ中7クラブ。残留率は38.9%となる。
つまりシーズンを半分消化した時点の下位3クラブでは18クラブ中11クラブ降格により61.1%が降格圏内に入るということである。

最下位では08ミラクルジェフのみ降格圏を回避。10京都を含み6クラブ中5クラブ83.3%が降格。

前半戦を降格圏で過ごせば6割以上は翌年のJ2が確定しかねない。そして最下位は8割以上もの降格率になる。
1年目のジンクスにも挑む仙台は残留。C大阪はACL出場権獲得、湘南は降格と3者3様。



続いて勝ち点率の観点から見てみよう。
勝ち点率とは年間あるいはその時点で確保出来る勝ち点のうち獲得した勝ち点の割合。
例として20節まで全勝すれば勝ち点は最高60、20節までに9勝8敗3分の勝ち点30であるならば勝ち点率は30÷60=50.0%となる。なお全ての算出において小数点以下第2位を四捨五入するため必ずしもイコールではない。
この勝ち点率は説明するまでもないが100%に近いほど勝率が高く、0%に近ければ当たり前だが勝率が低いことを表す。

・年間試合数×勝ち点3=年間最高勝ち点
05年以降は年間試合数34×勝ち点3=年間最高勝ち点102となる

・年間勝ち点÷年間最高勝ち点=勝ち点率
05年以降は各クラブの年間勝ち点÷年間最高勝ち点102=勝ち点率

以下説明は略す。
10年試合数34・最高勝ち点102
FC東京 勝ち点36(35.3%)
京都 勝ち点19(18.6%)
湘南 勝ち点16(15.7%)

09年試合数34・最高勝ち点102
柏 勝ち点34(33.3%)
大分 勝ち点30(29.4%)
千葉 勝ち点27(26.5%)

08年試合数34・最高勝ち点102
磐田 勝ち点37(36.3%)
東京V 勝ち点37(36.3%)
札幌 勝ち点18(17.6%)

07年試合数34・最高勝ち点102
広島 勝ち点32(31.4%)
甲府 勝ち点27(26.5%)
横浜FC 勝ち点16(15.7%)

06年試合数34・最高勝ち点102
福岡 勝ち点27(26.5%)
C大阪 勝ち点27(26.5%)
京都 勝ち点22(21.6%)

05年試合数34・最高勝ち点102
柏 勝ち点35(34.3%)
東京V 勝ち点30(29.4%)
神戸 勝ち点21(20.6%)

08年までの制度つまり下位2クラブ自動降格の勝ち点率
東京V 36.3%(08)
東京V 29.4%(05)
大分 29.4%(09)
C大阪 26.5%(06)
甲府 26.5%(07)
千葉 26.5%(09)
京都 21.6%(06)
神戸 20.6%(05)
京都 18.6%(10)
札幌 17.6%(08)
横浜FC 15.7%(07)
湘南 15.7%(10)

過去の2クラブ降格制度における自動降格クラブのなかでもっとも勝ち点率が高いのが皮肉にも不名誉な記録はよく持つヴェルディ。さらに皮肉かワースト1、2を所持。こんな不名誉な記録ヴェルディにしか作れないとポジティブに考えよう。
下位2クラブにおける勝ち点率では異様に高い08東京Vは異例であり05東京V、09大分の29.4%をボーダーラインと考えて間違いなく3割以下ではまず降格するのは間違いない。

ただし09年度以降の3クラブ降格制度による下位3クラブ以内で見てみると
磐田 36.3%(08)
東京V 36.3%(08)
FC東京 35.3%(10)
柏 34.3%(05)
柏 33.3%(09)
広島 31.4%(07)
東京V 29.4%(05)
大分 29.4%(09)
福岡 26.5%(06)
C大阪 26.5%(06)
甲府 26.5%(07)
千葉 26.5%(09)
京都 21.6%(06)
神戸 20.6%(05)
京都 18.6%(10)
札幌 17.6%(08)
横浜FC 15.7%(07)
湘南 15.7%(10)

磐田とヴェルディが08年に稼いだ36.3%、つまり勝ち点37がボーダーラインにはなる。ここまで高騰させるシーズン、つうか17位が勝ち点37稼げてしまうシーズンもまずなく稀ではあるが。
現実的に回避するには40.0%以上と考えて間違いありません。つまり勝ち点41以上。

そして当たり前ながら2割に満たないクラブは落ちます。またデータにより3割に満たないならばまず降格するでしょう。

スパサカで水沼氏が解説していたころ崖っぷちのデータとして試合数×勝ち点1つまり勝ち点34以上が目安としていたが過去6シーズンで勝ち点34以上で降格圏内に入ったケースは18クラブで4クラブ、22.2%。わずかな例ではあるが08年のように17位で勝ち点37稼いで降格するような混戦もある。

以上を踏まえて分かるのはJ1は勝ち点『41』以上を目指さなければならないということ。


果たして2011シーズンはどこがこの41以上をクリアするのか?