チーフトレーナー前波です。
タイトルにある強者が共通して持ってるもの。
それは、
『相手への敬意と他者への感謝』
だと思っています。
先日行われた、東京オリンピック柔道男子66キロ級の代表内定選手を決める試合の記事をシェアします。
試合結果は、阿部一二三選手が丸山城志郎選手に勝って代表内定。
一瞬とも目の離せない激闘でした。
勝負には、必ず勝者と敗者が共存します。
1位があれば2位がある。
勝つ者がいれば、それに負けた者がいる。
競技の世界は、明暗がはっきりする厳しい世界です。
この試合も、阿部選手が勝者となりました。
勝った阿部選手も、惜しくも負けてしまった丸山選手も、試合後のコメントは『相手への敬意と感謝』です。
己を高めてくれたのは、ライバルの存在があったから。そして、自身を支えてくれたたくさんの人たちへの感謝。
全てを賭けた試合に負けた直後に、相手への敬意と感謝を言えるってすごくないですか?
柔道の父、加納治五郎氏も、柔道は肉体の鍛錬と人格の形成を目的とする側面があると言いました。
人間力。
この試合で激闘を繰り広げた両者は、素晴らしい人間力を持っているのでしょう。
私も多くのアスリートのサポートをしてきましたが、やはり強者と言われた選手は高い人間力をもっています。周りの人たちを大切にしてくれますね。
これは勝手な意見かもしれませんが、人って大切にされると、思いを同じように返そうとしませんか?サポートスタッフは、選手のパフォーマンスを支えたい一心でサポートします。自己犠牲という表現は言い過ぎかもしれませんが、時にそれに近い心理状態で戦う時もあります。
競技レベルは関係ありません。オリンピック選手でも競技を始めたばかりの小学生も一緒です。
そこに損得感情はありません。感謝の倍返し合いです。
本当に強い人とは、敬意と感謝を持つ人間力の高い人なのではないかと考えています。
コンディショニングトレーナー
前波卓也