ジョンケージの"4分33秒"とJASRAC
非常に多くのリツイート、シェアにより拡散され続け、もはや訂正不可能な状態になっている誤解の一つです。
故ジョン・ケージの代表作の一つに"4分33秒"という作品が有るのはご存知でしょうか?
ジョン・ケージ
http://homepage3.nifty.com/musicircus/cage/jc_links.htm
その作品のことを知る誰かが、きっとイタズラ心で「4分33秒の間、黙ったままで居るとJASRACが音楽著作物の使用料金を請求に来るぞ」なんていうブラック・ジョークを言ってしまったのが怪情報拡散の発端だったのかな?と想像しています。
きっと、ちょっと頭の良い人で、ジョン・ケージやJASRACについてもある程度のことが「分かっている人たち」の間で言われた、知的かつ意地悪なジョークだったのかも知れません。
それを、情報リテラシー欠落病の人達が無責任にリツイート、シェアによる拡散を繰り返した結果、いまだに新しいリツイートとして投稿され続けてしまっています。
結論を先に言うと、単に「4分33秒」の間、黙っていたとしても、ジョン・ケージの作品を演奏(再現)したことには当たりませんし、JASRACが集金に来るなんてことも絶対にありえません。
一部では「JASRACの公式見解だそうだ」という、これまた嘘オプションを付け加えられたリツイートも多く存在していましたが、こんなものはJASRACの公式見解ではありません。
※あまりに馬鹿馬鹿しい話なので、この件はわざわざJASRACには質問もしていません。
また、4分33秒を回避するために、4分32秒、あるいは4分34秒ならOKだという発想は実にナンセンス。
この場合、4分33秒という時間枠には、さほど大きな意味は有りません。
過去に"60秒"で・・・と試みた人に対して、盗作として著作権法にまつわる不法行為としての訴訟があり、和解という形には落ち着いたものの、"60秒"の作者側がジョン・ケージ側に対して和解金を支払ったとのことです。
ジョン・ケージの「発想そのもの」に、芸術作品としての大きな価値があるのです。
ところで、この"4分33秒"にも、きちんと楽譜があるのはご存知ですか?
3楽章から構成される楽曲で基本的に3楽章とも「Tacet」(=休符と同等)と書かれているだけですが、この作品を正しく再現するための作法が決められています。
初演の時はピアニストが演じたので、演奏者はピアノの前に座り、譜面台に譜面を広げ、ピアノの蓋を閉じてください、というような指示もありました。
また、演奏者はストップウォッチを持参し、時間を正確に計測しなければならないのも当然。
楽譜に「Tacet」と書かれているのは、あくまで演奏者のみへの指示であり、その会場内で4分33秒の間に演奏会場内ではどんなことが起こるのか?という究極のインプロビゼーションが作品の完成結果ですので、単に沈黙・無音の4分33秒を意としているものでは有りません。
再現する会場によって、全て完全に違う演奏結果となるのがこの作品の特徴ですが、演奏終了後の拍手だけではなく、不穏などよめき、怒号がたくさん飛び交うという異様な状況も、この作品のインプロビゼーションを完成させるために必要不可欠でした。
なので、音楽著作物の使用料が発生するような場合は、演奏会のパンフレットにジョン・ケージの"4分33秒"を演奏(再現)すると公言している場合のみです。
またはライブで突発的にカヴァー演奏するなら、曲名がジョン・ケージの"4分33秒"であると公言し、実際にストップウォッチなどで4分33秒を計測したような場合でしょう。(実際には例えば4分10秒だったとしても、そんな屁理屈はもはや無意味)
例えば、僕の新しいアルバムに"4分33秒"(ジョン・ケージのカヴァー)として収録するのであれば、そうね・・・3楽章構成で4分33秒間、何をしているところを聴いてもらいたいかな?なんて考えると。。。
けど、そんな事を考えているヒマがあったら、僕は僕なりに僕らしい曲を一つでも多く作って、たくさんの人たちに聴いてもらいたいと思います。
これからも書くたびに毎回記しておこうと思いますが、私はJASRACの提灯ライターでは有りませんし、JASRACを特別に擁護するつもりは有りません。
ネット上でJASRACを非難する情報の99%が出所の分からない嘘が根拠となったデマですので、知らずにシェアしたりリツイートをすることが事実無根の誹謗中傷に加担したことにもなり得るので、やがて名誉毀損で逮捕されたり損害賠償を請求されることになったら大変です。
噓かホントか、自力で調べが付かないような噂は、簡単にシェア、リツイートをしてはいけません。
情報リテラシーが大切だよ。
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故ジョン・ケージの代表作の一つに"4分33秒"という作品が有るのはご存知でしょうか?
ジョン・ケージ
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その作品のことを知る誰かが、きっとイタズラ心で「4分33秒の間、黙ったままで居るとJASRACが音楽著作物の使用料金を請求に来るぞ」なんていうブラック・ジョークを言ってしまったのが怪情報拡散の発端だったのかな?と想像しています。
きっと、ちょっと頭の良い人で、ジョン・ケージやJASRACについてもある程度のことが「分かっている人たち」の間で言われた、知的かつ意地悪なジョークだったのかも知れません。
それを、情報リテラシー欠落病の人達が無責任にリツイート、シェアによる拡散を繰り返した結果、いまだに新しいリツイートとして投稿され続けてしまっています。
結論を先に言うと、単に「4分33秒」の間、黙っていたとしても、ジョン・ケージの作品を演奏(再現)したことには当たりませんし、JASRACが集金に来るなんてことも絶対にありえません。
一部では「JASRACの公式見解だそうだ」という、これまた嘘オプションを付け加えられたリツイートも多く存在していましたが、こんなものはJASRACの公式見解ではありません。
※あまりに馬鹿馬鹿しい話なので、この件はわざわざJASRACには質問もしていません。
また、4分33秒を回避するために、4分32秒、あるいは4分34秒ならOKだという発想は実にナンセンス。
この場合、4分33秒という時間枠には、さほど大きな意味は有りません。
過去に"60秒"で・・・と試みた人に対して、盗作として著作権法にまつわる不法行為としての訴訟があり、和解という形には落ち着いたものの、"60秒"の作者側がジョン・ケージ側に対して和解金を支払ったとのことです。
ジョン・ケージの「発想そのもの」に、芸術作品としての大きな価値があるのです。
ところで、この"4分33秒"にも、きちんと楽譜があるのはご存知ですか?
3楽章から構成される楽曲で基本的に3楽章とも「Tacet」(=休符と同等)と書かれているだけですが、この作品を正しく再現するための作法が決められています。
初演の時はピアニストが演じたので、演奏者はピアノの前に座り、譜面台に譜面を広げ、ピアノの蓋を閉じてください、というような指示もありました。
また、演奏者はストップウォッチを持参し、時間を正確に計測しなければならないのも当然。
楽譜に「Tacet」と書かれているのは、あくまで演奏者のみへの指示であり、その会場内で4分33秒の間に演奏会場内ではどんなことが起こるのか?という究極のインプロビゼーションが作品の完成結果ですので、単に沈黙・無音の4分33秒を意としているものでは有りません。
再現する会場によって、全て完全に違う演奏結果となるのがこの作品の特徴ですが、演奏終了後の拍手だけではなく、不穏などよめき、怒号がたくさん飛び交うという異様な状況も、この作品のインプロビゼーションを完成させるために必要不可欠でした。
なので、音楽著作物の使用料が発生するような場合は、演奏会のパンフレットにジョン・ケージの"4分33秒"を演奏(再現)すると公言している場合のみです。
またはライブで突発的にカヴァー演奏するなら、曲名がジョン・ケージの"4分33秒"であると公言し、実際にストップウォッチなどで4分33秒を計測したような場合でしょう。(実際には例えば4分10秒だったとしても、そんな屁理屈はもはや無意味)
例えば、僕の新しいアルバムに"4分33秒"(ジョン・ケージのカヴァー)として収録するのであれば、そうね・・・3楽章構成で4分33秒間、何をしているところを聴いてもらいたいかな?なんて考えると。。。
けど、そんな事を考えているヒマがあったら、僕は僕なりに僕らしい曲を一つでも多く作って、たくさんの人たちに聴いてもらいたいと思います。
これからも書くたびに毎回記しておこうと思いますが、私はJASRACの提灯ライターでは有りませんし、JASRACを特別に擁護するつもりは有りません。
ネット上でJASRACを非難する情報の99%が出所の分からない嘘が根拠となったデマですので、知らずにシェアしたりリツイートをすることが事実無根の誹謗中傷に加担したことにもなり得るので、やがて名誉毀損で逮捕されたり損害賠償を請求されることになったら大変です。
噓かホントか、自力で調べが付かないような噂は、簡単にシェア、リツイートをしてはいけません。
情報リテラシーが大切だよ。
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