生理の貧困って、世間の認識では
お金がなくて、生理用品を買うことができない
ですが、(私も、そう思ってました)
どうやら、生理用品を買うことができないだけでなく、
生理の苦痛を職場が理解してくれない…とか、
生理の相談ができる人がいない…とか、
生理について、教えてくれる人がいない…とか、
そういうのも「生理の貧困」に含まれてるようです。
私が小学生の頃、もう35年くらい前になりますが、クラスになるちゃんという子がいました。
なるちゃんは複雑な家庭環境の子で、両親が離婚し、お父さんと一緒に暮らしてました。
体格がよかったので、早々に生理がきて、
でも、お父さんは何も教えられない。
私の母は、なるちゃんはお母さんがいないから、生理の事分からないだろうねぇ…
等と言っておりました。
幸いにも、当時の保健の先生が、ものすごく性教育に力を入れており、
生理に関して…どうして女性は生理があるのか…から、
ナプキンやショーツの種類、ナプキンの当て方、ナプキンの替える時間(この大きさのナプキンなら、2時間が目安です!と…)、処分の仕方、漏れた時の対処、急に生理がきた時の対処、生理の個人差等々、
今ではあり得ないくらい(多分当時も)、徹底的に生理の基礎知識を叩き込まれました。
そして、生理用品がない時には、保健室にちゃんとあるから、保健室に来なさいね!
分からないことがあったら、ちゃんと先生に聞きなさい❗
怖い保健の先生でしたが、頼れる先生ではありました。
小学生の時は、この先生がいたからよかったのですが、
中学に上がってからです。
保健の先生は、ここまで熱心ではありませんでした。
中学に上がる頃、私も生理がきたのですが、
散々なるちゃんの事を言ってたにもかかわらず、
母は何も教えてくれませんでした。
自分の体に変化が出て、不安になる時期です。
まるで無視でした。
生理不順で心配になって相談しても、無視。
ナプキン大きいのないの?と聞いても無視。
こういう時、どうしたらいいの?と聞いても無視。
ホルモンバランスの崩れか、1ヶ月以上生理が終わらない時がありましたが、
病院で診てもらいたい。生理が終わらない…
とお願いしたら、
たいしたことない。病院代もったいない。あんたにかけるお金がもったいない。
でした。
大人になっても、1ヶ月以上生理が終わらなかったら、心配で産婦人科に行って診てもらいます。
でも、病院に連れてってもらえませんでした。
中学生の私は、不安で心配で仕方なかったけど、誰にも相談できず、ただただ生理が終わるのを待つしかなかったのです。
そして、漏れて汚してしまったり、失敗したら烈火の如く怒られました。
なるちゃんの事、お母さんがいないから…なんて言ってたのに、
生理の事を何一つ教えてくれない、相談に乗ってくれない、寄り添ってくれない、
今で言ったら、もろに「生理の貧困」に該当。(ある意味虐待)
お母さんがいるのに、娘の生理事情はまるで無視って、
やはり、娘にはものすごい傷を負わすことになります。
そして、小学校の時、あの保健の先生に、生理の基礎知識を徹底的に叩き込まれなかったら、
どうなってたんだろう…と、ゾッとします。
家庭環境は様々で、
なるちゃんみたいに、お母さんがいない家庭もあれば、
私みたいに、お母さんがいてもまるで無視という家庭もあります。
必要ないかもしれないけど、あの保健の先生みたいに、学校で生理の知識を徹底的に叩き込むのは、いい事だと思います。
少なくとも私は、生理の基礎知識を徹底的に叩き込まれてよかった…と思います。
本当に「そこまで?」レベルでしたが、
基礎知識を叩き込まれてので、親に教えてもらわなくても既に分かってた面もありましたし、
冷静に対処することもできました。
思春期の生理の貧困は、一生残る大きな傷になります。これ、憶測推測じゃなく、実際私がそうです。
家庭がダメなら、社会全体でカバーしなければいけない問題だと思います。
そして、娘さんがいらっしゃるお母さんは、
娘の生理にはきちんと寄り添って頂きたい。
母みたいに、娘の生理を徹底的に無視すると、娘に一生残る傷を負わすことになります。
余談ですが、その保健の先生は、保護者からクレームがきても、信念を曲げず性教育に力を入れておりました。
生々しい図説での解説もあり、小学生の時点で、男性の生理、女性の生理、子供の作り方をコンプリートしたくらいでした。当時も珍しかったですが、今はあのような先生は、絶対いないだろうなぁ…