結局のところ、何が私の傷を癒してくれたかは…
私の周りの、温かい人達だった。
親に認められなかった私を、周りの人は認めてくれたのである。
それが、本当に心強かった。

息子の不登校により受けた傷、
毒母により受けた傷、
以前に比べて、傷で苦しむことは、格段に少なくなった。…ってより、今現在は、ほぼほぼない。

ある時、私はふと思った。
私は、何であんなに、先輩の呪縛から解放できなかったんだろう…と。
何で、あんなに先輩の事が頭から離れられないのだろう…と。

そして、私は気がついた。
「あぁ、そうか。親にぐじゃぐじゃにされた恋愛だったからだ…」

娘を見てると、
やっぱり、中高生の恋愛って、本当に純粋…と思う。
ただただ、何の混じりけもなく、相手の事が好きで過ごしてる。
娘も相手の子も、素直に感情出して、
ただただ、ずーっと一緒にいたい…という気持ちで過ごしてる。
帰宅したら、ずっとLINEで繋がって、
休みの日も、一緒に過ごしている。
学校でも、一緒に過ごしている。

周りから見たら、かなりベッタリの関係だが、
まぁ、ここまでベッタリで、よく関係続いているな…と思うのだが、
まだまだお子ちゃまで、純粋だな〜と感じる。

人って、大人になるにつれて、
相手のスペックや将来性、家族構成等々を気にするようになる。
大人になって、中高生のようなピュアな恋愛してたら、周りに笑われるようになる。

例えば、先輩と出会うのが、後10年遅かった場合、
私がここまで先輩に囚われてたか?と言ったら、
多分、ここまで引きずることはなかったと思う。

公務員ではあるが、
ド田舎の農家の長男、将来敷地内同居ヨロシク
というスペックがついてくる。
先輩には申し訳ないが、
「すみません、このような条件では…」
と、大人になった私ならなる。

だけど、高校生の私は、
【ド田舎の農家の長男、将来敷地内同居ヨロシク】
が何を意味するのか、そんな事知らずに、
ただただ、先輩の事が好きで好きで、ずっと一緒にいたい!気持ちだけだった。

そんな、純粋な気持ちでいた私の気持ちを、
親は土足で踏み荒らし、ぐじゃぐじゃにしたのだ。
【信じて見守る】
ということをせず、ぐじゃぐじゃにしたのだ。

結果、私だけでなく、先輩の心も傷つけた。

私が、こんなにも先輩の事を引きずってしまったのは、
単に、初恋の相手を忘れられないってだけではなく、
親にぐじゃぐじゃにされた恋愛で、心に大きな傷を負ってしまったからなんだ…
と、
息子の不登校期間、自分の心の整理をしていた時に、気がついた。

気がついた瞬間、私は心がスッとした。