「そんな昔のことまで…」
ってくらい、次から次へと思い出された。

すっかり忘れてた事まで、しっかり思い出された。

思い出せば出すほど、私の心はザクザクと傷つく。
目の前の、学校に行けない息子の姿を見ては、悲しい思いをし、息子の将来が不安になる。

息子の対応を優先するか、
私の心を優先するか、
分からなくなってしまった。

だんだんと、息子もゲーム漬けの昼夜逆転生活になっていった。
この頃になると、私も、当分学校復帰はないな…と、思い始めた。

そして私は、1つの結論を出した。
「まずは、私の心の傷を癒そう。こんなに傷ついたまま息子の対応しても、息子に変化は見られないだろう。」
簡単に言うと、満身創痍の医師が、患者の治療など出来っこない…ってことである。

長期戦を覚悟した。

40年以上分の傷を、1ヶ月そこらで癒せるもんじゃない。
半年…1年…それ以上…

そして、私は、まず母と絶縁した。

絶縁したからって、すぐに結果が出た訳ではなかったが、
絶縁してから月日が経った頃、私はあることに気がついた。
私の人間関係が、以前とは比べものにならないくらい、上手くいくようになったのである

毒母に関わっている時、何故か人間関係が上手くいかなかった。
ところが、毒母と絶縁したら、びっくりするくらい、人間関係が上手くいくようになった。

もう1つ気がついたのは、
「この人、いい人だな〜」
という人が、私の周りに来てくれてるのである。

元々の友達、来てくれた友達、
私の周りの「いい人達」が、私をすごく支えてくれた。
若いこから、同年代、シニアの世代の方々、
みんな私を支えてくれた。

毒母と絶縁したら、何故人間関係が上手くいくようになったのかは…今も、はっきりとは分からない。

ただ、毒母と絶縁して、
自分らしさを出せる、自分の生き方ができる、
自分の人生邪魔されない…
そう思ったら、生きるのが楽になった。

きっと、今まで、毒母仕込みの、毒まみれの人間だったのだろう。
そんな人間に、人など寄って来ない。
そして、それは、本来の私の姿ではなかった。

つくづく、さっさと絶縁しとけばよかった…と、思ったものである。

自分がツラい時に、全く母親を頼りにできない。
娘がツラい思いをしてるのに、全く知らん顔の母親。
私と母は、悲しい親子関係なんだな…と、今は思う。
ただ、母は、自分と娘との親子関係は良好だと思ってる。

もう、ここまで認識のズレがあると、
…もう、私は失笑するしかない。

ある意味、母のおめでたさが羨ましくも感じる。
私は、そこまでお目出度い人間じゃないので。