記憶12 売るの? | アダルトチルドレン時々日記

アダルトチルドレン時々日記

機能不全の家族の中で育ち、その後遺症を人生上に色濃く残し、一般常識とまともな生活を知らず、悲観的なことを言いつつ能天気な性格でふらふら気ままに流転の人生を送っております。魂の病気と共存し狂気と正気を往ったり来たりする日常を徒然なるままに書き綴ります。

 「流していいぞ」    「え・・・ コレの・・・こと?」


「俺が仕入れ値で流してやる。 売りたい奴がいたら売っていいぞ。儲けは自分で持っておけ。

ただし、ヤバイ奴には流すな。 ある程度の量をひく、金を持っている連中に流せ。 社会的地位がある

連中は下手な遊びはしない。 そういう奴に流すんだ」

「え・・・私が売(バイ)をやらないといけないの?」

「欲しい連中がいたらということだ。 俺はずっとお前を見てた。お前は余計な事をしゃべらないし口が堅い。

そういう人間じゃないとダメなんだ。 口の軽い奴は捕まるとなんでもしゃべる。 それはダメだ。

お前も自分で金を作ればいいじゃないか」


私も売人に転職か・・・ザマーねぇや。 

いや、これを機会にアイツから距離的に離れられるかも知れない。


私はもうとっくに捕まった時の警察の交わし方や逃げ方、対処の仕方などを学んでいた。

実践で使う時が来たのかも知れない・・・。



私は自分の友人の命を縮めるようなことはしたくなかった。 でも見渡せば客になりそうな連中だらけだった。 

モデルをやっていたので、カメラマンやヘアメイクを何人も知っていた。

友達は友達を呼び、一緒に仕事をしたことはないけど遊び仲間というメイクさんやカメラマンは沢山いた。

連中は【とび道具】が大好きで、私はすでに彼らとは、何度もドラッグを絡めて遊んだことがある。

私の弟やその周りもヤクザからスカウトが来るような連中だらけで、たまに私が実家に帰ってくると

お土産を待っていたりもした。 ドラッグ・パーティなどは、どこかしらの友人たちが日常に行っていた。


ゆっくりと死んでいってる事には満足をしていたが、この生活には飽きていた。

脳ミソが思考を放棄した安泰な生活・・・あとは廃人が約束されただけの生活に・・・飽きがきていた。
どうせ先なんか長くない。 長くなんか生きたくないんだ。 だったら肉体が朽ち果てるまで暴れてみたい。

ただドラッグとはした金を与えられ続けている生活と、この日常に留まっている淀んだ空気にたまらない

嫌悪感を覚えていた。


ケーサツだけは勘弁だ。 ゆっくり死に向かえなくなっちまう。捕まらずに…走ってみようか…
20歳を少し過ぎた頃、見渡せば私の周りは麻薬に侵された死にぞこないか、売人しかいなかった。

この人間の海を渡ってやろうか・・・


面白くもない日常が・・・スリルを感じて面白くなりはじめた。

思わず、きれいに拭かれた目の前の鏡の上に乗せたれたコ○インで太いラインを2本作り

勢いよく吸ってやった。 目の前の、マンネリで面白味の欠けたコ○インがなんとも愛しく思えてきた。



その頃から、日頃何気なくバーで話していたジャンキーや売人連中が近しい存在に感じられ始めていた。

それと同時に、私の交友関係は急速に広がっていった。


奴らという一般的に社会のクズといわれそうなカテゴリーに属する連中の身の振り方や会話などが

急に参考書のように思えてきた。 どういう奴らがすぐ捕まり、どういう奴らが生き残るのか・・・

度胸が据っている奴がどういう奴らか、腹が据わっていない奴らはどういう行動を取るのか・・・

見渡せば学びの材料には不自由しなかった。


奴らから学んでやる・・・・・・!



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