記憶2 人殺し | アダルトチルドレン時々日記

アダルトチルドレン時々日記

機能不全の家族の中で育ち、その後遺症を人生上に色濃く残し、一般常識とまともな生活を知らず、悲観的なことを言いつつ能天気な性格でふらふら気ままに流転の人生を送っております。魂の病気と共存し狂気と正気を往ったり来たりする日常を徒然なるままに書き綴ります。

※このような内容なので・・・ペタとかしなくていいですから・・・いただいた方のところには、ご訪問させて

いただきペタをいたしますが、この話を書いている間は、私からは極力控えさせていただきます。

こんな人から訪問されても嫌でしょ(苦笑)

また、普通の風俗嬢の戯言に戻ったら、宜しくお願い致します。  物騒な話で・・・ゴメンナサイ。  

あくまで過去ですので・・・今は健全な娼婦です。頭もハッキリしております(笑)




太陽がきつい日だった。 まぶしい陽の光が眼に痛い。

人の家に転がり込んですぐ熟睡できるような図太い神経を持ち合わせていないので、寝不足だった。


独り言を言いながら、長風呂からあがったアイツは、買物の金を下ろしてから服屋に行くと言った。

風呂から出てきて、「俺の独り言、驚いた?刑務所に入ってた奴らの癖だよ」 と笑いながら言った。

・・・こいつ・・・入ってたんだ・・・   初めて気がついた。 

窓にはスモークを張ったいかにもといういでたちのベンツ。 シルクのシャツを着て、コロンを臭いくらいに

ふりかけた男は銀行の前に車を止め100万だか200万円だかを下ろしてきた。 


目玉が飛び出そうだった。 白い紙の帯で巻かれた金が洋服代とは・・・

その頃、私はまだ子供だ。成人だと言ったって、すぐさま大人になれるわけではない。

まだまだ小便臭いオボコである。 服を買うのに100万円以上の金を下ろす奴なんて見たことなかった。

ヤクザだからなのか、この歳の大人だからそうなのか、バブルだからそうなのか・・・解らなかった。

私はほんの前まで、短大生だった。。。


連れていかれた服屋は、ほとんどがイタリアからの輸入の服を扱っていた。 

あれだけの金はたった1着のスーツと、ズボン1本、それに合わせたシャツ1着に消えた・・・。

・・・クソクラエ・・・・・!!!  

世の中には100万稼ぐのに血ヘドを吐くほど働く人間が大半なのだ。 

私のどうしようもない両親だって商売をしていたから、夏は汗まみれになり、冬は手も足もしもやけを作り、

一生懸命働いていた。 私は両親の一生懸命働いている背中を忘れたことがない。 

細かい稼ぎの積み重ねの商売では、100万円の金を作る事がどれだけ難しいことかは感じていた。

それが・・・その大金が・・・たったそれっぽっちの服に消えた。


アイツは私にエンリココヴェリのT-シャツを1枚買ってくれただけだった。 

綿100%のT-シャツ2万円なり。 本日のギャラか・・・ま、いっか。 これで着替えが1着増えた。

帰宅後、アイツは鏡の前で一人ファッションショー。 私は台所で夕飯の支度。 

転がり込むにはそのくらいしないといけない事は分かっていた。 

今日はいい買い物をしたね、などと心にもないことを話し、好みでもない男と面と向かって、

その場を取り繕うがごとく夕飯を食べた。 

アイツは手料理は美味しいと喜んでいたが、私は味なんて覚えてない。

こんな退屈で苦痛な時間がこれから続くのかと思うと、メシの味なんて分かるわけがなかった。

人生の時間を潰すことがどれだけ退屈なことか・・・生きていることの退屈さが重かっただけだった。




その夜・・・・・・・・アイツは換気扇のカバーを外して何やら取り出してきた。

わずかに固まった白いパウダー状のもの。   ・・・・・・・・・コ〇インだった・・・・・・・・・・










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