今回はチャイロマルバネクワガタ(以下チャマル)の飼育に至った経緯と飼育記録について語ろうと思います。

 

チャマルを入手したいと考え始めたきっかけが2021年11月に行われた即売会イベントでのこと。

チャマルの幼虫を出店しているブースがあり、そこにはなかなかの値段のチャマルの幼虫が売られていました。

当時の私の懐事情では手を出すことができず、購入され完売されてゆくチャマル幼虫を見届けることしかできませんでした。

 

年が明けて2022年。

ヤエマル野底を大量に羽化させ、ヤエマル屋良部で初の大歯型を無事に羽化させることができてホッと一息ついたのも束の間、私はチャマルが欲しいという気持ちが突然襲ってきました。

これが俗に言う「チャマル症候群」なのでしょうか(※私が勝手に言ってるだけです)。

チャマルが欲しくてたまらなくなった私は旧Twitterで募集を呼び掛けたり、ネットショップを漁ったりしてチャマルがないか確認しました。あの頃のチャマルへの物欲は今思うと正直異常でした。仮面ライダーの主題歌の歌詞を全てチャマルというフレーズに変えて口ずさんでいたほどです(※迫るショッカーのショッカーの部分だけはコクワと歌っていましたが)。とにかく頭の中はチャマルで染まっていました。

 

そんなこんなで22年も残り少なくなってきた初秋の頃―

ついにチャマルをゲットすることができました!!

 

 

 

前置きが長くなりましたがここからチャマルの飼育記録です。

 

 

 

幼虫4頭セットで入手。

産地は石垣島・野底岳です。

・チャマル幼虫

ヤエマル幼虫とは随分違った印象を受けます。

 

単独飼育は不安だったため小ケースに4頭まとめて飼育しました。

・ケース側面から確認できた幼虫

 

坑道内の幼虫

 

飼育が難しいと聞いていたので冷や冷やしながら飼育しました。

 

 

年が明けて2023年。

残念ながら1頭は死亡してしまいましたが、残る3頭は無事に繭玉を作成し、蛹化~羽化まで漕ぎつけました。

2♂1♀と雌雄が揃いホッとしました。

 

・♂蛹

 

・♂2蛹

1頭目よりも小型です。大アゴが反り返っているのが分かります。

 

・♀蛹

 

マルバネやネブトは蛹化した時に繭玉を軽く振るとコロコロした感触が伝わるのですが、本種はそれが鈍く感じました。

 

 

・♂成虫

この個体が3頭中最も早く羽化しました。無事に羽化したことが確認できた時はうれしかったですね。

 

・♂2成虫

 

・♀成虫

実はこの個体は幼虫の時に誤って繭玉を空けてしまったため蛹化はしないと思われていたのですが、何とか修正して蛹化~羽化まで漕ぎつけてくれました。唯一の♀だったため死亡していたらと思うとゾッとします。

 

 

・♂成虫

最も早く羽化したこの個体が最大で28mmでした。

美しいですね。

日本のクワガタの中でもトップクラスの美しさではないでしょうか。

ヤエマルとはまた違った魅力を感じます。

 

・斜めから

 

 

 

この時に羽化した個体たちから幼虫を得ることができ、現在飼育中です。

次回は産卵セット~割り出しまでを振り返ろうと思います。