先日は珍しいものを見た。
 これは、ある宅地造成地での紅葉したスギの実生の状況だ。スギは土壌の流失や、風の影響を受けない斜面とススキの生える個所ではスクスクと大きくなっている。もっと目を近付けるとサワラも混じって芽生えているのが見える。こんな生育状況は、なかなか、自然の林では見つけにくいものだ。この近くの街区公園内のの保存緑地では15mほどある実生のスギ(地杉・ジスギという)を数本、意識的に残した。
 スギは、スギ科常緑針葉樹、雌雄同株で雄花はあの迷惑な花粉をふんだんに出し、ビー玉状の雌花は受粉後果実を落下させる。。大量生産に向き、営利上、スギ苗は繁殖的には挿し木で増やすが、このまま、林業面で言うところのは天然下種実生苗となる。樹齢は、あて推量で言うと3年生から5年生ぐらいか。
 スギは北海道以外の日本全国で分布するありきたりの樹木であるが、こんなにわかりやすい実例にわたしは発芽条件や生育状況はどうなるのだろうかと、思考をめぐらしている。