DAY5は、
ハーバード流ケーススタディプログラム【みなとまちセラミカ工房】
今回のWSは、
前回のはまぐり堂に続き、
またもやゆかりのある女川町の阿部さんの起業ストーリー。
石巻で先生をしていたとき、
もちろん女川の生徒は居て、
中学校訪問にも行ったし、
女川出身の生徒の顔を思い浮かべながら、
「女川をスペインタイルで彩る」
という阿部さんのvisionを感じていた。
ケーススタディでは、
これをきっかけに知ることのできることもたくさんある。
これがなければ一生知らなかったんじゃないかという情報も得られる。
例えば、
女川町とスペイン北西部ガリシア地方沿岸部は、
津波被害という共通ストーリーや、地形が酷似していて、
(知らなかった!)
だから今回、“スペインタイル”が出てくる。
阿部さんは、
女川町復興協会が打ち出した女川とスペインの交流事業をきっかけに、
震災後行ったスペインで、町を彩るスペインタイルを見て、
“震災で色を失った女川の町にスペインタイルで彩りを”
という想いだけで、何の経験もない中、
2012年秋にこの事業をスタートさせた。
高額の助成金をたくさん獲得したり、
クラウドファンディングで資金調達を行ったりしながら、
従業員を雇い、さらにここで、
スペインタイルという未知のものを武器に働き始める従業員のスキル育成もしながら、
助成金というバックアップの中で事業を育ててきた。
(この頃ちゃんとしたタイルはすぐに造れなくて、従業員はたくさん失敗するから、その分お金もかかったそう。)
そして、2015年には助成金なしで事業を回せるまでに成長をした。
今は歩合制を導入し、夫婦層の自由な働き方の実現と、
タイルの売り上げが伸びているからこその、タイルの質の向上にも重きを置いて、
女川の町に少しずつ、でも着実に、スペインタイルの彩りが広がっている。
今や日本全国から、タイルのオーダーがあるそうだ。
たくさんの人に恩返しを、
という想いで、
たくさんの人を巻き込みながら、
着実に、スペインタイルという女川の新しい文化を創ろうとしている。
“たくさんの人を巻き込みながら”
と書いたけど、私はこうも思った。
きっと、阿部さんのVisionや、その想い、優しさ、丁寧さに、
たくさんの人が自然と魅了されて、気付いたら巻き込まれていっているような、
そんな感じ。
それってすごく素敵なことで、
みんなにとってとても自然で、無理がない在り方だから、
“文化”って出来ていくんだろうな~と思った。
前回の亀山さんとは違う、女性のしなやかさみたいなものを感じたWSでした(^^*)
【参加メンバーのTake away】
・周りに還元する.みんなが幸せになるお金の使い方.
・今、降りてきたことをキャッチする.自分のものにする.
・“メモリアルタイル”の発想.惚れこませ上手.丁寧さ.
・好きなことを事業にする.
・「町をなんとかしたい」を伝える.
・自分で無理なことは人にお願いする.できることは全力でやる.
・“あり方”.余白.“こうでなくてはならない”がない.
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【SIA2019過去記事一覧】