マスコミは国母選手の味方なんだか敵なんだか、

問題当初はやり玉に上げまくっていたと思っていたんだが、

8位という結果が届いた途端、難病の仲間のために率先して募金を集める意外な素顔、

とか報道しておったねえ。

どこかのニュース記事では、前回の五輪の時に、

今井童夢君を仲間外れにした首謀者というセット報道だったはずだが……どういう風が吹いたんだろう。


あくまでもマスコミが配信した情報を元に、自分が人に対して論じるのも何だが、

国母氏は平均的な男性だろう。

マナーも守れない低俗な人間だとか、逆に、我流を貫く潔い男だとか、

まあ色々意見はあるんだろうが、それほど持ち上げられる人でもなければ、

貶められる人でもないだろうと思う。

よく知り合った友人に対しては、力や時間や、

時にはお金を割くことも躊躇わないが、嫌いな相手には徹底して冷たく、またいい加減に当たる。

まあアレだ、どんな人間も学校生活を送って来ているから、

絶対生の目で見てきたとは思うのだが、典型的な、クラスの中核、

或いは隅に密集するタイプの人間さね。

つうか、人間は大抵、好意的な人間に近寄りたがり、嫌いな人間は遠ざけたがるものだもの。

そう言った人間達は、普通よりちょっと寒暖の差が激しいってだけで、特別じゃあないさ。

少なくとも、否定される程その人格が、劣悪という訳ではなかろう。



ただ、腰パンは正直どうでもいいとしても、一応会見をすると決めたのなら、

然るべき態度で臨まないとアカンかったとは思う。

どう見ても、周囲に「一応謝っておけ」程度に促され、謝りにきてやった、

という雰囲気に満ちた態度であったため余計な批判を喰らった感は否めない。

あくまでも平均的な人格の彼に欠けていたのは、TPOをわきまえる力、

もっというと、空気を読む力だけだったじゃあないだろうか。

まあ、大人のズルさと言ってもいいかもしれない。

本心は別にして、表面的には反省しているように見せかける力、だ。

それが、絶対的に欠けていたのだろう。ただ、そんだけの話だ。

国母氏がこういった場で、心から謝罪をすることなどありえない人間であることは明白だったのだからな。


もっと、五輪の選手、国の代表となることに誇りを感じ、

国家の面に立つものとして礼儀をわきまえた人物であり、

失策に対しては心から反省する者でなければいけない、

というのならば、そもそも選出しなきゃ良かった訳であって。

(国母氏は五輪に対して特別な感情は抱いていないという旨を遠まわしに発言しているので、

ある意味、お偉いさん方が理想とする国家代表選手としては最も不適当な存在とも言える。

更に言えば、彼は、2006年でも成田童夢君関連以外でも細かい問題をいくつか起こしているのである)


選出に危うさを感じるのを承知で選出したのでなければ、

遺憾であると発言する程、お偉いさんは、

五輪という大会を重く見ていなかったのではないかと思ってしまうのだが。

まあ、困ったら、遺憾である遺憾であるって言っとけばいい、

政治家の記憶にございませんと同じくらい強力な呪文と考えているような節があるからな、

それは仕方ないか……。


何れにしろ、今回の問題の責任の重さは、選び出した方にも少なからずのし掛かる。
選出する際に、きちんと選んでいなかった疑惑と、選んでいたなら選んでいたで、

危険物のような彼に何故対策を施さなかったのかという疑問も生じる。

どうにも、日本人全体に、一流のアスリートは、

人柄や行いも一流でなければいけないという考えが根付いていて、

不祥事=本人だけの責任、という考えになりがちな気がするが、
この手の問題は、それを選び出した人間を最初に責めるのが妥当だろう。



で、まあ一応はっきりさせておくと、俺は国母氏のことが好きではない。

ただ、結果を残せなければ袋叩きに合う、茨の道を自ら選んでいるのだから、

別にそれ以上突っ込むこともないかと思うだけである。


って、別に擁護しているようにも見えないか。