いきなりですが、僕は里子として育ちました。
そんな僕が大切にしている本があります。
『ひとりぼっちの私が市長になった!』です。
これは、著者である茨城県高萩市長、草間吉夫の半生を綴った手記です。
高校時代、よく通っていた図書室の司書さんに勧められたのですが、著者が僕と同じ境遇だと知り一気にこの本にのめり込んでしまいました。この本がどうしても欲しかったのですが学校の本なのでそうもいかず…。
ある日、家に帰って本のことを母親に話したら、「それ、うちにもあるよ」と言って本棚の奥から取り出して来たのです。僕が大人になったら読まそうと思っていたらしいです。僕はその本を貰い、今も大切に保管し、落ち込んだ時はその本を読んで勇気をもらっています。
司書さんは僕が里子って知らないはずなのになぜあの本を勧めたのだろうか…。これもまた運命なのか、それとも司書さんの観察力が良かったのか…。