どうしよう…

飛び出てきちゃった。

 

 

荷物は小さなかばんだけ。

中身は

スマホ(わたしの。夫の実家に向かうとき、夫と交換した)

財布(一応、クレジットカードはある、現金は1万くらいしかなかった)

ボイスレコーダー

のみ。

 

 

ほんとに勢いで出てきちゃったから

何も持ってない。

 

 

何も決めず終点まで乗った。

 

 

夫からはラインが来ていた。

 

「しばらく家は空けます。

荷物を取りに来たい時、来てください」

「子ども達には

パパがママを傷つけたから

出ていってしまったと伝えました」

「ほんとにごめんなさい」

「はーちゃんのこと

大好きだったのに

愛してたのに

全部壊してしまってごめんなさい」

 

 

などなど…

 

子どもに早速言ったなんて

バカじゃないの?

いや、もちろん夫はバカだ。

浮気するほどだ、大バカ者に間違いない。

 

 

「●●は黙って聞いてた。

▲▲は目に涙浮かべてた。

××はあまり意味がわかっていないようです」

 

とご丁寧に反応まで…

 

わたしにどうしろ、というのだ。

 

 

わたし

2年の浮気をいきなり自白されたばっかりだよ?

 

 

今日くらい

お前が責任もって面倒みろよ、と心底思った。

 

 

子どもたちのこと 

 

ごはん食べれたかな

どんな気持ちかな

眠れるかな

明日の持ち物は?

出発の時間は?

帰宅時間は?

夫は子育てにも協力的だったから

できなくはないだろうけど

何曜日にどんな持ち物が必要とか

どこに親のサインが必要とか

そんな細かなことまでは知らない。

結局、子どもにかわいそうな思いをさせることになる。

 


 

…って思ったけど、

でも、それでも、

わたしの心が

いうことをきかなかった。

 

 


 

どうしても帰れない

帰りたくない

もう何も考えたくない

思考を止めるために

消えてしまいたい

 

 

その想いが勝ってしまった。

 


 

駅の近くのカフェで

ぼーっとしてたら

あっという間に終電はなくなった。

 



 

あぁ、このままホームレスにでもなるのか、わたしは。

どこか夜のお店に住み込みで雇ってもらおうか。

いっそどこかで死んでしまおうか。

 

 

お店がしまってどんどん人気がなくなる。

とりあえず、今夜をやり過ごそう。

そう思ってスマホでホテルを探した。

徒歩3分のところに空室がすぐ見つかった。

 

 

 

スマホの充電がなくなりそうで

向かう途中、コンビニで充電器を買った。

 

なんで充電器買ってるんだろ…

わたし、まだ誰かと連絡がとりたいのかな…

あきらめきれてないのかな…

あのラインを見たときから

自分で自分がどうしたいかわからなくなっている。

 


ホテルにチェックインして

ベッドに埋もれた。

 




なんでなんでなんで…

また頭がぐるぐるしてくる。

あぁ、どこに行っても何をしても

逃げることができない

と思った。