何を言われても受け入れられないわたし。

2時間くらい話し合っていたとは思う。

話し合い、ではなかったかな。

わたしは狂っていたから。

 

 

 

2年前って…

この2年間の間になにがあった?

わたしたち、仲良しの家族だったよね?

周りからもよくそう言われてたよね?

 

 

 

夫も

幸せだな~

こんな仲良しな家族ってなかなかいないよね~

子どもたちがこんなにかわいいなんて

ってしょっちゅう言ってたのに。

 

 

わたしも

ほんとに大好き

夫くんと結婚したことがわたしの人生で一番のよかったことだよー

幸せ過ぎるよね

こんなかわいい子たちにも恵まれて

ってバカップルのようなことを言ってたのに。

それに夫も笑顔でうなずいてたのに。

 

 

どこで何が起こって、こうなったの?

家族大好き人間は演技?

裏で

夫はいったい何をしていたのだろう?

わたしはなぜこんな長い間

気づかなかったんだろう…

 

 

 

 

そこまでその時頭が回ってたか

思い出せないけど。

もう

なんでなんで…

どうしてどうして…

それしかない。

でも答えはない。

 

 

 

部屋を飛び出そうとしても

何回も阻止された記憶がある。

 

 

なんとか突破して

玄関までたどり着いたら

今度はそこで阻止された。

 

 

もう、消えたかった。

働かない頭が

一生懸命なにかを考えてる

それを止めたくて。

 

 

 

 

 

離して、触らないで

 

 

わかってる、

触ったり止めたりする権利はないのわかってるけど、

どうにかしたいんだ…

どうにか…

 

 

夫は何度もそう言っていた。

それは覚えてるから不思議。

 

 

 

何度も何度も阻まれたけど、

最終的に夫はあきらめた。

 

 

夫の手を振り払って

玄関のドアを開けた瞬間、

そこに広がってるのは

いつもの普段通りの景色なのに

その日のわたしは

飛び降りする崖のように感じたのを

覚えている。

 

 

 

あぁ、どうしよう

わたし、ほんとに死ぬのかもしれないって思った。

 

 

 

そのまま夜道を歩いてると

雨が降ってきて、

涙なのか雨なのかわからない状態になった。

ドラマかよ…って心の中で突っ込みながら歩き続けた。

 

 

あぁ、どうしよう

これから、どうしよう

今日、どうしよう

明日、どうしよう

 

 

 

心のどこかで

車で夫が探し回ってるんじゃないかって思ってた。

だから、最寄から2駅先まで

雨の中、歩いた。

 

 

とりあえず、少しでも遠くへ。

そう思って、電車に乗った。