シードゥエラーが人気ないと言われる理由とは?
シードゥエラーはロレックスのプロフェッショナルダイバーズウォッチとして1967年に誕生しました。
しかし、サブマリーナーに比べて「人気がない」と言われることもあります。
なぜそう言われるのか、詳しく掘り下げていきます。



① シードゥエラーの特徴とスペック
シードゥエラーは、サブマリーナーをベースにさらにハイスペックに仕上げられたダイバーズウォッチです。
その最大の特徴は防水性能で、サブマリーナーの300m防水に対して、シードゥエラーは1220m防水を誇ります。
さらに、ヘリウムガスエスケープバルブを搭載し、飽和潜水にも耐えられる設計になっています。

基本スペックは以下の通りです。

モデル 発売年 ケースサイズ 防水性能 特徴
Ref.1665 1967年 40mm 610m 初代モデル
Ref.16660 1978年 40mm 1220m トリプルシックス
Ref.16600 1990年 40mm 1220m 長寿命モデル
Ref.116600 2014年 40mm 1220m セラミックベゼル採用
Ref.126600 2017年 43mm 1220m ケースサイズ拡大、赤シード復活
Ref.136660 2022年 44mm 3900m ディープシー
このように、シードゥエラーは極めて本格的なダイバーズウォッチであり、一般的な使用にはオーバースペックとも言えます。

② サブマリーナーとの違いは何か?
シードゥエラーとよく比較されるのがサブマリーナーです。
見た目が似ているため、どちらを選ぶべきか悩む人も多いでしょう。

項目 シードゥエラー サブマリーナー
防水性能 1220m 300m
ケースサイズ 40~44mm 40~41mm
ヘリウムガスエスケープバルブ あり なし
日付表示のサイクロップレンズ なし(126600以降はあり) あり
市場人気 やや低め 高い
この表から分かるように、シードゥエラーはサブマリーナーよりもハイスペックですが、その分ケースサイズが大きく、日常使いにはやや向かない部分があります。

③ 大型ケースが敬遠される?
2017年のRef.126600から、シードゥエラーのケースサイズは43mmに拡大されました。
また、ディープシーに至っては44mmのケースを持ち、厚みも15mmを超えています。

一般的に、時計のサイズが大きくなると装着感が悪くなることがあり、特に日本人の細腕にはやや不向きな場合もあります。
サブマリーナー(40~41mm)と比べても、明らかに大きく、これが敬遠される一因となっています。





④ 価格の変動と市場評価
シードゥエラーはロレックスの中でも価格が安定しにくいモデルの一つです。

実際に、Ref.126600の価格推移を見ても、2021年以降の相場が停滞気味であることが分かります【10】。
これは、シードゥエラーがサブマリーナーほどの人気を誇っていないことを示しています。

⑤ 流通量と希少性のバランス
シードゥエラーは、サブマリーナーよりも生産量が少なく、中古市場でも見かける機会が限られます。
一方で、需要もそれほど高くないため、価格が急騰しづらい傾向があります【10】。

⑥ 他のロレックススポーツモデルとの比較
ロレックスのスポーツモデルは多数ありますが、シードゥエラーはその中でもやや影が薄い存在です。



モデル 人気度 特徴
デイトナ ★★★★★ クロノグラフ、資産価値が高い
サブマリーナー ★★★★★ 定番ダイバーズモデル
GMTマスターⅡ ★★★★★ 2タイムゾーン対応
エクスプローラー ★★★★☆ シンプルで実用的
シードゥエラー ★★★☆☆ 高性能だがニッチな存在
⑦ 人気がないと言われる理由の実態
以上の要因から、シードゥエラーは「人気がない」と言われることがあるのです。
ただし、これはあくまで他のロレックススポーツモデルと比べた場合の話であり、一定の需要はあります。






シードゥエラーは本当に人気がないのか?
シードゥエラーは「人気がない」と言われることが多いですが、本当にそうなのでしょうか?
買取価格や中古市場の動向、購入層の意見をもとに、シードゥエラーの実際の評価を掘り下げていきます。

① 買取価格から見るシードゥエラーの評価
シードゥエラーの買取価格を調べると、モデルによって大きく異なります。

モデル 未使用品買取価格 中古品買取価格
ディープシー Ref.136660 Dブルー 約2,270,000円 約2,050,000円
ディープシー Ref.126660 Dブルー 1,850,000円 約1,650,000円
シードゥエラー Ref.126600 約1,950,000円 約1,800,000円
シードゥエラー Ref.16600 お問い合わせ 約1,250,000円
シードゥエラーの買取価格は、デイトナやサブマリーナーと比較するとやや低めですが、決して価値がないわけではありません。
特に「赤シード」ことRef.126600は、比較的新しいモデルながら価格が安定している点が特徴です【9】。

② 中古市場での動向
シードゥエラーの中古市場を見てみると、価格の変動が少ないことが分かります。
例えば、Ref.126600は2021年以降、ほぼ価格が横ばいの状態が続いています【10】。

これは、人気モデルであるサブマリーナーやGMTマスターⅡと比べると、取引の流動性が低いことを意味します。
一方で、急激な値下がりもしていないため、「資産価値を保ちやすいモデル」とも言えるでしょう。

③ モデルごとの人気度
シードゥエラーの中でも、特に人気が高いモデルとそうでないモデルがあります。

モデル 人気度 特徴
赤シード Ref.126600 ★★★★☆ 初代オマージュ、サイクロップレンズ搭載
シードゥエラー4000 Ref.116600 ★★★☆☆ 40mmケース、短命モデル
シードゥエラー Ref.16600 ★★★☆☆ シンプルなデザインで根強い人気
ディープシー Ref.136660 ★★★★☆ 3900m防水、44mmの巨大ケース
特に「赤シード」として話題になったRef.126600は、シードゥエラーの中では比較的人気が高いです。
一方で、ディープシーはサイズが大きすぎるため、実際に着ける人は限られる傾向にあります【9】。



④ 赤シード復活が話題になった背景
2017年に登場したRef.126600は、シードゥエラー50周年記念として発売されました。
このモデルの最大の特徴は、文字盤に「SEA-DWELLER」の赤文字が復活したことです。

初代シードゥエラー Ref.1665には、通称「赤シード」と呼ばれる赤文字モデルが存在しました。
そのデザインをオマージュし、50年ぶりに復活させたのがRef.126600なのです。

こうした「復刻デザイン」はロレックスファンの間で話題になりましたが、
市場全体としては「サブマリーナーのほうが無難」という評価になりがちです。

⑤ 購入層とユーザーの声
シードゥエラーを購入する層には、以下のような特徴があります。

・ダイバーズウォッチが好きな人
サブマリーナーでは物足りない、より本格的なダイバーズモデルを求める人が選ぶことが多いです。

・ロレックスのスポーツモデルをコレクションしたい人
デイトナやGMTマスターⅡをすでに所有しており、新しいモデルとしてシードゥエラーを検討する人がいます。

・腕が太く、大型の時計が似合う人
43mmや44mmのケースサイズは、大柄な体型の人にはピッタリです。

一方で、一般的なロレックスユーザーには「サブマリーナーで十分」と思われることが多いのも事実です。

⑥ ロレックスファンからの評価
ロレックスのファンの間では、シードゥエラーは「通好みのモデル」として評価されています。
特に、初代モデルやRef.16600、Ref.116600などは、コレクターアイテムとしての価値が高まっています【9】。

一方で、新しいRef.126600やディープシーは、
「デザインが大きくなりすぎた」「実用的ではない」といった意見もあり、評価が分かれる部分があります。

⑦ これからのシードゥエラーの可能性
シードゥエラーは、一般的なロレックスファンにとっては「選びにくいモデル」かもしれません。
しかし、以下のような理由から、今後評価が変わる可能性もあります。

サブマリーナーとの差別化が進む
赤シードのように、シードゥエラーならではのデザインが増えれば、独自のファンが増えるかもしれません。

中古市場での再評価
旧モデル(Ref.16600、Ref.116600)の価格が上がり始めており、今後さらなる値上がりが期待できます。

新しいモデルの登場
もし今後、40mmサイズの新型シードゥエラーが登場すれば、再び人気が高まる可能性もあります。




シードゥエラーのおすすめモデルと選び方
シードゥエラーは「人気がない」と言われることもありますが、モデルごとに魅力が異なります。
どのモデルを選ぶべきか、初心者向け・コレクター向け・投資目的など、目的別に解説していきます。




① 初心者におすすめのシードゥエラー
シードゥエラーは本格的なダイバーズウォッチですが、初心者でも扱いやすいモデルがあります。

モデル おすすめポイント
Ref.16600(1990年~2008年) シンプルなデザインでサブマリーナーに近い使用感
Ref.126600(2017年~) 赤シード復活モデルで見た目がサブマリーナーに似ている
Ref.116600(2014年~2017年) 40mmケースでシードゥエラーの中では装着感が良い
初心者には、特にRef.16600やRef.126600が使いやすいです。
デザインがサブマリーナーに近く、カジュアルな服装にも合わせやすいため、初めての高級時計としてもおすすめです。

② コレクター向けの希少モデル
シードゥエラーの中には、希少価値が高く、コレクターの間で人気のモデルもあります。

モデル 特徴
Ref.1665 赤シード(1967年) 初代シードゥエラー、赤文字が特徴的で希少価値が高い
Ref.16660(1978年~1990年) トリプルシックスと呼ばれ、ファンの間で人気
Ref.116600(2014年~2017年) 生産期間が短く、今後プレミア価格がつく可能性あり
特に「赤シード」ことRef.1665は、数百万円以上のプレミア価格がつくこともあります。
また、短命に終わったRef.116600は、今後価格が高騰する可能性があるため、投資目的でも狙い目のモデルです【9】。

③ 旧モデルと現行モデルの違い
シードゥエラーは長い歴史の中でさまざまなモデルが登場しましたが、旧モデルと現行モデルには大きな違いがあります。

モデル ケースサイズ 防水性能 サイクロップレンズ 装着感
旧モデル(Ref.16600以前) 40mm 1220m なし 軽めで装着しやすい
現行モデル(Ref.126600以降) 43mm~44mm 1220m~3900m あり(126600~) 大型で存在感がある
旧モデルは40mmのケースサイズが多く、装着感が良いのが特徴です。
一方、現行モデルは43mm以上の大型ケースが多く、見た目のインパクトが増しています。
そのため、手首が細い人は旧モデル、腕が太い人は現行モデルを選ぶと良いでしょう。

④ 予算別の選び方
シードゥエラーはモデルごとに価格が異なります。

予算 おすすめモデル
100万円以下 Ref.16600(中古)
100万~200万円 Ref.126600(現行モデル)
200万円以上 Ref.1665 赤シード、ディープシー
中古市場であれば、Ref.16600は100万円以下で購入できることが多く、コスパの良いモデルです。
一方、赤シード(Ref.1665)やディープシーは200万円以上の価格帯になるため、コレクター向けと言えるでしょう【10】。

⑤ ダイバーズウォッチとしての実用性
シードゥエラーは、プロ仕様のダイバーズウォッチとしての性能を持っています。

特徴 メリット デメリット
1220m防水(通常モデル) 日常使いで水没の心配なし オーバースペック気味
3900m防水(ディープシー) 世界最高クラスの防水性能 厚みがあり装着感が重い
ヘリウムガスエスケープバルブ 飽和潜水時の破裂防止 日常生活では不要
普段使いであれば1220m防水のモデルで十分ですが、本格的なダイバーズウォッチとして使うなら、ディープシーも選択肢に入ります。
ただし、実際に深海に潜る機会がない限り、そこまでの防水性能は必要ないかもしれません。

⑥ 投資価値があるモデルは?
シードゥエラーの中で、今後価格が上昇しそうなモデルを紹介します。

モデル 価格上昇の可能性
Ref.116600 生産期間が短く希少価値が高い
Ref.1665 赤シード すでに高騰しており、今後も価値が上がる可能性大
Ref.16660 トリプルシックス人気で上昇傾向
特にRef.116600は、製造期間が短く、生産数が少ないため、将来的にプレミア価格がつく可能性があります【9】。

⑦ シードゥエラーを買うべき人とは?
シードゥエラーは、以下のような人におすすめです。

✅ 本格的なダイバーズウォッチが欲しい人
✅ 他人と被りにくいロレックスが欲しい人
✅ サブマリーナーでは物足りない人
✅ 投資価値のある時計を探している人

一方で、サブマリーナーの方が人気が高く、リセールバリューも安定しているため、迷った場合はサブマリーナーを選ぶのもアリです。
ただし、シードゥエラーにはシードゥエラーにしかない魅力があるため、自分の好みに合うかどうかがポイントになります。

まとめ
シードゥエラーはサブマリーナーと比べると知名度が低く、「人気がない」と言われがちです。
しかし、実際には高い防水性能やヘリウムガスエスケープバルブを備えた本格ダイバーズウォッチであり、通好みのモデルと言えます。

特に「赤シード」や「Ref.116600」など、一部のモデルはコレクターの間で高く評価されており、投資価値もあります。
また、シードゥエラーは生産数が少なく、中古市場では価格が安定しているため、狙い目のモデルとも言えるでしょう。

サブマリーナーとどちらを選ぶべきか迷ったら、デザインやサイズ感、資産価値などを総合的に考えて、自分に合ったモデルを選んでください!