このところ、いわゆる「抗菌グッズ」をあちらこちらで見かけるようになりましたね。家具、文房具、家電、公共施設等、ありとあらゆる場所が抗菌処理されています。元来、日本人は清潔な民族として世界で知られていますがちょっとやり過ぎでは。
実はこうした行き過ぎた抗菌、除菌は必ずしも人間に良い結果をもたらすとは限らないそうです。菌と言えば皆さんは何を想像しますか? きっと体に害を及ぼすものという想像をしてしまいがちですよね。
しかし実際は発酵食品などに使用されたり、私たち人間の体に住み着いて健康維持になくてはならない物なのです。例えば大腸菌でも悪い菌と言われていますが、これが大腸になかったら人間は生きて行けないのです。
ところが昨今の抗菌ブームのおかげで、こうした良い菌までもが駆逐されてしまう状況が出てきました。良い菌までもなくなってしまうのですから必ず何らかの影響がでてきます。
例えば「アトピー性皮膚炎」や「花粉症」。最近のお子さんの間に結構多いですよね。それも過度の除菌、抗菌が原因とする説もあるそうです。例えば未開と言われるボルネオのジャングルに住む人たちの間には、アトピーや花粉症患者はほとんどいないそうです。
O-157という菌も最近話題になりましたが、これはもともと非常に弱い菌なのだそうです。しかし抗菌などによって人間そのものに抵抗力がなくなった結果、感染、発症してしまったのだと言う事です。
「抗菌」という言葉を使ってきましたが、この言葉はそのまま「近代化」という言葉に置き換えられるかもしれません。菌というものは肉眼では決して見えないものです。人間は基本的に、“見えないものに恐怖を覚える生き物”なのです。
「かんじんなことは、目に見えない」という言葉。星の王子さまのセリフですよね。色々な意味で、この言葉を噛み締める時代なのではないでしょうか。
